民族時報 第998号(03.02.21)


【記事4】

    朝鮮人を強制で農業移民に

    朝鮮総督府の関連文書が発見 パラオなど南洋諸島に

 過去日本の朝鮮植民地時代、多くの朝鮮人が強制連行され、日本各地の炭鉱やダム、軍事施設の建設などに強制的に従事させられた。その数は二百万人とも、三百万人とも言われている。だが、強制連行者の生死確認を含め、その実態は十分に明らかにされていない。

 これに関連して、当時の朝鮮総督府が朝鮮人一千二百六十六人を南洋諸島(ミクロネシアの一部)に農業移民として送り、酷使した事実が最近、明らかになった。

 韓国の政府文書記録保存所が二日、植民地時代の記録などを収集した「解題集」を発刊、収録されている「南洋農業移民関係綴(つづり)」や「南洋行の労働者名簿」などからわかった。

 「解題集」によると、朝鮮総督府は、日本が第一次大戦時の一九一四年に占領し軍政を実施した南洋諸島で、サトウキビなどを栽培していた日本人会社に朝鮮人を斡旋(あっせん)するなど、一九三九年から二年間、十三回にわたって朝鮮人一千二百六十六人を移民として送ったという。

 サトウキビ栽培などのために日本人の経営する会社に送られた朝鮮人は慶尚道や全羅北道出身者が多く、南洋諸島のパラオ島などに移住させられたという。「移民選定方針」によると、「(移民者は)心身が健康で永住意思があり、農業に従事する十八歳から四十歳までの男子とその家族」とあるが、実際は賃金はおろか土地も与えられず、虐待されたという。

 同保存所の依頼で、韓国精神文化研究院の鄭恵瓊博士(四十三歳)が今回、朝鮮総督府の労務関連文書十九点を整理していたところ、当時の総督府が朝鮮人を移民形式で募集した後、酷使した事実が初めて明らかになった。

鄭博士は、朝鮮総督府の文書百十点のうち労務部門十九点の解題を担当、日本が強制徴用しか朝鮮人を動員しなかったという従来の説と違って南洋諸島に農業移民形式で送ったことを確認した。鄭博士は「これを契機に、日帝の朝鮮人強制連行の実態を明らかにする作業が本格化するよう望む」と語った。


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