民族時報

民族時報 第1253号(14.08.01)


【主張】

セウォル号惨事の真相究明のための特別法を制定しろ!

 七月二十四日、セウォル号惨事の百日目を迎えた。二百九十四名の方の死亡が確認される一方、未だに十名の方が行方不明である。六月には惨事をめぐって国会で国政調査が行われたが、真相究明に大きな進展はなかった。不実の国政調査に失望した遺族たちは聖域のない調査を行うために調査委員会が調査権と起訴権をもつ特別法の制定を求めている。与党セヌリ党は「前例がない」として特別法の制定に反対しているが、セウォル号惨事という前例のない大惨事の真相を究明するためには「前例に執着してはならない」という遺族たちの主張はきわめて正当である。

 惨事の真相究明を求める世論が高まるなか、警察は七月二十二日、セウォル号の実質オーナーである兪炳彦・セモグループ前会長の変死体を発見したと発表した。兪氏は惨事と関連して脱税、背任、横領などの容疑で五月二十二日から指名手配されていた。さらに兪氏の不正蓄財には有力政治家や官僚の関与が噂されている。警察と検察は合同捜査本部を設置して軍隊まで動員して兪氏の行方を追っていた。その兪氏の死体が彼の隠れ家とされる建物から三キロも離れていない梅畑に放置されていた。死体は死後から相当な時間を経過して腐食が激しく白骨化していたという。また死体の近辺には彼のカバンなど兪氏と関連する所持品が多数あったにもかかわらず、警察は単なるホームレスの死亡として処理し、またDNA検査を通じて死体が兪氏のものと判明するまでに四十日間要したという。

 この警察と検察の発表内容をそのまま信用する人はほとんどいない。百歩譲って発表内容が真実通りだとしたら、韓国の警察と検察は今回の捜査で驚くほどの無能力さを露呈したことになり、もはやその存在価値は全くないに等しい。また兪氏に対して「最後まで追跡して責任を問わなければならない」と強調していた朴槿恵大統領は重大な責任を逃れられない。

 「兪炳彦ミステリー」で明らかなように、保守政権のもとでの検察と警察に委ねても惨事の真相究明はとうてい実現できない。特別法が制定され、自立した調査委員会が徹底した調査を行わなければならない。とりわけセウォル号が傾き始めてから、完全に沈没するまでの数時間のあいだに、すなわちセウォル号のほとんどすべての乗客を救出できただろうゴールデンタイムに朴大統領が何をしていたのかを、明らかにしなければならない。そのためには特別法の制定が絶対に必要である。


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