民族時報 第1233号(12.12.01)


【焦点】

    大統領選挙で政権交代実現を

 

 政権交代で六・一五共同宣言を履行する南北和解の時代に再び踏み出すのか、そうでなければ保守の再執権で南北の緊張がさらに高まるのか、この二つの道のいずれかが今回の大統領選挙で決する。

 十二年前に六・一五共同宣言が発表されて以降、南北の和解と協力が大いに進展したが、李明博大統領が登場して以降、この流れは全面ストップしてしまった。

 なぜ南北関係が最悪の状態になったのか、その根本を考えてみよう。米国の韓国に対する軍事介入の目的は北朝鮮の脅威から韓国を守ることだという。しかしながら、すでに六・一五共同宣言と一〇・四宣言の発表によって南北の和解が進展するとともに、六者協議では朝鮮半島の平和協定締結の方向性が確認された。アジア地域の覇権を重視する米国は米軍再編と称して韓米軍事同盟を強化しようとしたが、朝鮮半島の平和と統一の流れが進むほど韓米同盟と駐韓米軍が不必要となった。米国はどうしても強烈に巻き返そうとした。とりわけ、あくなき利益を追求する巨大な軍需産業とその代行政治集団、すなわち好戦勢力は朝鮮半島での軍事展開を強化するうえで、どうしても南北の対立状況を復活させたかったはずだ。このような背景のもとで登場した李政権は五年間、六・一五共同宣言と一〇・四宣言を拒否し、対北敵視政策をすすめた。南北の対立状況が再び作り出されるなかで、米国は韓米同盟を強化すると同時に、大量の武器を韓国に購入させた。

 南北対立によって利益を得るのは米国の好戦勢力であり、韓民族にとっては百害あって一利なしである。まして戦争になれば南北双方ともすべてを失う。したがって今、韓国に課せられた最大の課題は、自主性を発揮して米国の不当な干渉を拒否し、南北の和解と協力の道、すなわち六・一五共同宣言履行の道に再び戻ることだ。南北間の交流を全面禁止している国家保安法もまったく不要だ。

 朝鮮半島、中国の東北地域、ロシア極東地域の三地域を連結させた経済ブロックが具体的に展望されている。南北関係の改善によって、この広大な経済圏の中核的な存在として朝鮮半島が脚光を浴びるだろう。この地域の発展は南北双方にばく大な利益をもたらす。あわせて平和協定締結と朝日国交正常化が実現すれば、この経済圏に米国と日本も参入できる。東アジア経済圏の拡大は、南北とその周辺四か国、すなわち六者協議の参加国すべてに大きな繁栄と利益をもたらす。朝鮮半島の平和と統一にこそ民族の未来がある。大統領選挙では、だれが新時代に適応する韓国のリーダーなのかを見極めなければならない。

 与党セヌリ党の朴槿恵候補は失敗した李政権の対北強硬政策とは決別できずに基本的に継承している。南北共同宣言に対する態度があいまいであり、北に対して対話よりも軍事的圧力に重点を置いているようだ。さらに朴正煕維新独裁体制を美化するとともに、国家保安法の存続にも固執している。ひと言で朴候補の場合、南北の対立と緊張が続き、民族の前途に暗雲がただようだろう。

 野党民主党の文在寅候補は、六・一五共同宣言の履行と南北首脳会談の早期開催など北朝鮮との関係改善に積極的だ。国家保安法の撤廃も明言している。われわれは大統領選挙で政権交代を実現し、平和と統一の時代を迎えなければならない。


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