民族時報 第1200号(11.03.15)


【資料】

2011平和のための日韓(韓日)民衆共同宣言

 @「韓国併合」百年の二〇一〇年を振り返って

 日韓(韓日)の市民・民衆・知識人の共同の努力で昨年、「韓国併合百年」を問い直し、日本の侵略と植民地主義の清算を求める流れがつくられたことは大きな意義があった。とりわけ各領域の取り組みが一致して「韓国併合は合法」と強弁しつづける日本政府にその不法性を認めるよう要求したことは大きな成果である。

 しかし、八月の菅首相談話は、こうした日韓(韓日)の市民、民衆、知識人の声に迫られたという側面があるものの、あくまで植民地支配を合法とする立場を固持し、「慰安婦」をはじめ被害者への補償にも何ら触れていないばかりか、この談話自体が韓国のみに向けられたものに過ぎず、北朝鮮敵視政策のうえに新たな歴史偽造を重ねたというべきものであった。

 三・一独立運動九十二周年を迎え、日韓(韓日)民衆は、あらためて日本政府が朝鮮半島の南北、在日の人々に向けて植民地支配の清算を真摯(し)に行い、被害者への補償を速やかに行うよう強く求める。

 A西海を平和の海に

 昨年は、哨戒艦「天安」号沈没事件や延坪島砲撃戦などで再び朝鮮半島に緊張が走った。

 哨戒艦事件について、韓国政府は「北朝鮮の攻撃」と断定しているが、国際的にも数々の疑問が噴出しており、国連安保理議長声明も「北朝鮮の攻撃」の立場はとらず、停戦協定の順守と対話による平和的解決を奨励している。しかし、これに反して米韓合同軍事演習が繰り返し行われてきた。延坪島砲撃戦も、この流れのなかで強行された「二〇一〇護国演習」と延坪島一帯での砲撃演習を背景にして起きた。

 日韓(韓日)民衆は犠牲者に哀悼の意を表するとともに、何よりも朝鮮半島で半世紀以上も放置され続けている停戦=準戦時状態に一刻も早く終止符を打ち、朝米平和協定締結など恒久的平和体制への移行を強く求める。

 六者協議など形式はどうであれ、実質上は朝米協議によって解決される。米国が停戦協定の責任ある当事者なら、速やかに対話に向かうべきだ。とりわけ紛争の海である西海(黄海)を平和の海にすることは急務である。そのためには、「南北の海上不可侵線については継続して協議する」とした一九九一年の南北合意書、さらに西海を平和の海にすることをうたった二〇〇七年一〇・四南北首脳宣言の履行が求められている。平和を求める日韓(韓日)民衆は、一致してその履行を南北当局に要求する。

 B加速する日韓(韓日)軍事協力の強化と日米韓(韓米日)軍事同盟に反対しよう

 朝鮮半島の新たな緊張の高まりを「アジア回帰」を志向するオバマ米政権が利用している。

 日本の菅政権も、米韓のしり馬に乗りながら日米韓(韓米日)軍事同盟の弱い環である日韓(韓日)軍事協力体制強化へ踏み込んでいる。昨年、米韓合同軍事演習に自衛隊が初めてオブザーバー参加したのに続き、釜山沖のPSI海上封鎖演習には自衛隊の駆逐艦二隻が初めて実働参加した。十二月の日米軍事演習には韓国軍が初めてオブザーバー参加してもいる。

 昨年八月の「韓国併合」百年の菅首相談話も、「反省」のリップサービスによって韓国世論を少しでも緩和させ、こうした新たな画策を進めようとするよこしまな意図が見え隠れしている。一月十日の日韓防衛相会談では、日韓物品役務相互提供協定(ACSA)、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の締結協議入りで合意している。

 このような日韓(韓日)軍事協力は「北朝鮮政権の崩壊」のために一貫して日米間(韓米日)軍事同盟を強化しようとするものであり、これによって東北アジア一帯の緊張と葛藤(かっとう)がさらに高まるのは目に見えている。

 日韓(韓日)政府は、北朝鮮を敵視した覇権主義的な軍事協力を撤回し、東北アジアの平和体制構築を確立するための政策転換を行うべきだ。

 日韓(韓日)の民衆は、朝鮮半島の南北の和解と平和・統一、東アジアの平和構築のため、連帯を強め共同の闘いを強めていくことを、ここに宣言する。

 二〇一一年三月一日

 【日本側】二〇一一 三・一独立運動九十二周年集会実行委員会

 【韓国側】韓国進歩連帯


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