民族時報 第1193号(10.11.15)


現役・歴代韓青委員長座談会

 韓青結成50周年記念行事を成功させよう

【座談会参加者】文世賢・韓青委員長、黄英治・韓統連組織局長、李政秀・韓統連組織次長

 韓青結成五十周年記念行事を前に十一月五日、韓青中央本部で「韓青結成五十周年記念行事を成功させよう」をテーマに韓青現役、歴代委員長の座談会を開いた。座談会には、文世賢・韓青中央本部委員長、黄英治・韓統連中央本部組織局長、李政秀・韓統連中央本部組織次長が出席し、韓青五十年の思いや記念行事への意気込みなどについて語ってもらった。


――まず韓青結成五十周年を迎えて、今の率直なお気持ちをお話しください。

「ぼくには三つあります。一つは、韓青結成という歴史的偉業から五十年目を迎えたということ。もう一つは、韓青の五十年間の運動ということ。あと一つは、これが一番大事だと思いますが、五十一年目の運動がもう始まっているということ。つまり五十年前の結成の歴史的偉業、五十年間の運動の過程、そして未来に向けての私たちの方向性ということを強く感じています」

「わたしが韓青と出会ったのは、一九八〇年です。韓青との出会いは、わたしにとって民族との出会いでありましたし、韓青の活動を通して、自分自身の民族的な主体性を育んでいった期間でした。韓青に来ているメンバーのほとんどが民族学校ではなく、日本の学校に通いながら、民族的な誇りを持ちきれずに生きてきた青年らだということです。しかし、そういう青年らが韓青と出会って、民族的な意識を培い、民族主体性を取り戻していく過程がまさに韓青なんです。自分を作ってくれた韓青、その韓青が五十周年を迎えるというのは感無量ですね。単なる五十年じゃなくて、激動の時代の要請にこたえ、果敢に闘って歴史を作ってきた五十年だったと思います。そういう意味で、うれしいというよりも誇らしいと思います。併せて、自分がその一翼を担ってきたことに自負心を感じます」

「韓青結成五十年というのは、やはり正しい路線に沿って運動を正しく発展させてきた歴史だったと思います。同時に、民族愛が満ちあふれており、先輩たちが作ってきたそれを自分たちも後輩たちに注いでいく、愛国伝統が韓青にあるということです。やはり自分もそこで育てられてきたという、深い感慨があります」

「委員長になって六年になりますが、本当に先生や先輩たちの私たち後輩に対する愛情と情熱をひしひしと感じています。実は、今年五十周年目を迎えた夏期講習会のサブ・テーマは、愛と情、熱の漢字三文字だったんですよ。五十年間、韓青には愛が充満して、情が充満して、熱が充満している。これが韓青の組織作風として今も引き継がれているし、私たちはそれをもっと発展させていかなければならないと思っています。五十周年事業を迎えるにあたって、先生や先輩たちと会うと、それが背中から伝わってくるというか、心臓から伝わってくるような思いがします」

「日本社会は差別社会で、ある意味、朝鮮人を差別することによって成り立っている社会でしょ。悩みを日本の友だちと共有できないし、だから、同胞の友だちや先輩たちと人間として生きている価値をお互い認め合うのが、やはり韓青の出発点ですね。同時に、傷口なめあうだけじゃ、結局この社会は変わっていかないし、差別はずっとなくならないわけです。差別の根本原因と闘っているがゆえに、五十年間ずっと続けてくることができたと思いますよ」

「そうですね。五十年間、同胞青年との出会いを保証し、その過程で青年たちが育ち、その青年たちが歴史を変えてきたし、韓国社会を大きく変えてきた、それが僕たちの運動がフロントを担ってきたことの証左だと思います。まさに韓青五十年史は韓国現代史の五十年であり、自分たちがその歴史に参与してきたことを実感します」

――歴代委員長に当時を振り返っていただきますが、委員長時代、どういう時代状況で、何を重点的に活動されたか、お話しください。

正しい運動路線沿った歴史  現役が感動する記念行事に-黄英治・韓統連組織局長「僕は世代的に光州世代ということですね。八〇年代に韓青に入って、朴正煕が射殺された後、光州での闘いを目の当たりにして、光州抗争で死んでいった青年や学生らがいる一方、自分が生き残っている意味を考えたりしました。自分としては、やはり光州世代だと思っているんですよ。そして中央本部に来て、九四年から四年間、委員長をしました。その期間、汎青学連運動、つまり南北・海外青年学生の三者連帯運動を最も主要にやったのが、とても印象深いですね。共同事務所を作って、南の全大協と直接連絡を取り合ったり、会って話をしたりしました。三者連帯運動を通して、南北の青年学生や社会にすごい影響を与えたと思っています。その自負心はありますね。同時に、韓国社会が大きく民主化して変化していく時期で、その変化に対応できる組織に整備するために、地方本部に対してしっかり学習すること、会議をちゃんと運営すること、などを重点的にやりました。そして何よりも、相当な力量を傾注して神奈川県本部を再建して、組織強化につなげることができたと思っています」

同胞青年育成する受け皿に 統一運動の推進役期待する-李政秀・韓統連組織次長「わたしは二〇〇二年六月の第二十三回中央大会で委員長になり、二〇〇四年十二月までやりました。つまり六・一五共同宣言が発表された後に、委員長として活動するようになり、当時は本当に統一運動が大きく前進して、ほぼ毎年のように韓国から学生たちがピョンヤンを訪問し、そこで僕たちと南北の青年学生たちとの感動的な出会いを果たしました。南北だけでなく、海外のさまざま国に住む同胞青年たちとも出会うことができました。三者連帯の枠を広く発展させ、韓国ではこれまで非合法であった三者が集まって統一大祝典が合法的に開かれるようになったんですね。統一運動が新たな段階へ進んでいくような時代でした。とはいえ、当時は国家保安法体制のもとで、僕たち自身が旅券を発給されていませんでしたし、自由に韓国に行き来できるという状況でもありませんでした。その意味で、統一運動を進めていきながら、あわせて韓統連、韓青の祖国自由往来をかち取る運動や、韓青が掲げていた国内の青年学生団体との直接連帯、直接交流を図る運動を精力的に展開したように思います。その成果として、二〇〇三年、〇四年にそれぞれ故国訪問団を派遣することができ、国内の青年たちとの交流も実現しました。その結果、韓青の各本部と国内の青年団体との姉妹血縁、あるいは直接国内に行ってセミナーや懇談会を開くなど、連帯事業を画期的に発展させることができたと思っています」

歴史意志を実践する組織へ 50年の節目に見合う行事に-文世賢・韓青委員長「お二人の話を聞いて、そういう過程があって、いまの韓青があるのだと実感します。僕は二〇〇四年末に委員長になりました。韓統連の実質的な名誉回復、自由往来が実現し、翌年に六・一五共同宣言民族共同委員会が常設機構として結成される時期です。僕ら新執行部は、その時期を『新時代』という表現を使っていました。いわゆる闘争の世代と違って、『六・一五時代』だの『和合時代』だのということで、軸はブレずに柔らかく、広く民族和合事業を進めていきました。時代的にもそれが求められたんですね。先輩たちの時代ではありえないことが、僕らの時代でどんどん実現し、夢が現実になっていったと思います。したがって組織をより大衆的に、もちろん結成以来ずっと大衆的にやってきましたが、もっともっとウイングを広げて、小さい力をひとつ合わせて、六・一五時代を一層発展させていくという観点で活動しました。その延長線上で、二〇〇五年に国内韓青と姉妹血縁を結びました。当時は、在日韓青と国内韓青の青年同士が会って、組織問題とか統一問題について夜を徹して議論し、きずなを強めることができたし、それが当たり前でしたね。その年の八・一五光復節六十周年に、その様子が『サンデー毎日』に大きく紹介されたりもしました。」

「本当、大きな時代の変化だよね。僕らの時代、光州抗争とかリアルタイムだったからね。それだけ年取ったんだね。(笑)」

――韓青が五十年間、厳しい過酷な弾圧を受けながらも、組織的に維持・発展できた要因は何だと思いますか。

「今ちょうど、五十年間を評価する基調報告をまとめているんですが、その要因はやはり『愛国論』の思想じゃないですか。『愛国論』の思想を通して、韓青が民族団結を優先し、組織内の統一・団結を重視し、そして何よりも賢明な指導者を生み出していく指導体系があったんじゃないか。その流れが、韓民統、韓統連を生み出した大きな要因だと思います」

「五十年間、組織を維持・発展できた背景には、韓青の運動路線の正しさと、組織の統一・団結があったと思います。自分の出自に自信が持てなかった同胞青年が、すばらしい歴史と伝統、言語を持ち、侵略者を打ち負かした強固な自主精神を持つわが民族の歴史を知った時、自分の民族に自信が持てるし、自分にも自信が持てるようになり、そうなれば当然、同胞に愛情が持てるようになるし、民族と一体の祖国にも愛情が持てるようになるのです。そういう意味で、韓青は常に民族を愛し、同胞を大切にし、立派な祖国建設に向けて常に正しい路線を提示してきたと思います。そして何よりも、歴史を引き継いできた先輩たちや韓統連の指導があったからと思います。その根底には、運動路線の統一があり、それを堅持してきたこと、それがまさに韓青の強さかなという気がしますね」

「振り返って思うのは、九〇年代の汎民族大会と三者連帯の統一運動の発展を通して、六・一五共同宣言が生み出され、六・一五時代が切り開かれてきたということです。やはり運動路線の正しさ、それを指導する中央本部、そして委員長を中心にみんなが一つに団結して闘ってきたことが力の源泉じゃないかと思います。その路線は、「東湖先生たち韓統連の指導があって、今日まで組織を維持させることができたんじゃないですか」

――今日までブレずに維持・発展してきた韓青が韓統連の自主・民主・統一運動の先ぽう隊として、今後どういう青年団体であるべきだと思いますか。

「よく学ぶ青年団体、と同時によく実践する青年団体であるべきだと思います。日本の青年たちはわかりませんが、たとえば街頭宣伝活動を通してビラ配布をするのも、署名をとるのも、韓青のメンバーは一所懸命ですよね。社会に自分の声を反映させる活動を一から始めていく、そのことが学ぶことと同時に重要だと思います。そういう活動を重ねながら先ぽう隊として、朝鮮半島の根本矛盾を解決するには朝鮮半島を統一しなければならず、それが日本や北東アジアの平和につながるということを、考えて行動する青年たちを育成してほしいと思いますね」

「韓青がこれまでやってきた基本線である多くの同胞青年の受け皿になり続けることだと思います。それをないがしろにせずにやっていただきたい。多くの同胞青年を結集させ、民族主体意識を育み、自主・民主・統一運動の先頭にしっかりと立っていけるようにすべきです。そして、韓統連の愛国運動に参与する人材を多数輩出させる組織になってほしいと思います。それに、世界的に見ても五十年間続いている団体はそんなにないわけだから、南北だけでなく、海外の同胞青年団体とも積極的に接触交流を持って統一運動の推進役になってほしいですね」

「そのとおりだと思います。在日同胞青年の受け皿として、『歴史の意志を実践する』民族主体性をもった青年を育成するというところに結びつけられるかということが最も重要な組織課題になると思います。もっと言えば、韓青が劇的な変化を遂げることができるような時代を作り出していきたいですね。今の綱領が実現され、新しい綱領、すなわち統一祖国を迎える韓青がどういう組織の姿を見せるのか、すごく楽しみです」

――感動的なお話ですね。(笑)。では最後に、ちょうど一か月後に迫った五十周年記念行事の成功に向けた意気込みや抱負をうかがいたいと思います。

「本当に多くの人に来ていただくということだよね。それが一番だろうし、それが次の政治闘争、二〇一二年の政治決戦に向けた大きな担保になっていくと思いますね。わたしも周辺の人に声をかけて、一人でも多くの人たちに韓青の現在を見てもらいたいですね。その意味で、組織を挙げて一所懸命に動員活動に取り組みたいと思います」

「五十年間、本当に韓青にかかわってきた人たちがたくさんいると思うんですね。その人たちをどれだけ掘り起こせるかだと思います。たくさん結集させることで、現役の青年たちにとって、これからの五十年に向けたいい出発点になるし、そういう記念行事にしたいですね。そして運動から遠ざかっていた人たちが何らかの形で、自主・民主・統一運動にかかわるきっかけになれたらいいですね」

「そうですね。五十年の歴史的な節目に見合うよう、委員長として記念行事をしっかり成功させることが、これまで韓青を愛してくれた先輩たちや、現在韓青で頑張っている青年たちへの最低限の贈り物かなと思います。この間、何万、何十万人という同胞青年が韓青の門をたたき、青春を燃やして活動してきたわけで、そういう韓青を愛し、統一を支持する先輩たちがもう一度再集結してもらいたいと思います。そして今の青年たちの姿を見てもらい、青年たちの思いも聞いてもらい、六・一五の旗をもう一回高く掲げる一つのきっかけにしたいし、しなきゃいけないですよね。また現役たちも青春のすべてかけてやっているメンバーだから、彼らのアボジやオモニ、周辺の人たちにも声をかけて連れてきてほしいと思います。自分のプライドをかけて一所懸命やっていることを、親にも言えないなんてさびしいじゃないですか。ぜひ参加させてほしいと思います。もう一度言います。多くの先輩たちに来てもらいたいです。今の青年たちが韓青にかかわって祖国と民族に触れあい、民族のすばらしさを感じて、民族的に生きていこう一所懸命努力している彼らをぜひ見に来てください」黄「現役にとってすばらしい行事になるように、支援・協力していかなければならないと思います」

「現役が本当に心から感動するような記念行事にしましょう」

「現役の青年たちは、記念行事に向けて生き生きしていますので、楽しみにしてください。必ず成功させますので、積極的なご支援、ご協力をお願いします」(拍手)


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