民族時報 第1193号(10.11.15)


【主張】

   南北交流協力を促進しよう

 南北関係の悪化で、これまで中断していた離散家族の再会が二〇〇九年九月以来、十三か月ぶりに実現した。李明博政権下では二回目だ。金剛山の離散家族面会所で、北側九十七家族が、南側家族四百三十六人と会う第一陣(十月三十日―十一月一日)と、南側九十四家族が北側家族二百七人と会う第二陣(十一月三日―五日)の再会が実現した。再会期間中、金剛山の離散家族面会所は、長い間、離別の苦しみを抱いて暮らしてきた南北離散家族の慟哭(どうこく)と涙、喜びが交差した。南側の九十六歳のオモニは、七十一歳になる北側の娘と約六十年ぶりに再会し、北側の九十二歳の妻は、南側の八十九歳の夫と夫婦の再会をした。北側の九十歳のアボジは、生後三か月で生き別れた六十一歳になる息子を抱きしめ涙を流した。南側の九十七歳の妻は、夫が三年前に九十歳で他界したという悲しい知らせを聞き、ぼう然自失となった。八十歳になった姉と七十七歳の妹との出会いなど、離散家族の再会場は涙にあふれた。しかし、出会いの喜びもつかの間、離散家族は再会の約束もなく、惜別の涙を流さなければならなかった。

 今年八月現在で再会を申請した離散家族は、南側だけでも八万三千人以上で、このうち、七十歳以上の高齢者が七七%になる。二〇〇〇年の六・一五共同宣言発表以後に始まった離散家族の再会は、これまで四千家族に過ぎない。離散家族の死亡者数は〇六年二千五十二人、〇七年四千三百三人、〇八年五千六百二十六人と毎年増え続けており、離散家族の高齢化は深刻な問題だ。早急に対策を立てなければ、南北に引き裂かれた離散家族は、恨(ハン)を解くことができないまま生涯を終えることになる。それは、離散家族だけの問題ではない。わが民族全体の問題だ。

 先月開かれた南北赤十字会談で、北側は離散家族再会の定例化のために人道主義協力事業の活性化と、離散家族再会の正常化のための金剛山観光当局者会談を早期開催しようとの積極的な立場を明らかにした。しかし南側は、金剛山観光は別途、対北支援は当局の検討を経たのち、論議しようという消極的立場だった。結局、南北は離散家族再会の定例化と対北人道支援問題に関して、今月二十五日の会談で継続協議することにしたが、展望は明るくない。厳ジョンシク統一部次官が「離散家族問題と食糧支援問題は別個の事案で、これを関連させるのは適切でない」(十一月四日)とし、「『天安号』事態に対する北朝鮮の責任ある態度」など南北関係の状況が考慮されなければならない、という李明博政権の従来の立場を明らかにしているからだ。

 南と北は同じ民族であり、統一の同伴者だ。六・一五共同宣言で南北が合意した「わが民族同士」の精神にしたがって関係を改善し、和解と団結、統一を実現するという確固とした意志を持つなら、南北間の問題は順調に解決されるだろう。離散家族の再会問題もそうだ。分断による苦痛と離散家族の痛みは、わが民族全体の苦痛であり、痛みだ。

 金剛山観光は南側の国民も切実に望んでおり、対北食糧支援問題も同様だ。対北コメ支援は南側の農民を生かす道であり、南北がともに生きる道だ。

 今回、せっかく実現した離散家族再会事業を契機に、再会を心待ちにしている南北のすべての離散家族の恨を解くよう、政府当局は悪化した南北関係を和解と交流、協力の関係に転換しなければならない。それはまさに、六・一五共同宣言履行の道だ。


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