民族時報 第1173号(09.12.15)


【抗議文】

    韓統連の自由往来権侵害をやめろ

 韓統連は盧武鉉前政権によって、長年の民主化と統一のための活動が正しく評価されて実質的な名誉回復を果たし、政府当局から故国への自由往来を保障する正式旅券が発給された。ところが李明博政権発足から一年をへた今年の春以降、現政府当局は、韓統連幹部と会員団体の韓青、民主女性会のメンバーの故国への自由往来をさまざまに妨害してきた。そしてついに、「一般・居住旅券十年」の発給を申請した郭東儀・最高顧問、孫亨根議長らをはじめとする幹部と、文世賢・韓青中央本部委員長に対して、正式旅券の発給を拒否し、国内の当該機関に出頭のために単数旅券だけが発給できると通報してきた。はなはだしくは、郭最高顧問に対して「国内へ行って調査を受けて」との脅迫的な言辞をためらわなかった。

 われわれは、現政府当局の不当極まりない故国への自由往来権の侵害を、厳しく糾弾して抗議するとともに、ただちに正式旅券を発給するよう強く要求する。

 報道によると、駐日韓国大使館の当局者は、一九七八年の「在日留学生 金整司スパイ事件」の韓国最高裁判決で、韓統連の前身の韓民統が「反国家団体」と判示されたことをもって、「韓統連は国家保安法上の捜査対象」で、近年、韓統連会員への旅券発給をはじめ、入国時に取り調べもしなかったのは「当時の政治的判断」と、軍事独裁政権時代の主張をくり返し、前政権の統治行為の継続性を否定したことを伝えている。

 ところが、韓国の独立国家機関である真実・和解のための過去事整理委員会(真実和解委員会)は十一月十七日、「在日留学生 金整司スパイでっち上げ事件」の真実究明決定を下し、同事件が、当時の国軍保安司令部が金整司氏らを不法拘禁し、殴打・拷問で虚偽の自白を強要した事件であり、韓民統を反国家団体とする理由や根拠を示しておらず、また事実において韓民統が「反国家団体」と見るに値する根拠がないと結論づけた。そのうえで真実和解委員会は、金整司氏に謝罪して和解し、再審を行うことと、韓民統を反国家団体と規定した誤りを是正する必要があると勧告した。

 ここからも明らかなように、現政府当局の韓統連と韓青の幹部に対する正式旅券の発給拒否は、明白な人権侵害であるとともに、現政府のもとで韓国の民主主義が軍事独裁政権時代に後退していることを示すものにほかならない。

 現在、米国のボズワース北朝鮮担当特別代表がピョンヤンを訪問しており、朝鮮半島情勢が歴史的な転換を迎えている。現政府は、冷戦対決時代の悪法である国家保安法にしがみついて、韓統連に対する時代錯誤な人権弾圧をするのではなく、六・一五共同宣言と十・四宣言の固守・履行の道に進むべきだ。

 われわれは韓国の民主化と祖国の自主的平和統一のために、南北、海外の同胞とともに一層力強く、南北共同宣言の実践にまい進するだろう。同時に、韓国民主主義の成熟度の指標であるわれわれの故国自由往来権を守りぬくため、行政訴訟をはじめあらゆる方法を駆使して、現政府の誤りを是正するだろう。

 二〇〇九年十二月九日

 在日韓国民主統一連合(韓統連)

 在日韓国青年同盟(韓青)


[HOME] [MENU] [バックナンバー]