民族時報 第1151号(09.01.01)


【トップ記事】野党議員の出席阻止「大統領府の意向」の声

    ハンナラ党、独裁時代の手法で法案処理

 ハンナラ党が十二月十八日、野党議員の外交通商統一委員会への入場を阻止して、韓米FTA(自由貿易協定)の批准同意案を国会の外交通商委員会に単独上程・処理して法案審査小委員会に送ったが、この過程で野党側議員と衝突する事態となり、九日までの臨時国会は院内と院外で与野党が全面衝突する緊迫した情勢にある。混迷の原因はハンナラ党が、憲法に保障された国会議員の職務遂行権や、国会法上の手続きを無視して、李明博大統領が推進しようとする韓米FTA批准案をはじめ、国民の間に賛否が拮抗する法案を、しゃにむに処理しようとしていることにある。ハンナラ党は、十二月十三日にも与野党の合意をほごにして本会議を開いて予算案を強行処理した。こうした大統領府と与党の物理的で強奪的な法案処理に対して「独裁政権時代の悪霊が生き返った」(ハンギョレ新聞十二月十九日付社説)との強い批判があがっている。

 ハンナラ党は十二月十八日、常任委会議場を机とイスでバリケードを築いて、民主党と自由先進党、民主労働党など野党議員の会議場出席を妨害して、韓米FTA批准同意案の上程を処理した。軍事独裁政権時代から金泳三政権時代に横行した典型的な強権的手法の復活に、野党議員らは激しく抗議した。そのため、国会では怒号が飛び交い、放水と消火器の粉末が散布される乱闘場と化してしまった。

 韓米FTAは、米国自動車産業の保護を優先課題に掲げるオバマ次期政権のもとで、与党の(米)民主党がその批准に反対している。また韓国内では、電気、水道、教育などの国民生活に直結する部門や、無制限の市場開放と外国資本導入で、農業をはじめ国内産業の外国資本の支配を可能にする亡国的な協定だとの批判がある。与党は米新政権発足前に批准して米側に圧力をかけるとしているが、それが絵に描いたモチになる可能性が高い。また内容自体に対しても、国民の意見を十分に収れんすべきものだ。ハンナラ党指導部の強行処理に対して、党内からの批判の声があがっている。

 しかし、大統領府とハンナラ党は臨時国会会期中の法案処理について、野党の協力がえられないなら、強行突破する姿勢を明確にしている。

 ハンナラ党の朴?太代表は十八日に開いた議員総会で、「速度戦が難局を突破できる唯一の方法だ」と述べ、強行突破に議員の団結を訴えた。洪準杓・院内代表は、「李大統領の政府が推進するすべての法を、国会でどんな方法を動員しても必ず処理しなければならない」と強調した。 ハンナラ党指導部の強硬姿勢について、二十日付の東亜日報は、「大統領府の意志を反映したもの」と指摘した。

 一方、最大野党の民主党も同日議員総会を開いて、国会で与党が数と物理力で法案処理を強行するなら「疎外された階層の声を反映するために国民に直接訴えるほかない」と院外闘争へ乗り出すことを示唆した。民主党は国会議長が職権で上程する可能性にそなえて、議長室での無期限ろう城を開始した。


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