民族時報 第1149号(08.12.01)


【詩】―統一時代の子どもたちにおくる詩(うた)―

    統一・平和・和解

 金隆司(韓統連大阪本部副代表)

 

ハラボジが生まれたとき、

地図にはなかった祖国(くに)が、

ハルモニが生まれたとき、

日本の植民地であった祖国(くに)が、

もうすぐ統一する

 

アボジが生まれたとき、

南と北に分かれた祖国(くに)が、

オモニが生まれたとき、

ふたつに分かれて戦争をした祖国(くに)が

もうすぐ統一する

 

統一はゴールではなくスタート

 

東学農民の闘いを武力で鎮圧し

日清、日露で勝利をおさめた

日帝の植民地支配が三十六年

「世界の警察」を自称し

覇権主義的冷戦政策をとりつづけた

米国による分断が六十年

百年にわたる侵略と分断の歴史に終りを告げ

自主的で独立した新しい祖国の歴史が

今、始まる

 

土地を奪われ、言葉を奪われ、名前を奪われ

「君が代丸」に乗って

異国の地、日本に渡ってきた

ハラボジ

 

世界で一番朝鮮人を差別するこの日本で

祖国が南と北に引き裂かれ、民団だ総連だといがみあう中でも

同胞と「ともに」生きてきた

ハルモニ

 

北に帰っていく同級生を涙で見送り

役所では指紋をとられ

本名ではアパートにも住めず仕事もなかった

アボジ

 

希望を求めて留学した兄が「北のスパイ」とデッチあげられ

光州の虐殺に胸を痛め

南北の首脳の握手に感動の涙がとまらなかった

オモニ

 

統一はゴールではなくスタート

 

統一は南と北の体制のどちらかを選ぶことではない

統一は南と北の体制をひとつのものにつくり変えることでもない

 

半世紀を越える分断の現実を見つめ

同じ民族であることを最も大切にし

お互いの理念と体制を認めあい

ともに生きともに栄えていくとき

統一は生まれる

 

生まれたばかりの統一は、

平和の中で健(すこ)やかに育ち

和解の中で絆を強め

よりたくましく成長していく

 

統一はゴールではなくスタート

 

祖国が統一すれば

軍事境界線がなくなる

数え切れない同胞の血が流され

涙と恨(ハン)が刻み込まれた

三十八度線が、平和と和解の象徴となる

渡り鳥だけが往来を許されていた非武装地帯が

南北の人々が行きかう出会いの場となり

世界の人々の心を癒す平和の楽園となる

 

子どもたちよ

祖国がもうすぐ統一する

 

過去の侵略の「生き証人」である在日同胞が

祖国と日本の将来の「希望」となり

在日同胞の和合を推し進め

祖国の統一と日本の平和をより確かなものにしていく

統一朝鮮と日本の新しい歴史が

今、始まる

 

日本の子どもたちよ

 

かつての植民地国の末裔である在日同胞とともに

百年にわたる失われた歴史を取り戻し

アジアの真の友となる

新しい日本の歴史が

今、始まる

 

統一はゴールではなくスタート

 

この日本の地から

新しい時代を創っていく

新しい歴史が

今、始まる


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