民族時報 第1149号(08.12.01)


【主張】

    李政権は対決政策をやめろ

  李明博政権の北側に対する強硬かつ無責任な政策によって、南北関係が重大な事態に直面している。

 李政権は政権出帆後、六・一五共同宣言と十・四宣言を固守し履行する意志を表明せず、一貫して対北強硬政策を追求してきた。これに対して北側は今月一日から南北鉄道列車の運行と開城観光の中止などの対抗措置をとった。さらに事態が悪化すれば、南北関係は全面遮断するとまで憂慮されている。

 事態の深刻さにもかかわらず、李大統領は「待つのも戦略」と言いながら関係を改善しようとしない。北側が猛烈に抗議している反北団体の風船ビラ散布活動を事実上、容認している。それだけでなく、国際社会でも李政権は対決政策を推進している。今月八日に開催される朝鮮半島の非核化のための六者協議首席代表協議に、李政権は第二段階の履行義務ではない「核検証」問題を日本とともにもち出して、北側を不必要に刺激しようとしている。また先月末には韓国が共同提案国として名を連ねた「北朝鮮人権決議」案が国連の第三委員会で可決された。さらには、軍事的にも北側の有事に対応する「作戦計画五〇二九」の具体化を進めるとともに、韓米合同軍事演習「二○○八年護国訓練」を強行した。

 李政権は口では北側との対話を望んでいると言うが、実際には北側を敵視する行動をとっており、吸収統一を画策しているとしか見られない。

 このままでは南北関係は最悪の事態に陥るだけではなく、不測の事態さえ起こりかねない。われわれは李政権に対決政策を即刻中止するよう強く要求する。

 数年前から南北は相互に体制をひぼうしないと約束しており、その履行義務は当局のみならず、民間団体にもある。それに反する民間団体があれば、当局は厳格に規制しなければならない。南側の世論調査では国民の六〇%以上が、反北ビラ散布を政府が法規制すべきだと主張している。また南北関係の悪化を憂慮する多くの市民社会団体が、李政権の対北対決政策を厳しく批判している。あらゆる法律と警察力を動員してキャンドルデモを弾圧した李政権が、反北団体のビラ散布をどうして阻止できないのか。ここに政権の本質が表れている。

 南北問題は民族みずからが解決する問題であり、けっして外部勢力の介入を許してはならない。このため、南側の歴代政権は、「北朝鮮の人権問題」を国連などの場で論議、決議することには慎重だった。李政権が今回初めて、この問題を国連の場で先導したことは、今後の南北関係に大きな禍根を残すだろう。ましてやキャンドルデモや統一運動を強硬弾圧している李政権に、人権問題をとりあげる資格はない。対話を強調しながら、対話の相手に照準を合わせた軍事演習を強化することも矛盾している。

 北側を「悪の枢軸」だとして、その崩壊を追求した政策が破たんしたブッシュ政権は、政権交替を前に、唯一の外交成果として朝米関係の進展と六者協議の画期的な前進を急いでいる。そしてオバマ次期大統領当選者は、政権出帆直後にも北側に大統領特使を派遣すると見られる。李政権は時代に逆行する対北対決政策を即刻撤回しなければならない。


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