民族時報 第1137号(08.06.01)


【資料】国民の怒りの火に油/強硬は反撃呼ぶだけ

    継続する暴力弾圧 連行者を即時釈放しろ

 連日数千、数万人の人びとが街頭で、国民の声に耳を傾けない李明博政権に峻厳な警告をしている。

 しかし警察は、先週末に続き、今日の夜明けにも二十九人の善良な市民を、無慈悲な暴行を加えて連行するなどの蛮行をほしいままにした。警察はウサギ狩り式の弾圧を常用して鎮圧作戦を行い、この過程である市民は足を骨折した。この三日間で、国民の健康を守ろうと平和的なデモに参加した九十七人の市民が連行された。政府は最初に連行された市民三十七人に対しても、不拘束立件措置をとった。はなはだしくは、オ・チョンス警察庁長官は昨日の記者懇談会で「デモに参加した千人全員を連行してしまいたかった」と放言し、「数百人だろうが司法処理する」と、背筋が寒くなるような発言さえもためらわなかった。軍部独裁の第五、第六共和国時代に回帰したかのような警察の対応は、すでに沸騰している国民の怒りに油を注いで、鎮火しようのない大火をもたらすだけだろう。警察はただちに連行者を釈放して、平和デモに対する暴力弾圧を中断しなければならない。

 国民対策会議など十人に召喚状を発布、キャンドル文化祭を弾圧するな

 警察は二十七日、牛海綿状脳症(BSE)国民対策会議の関係者ら十人に、六月二日までに出頭しろとの召喚状を発布して、関連団体に対する調査を行うと明らかにした。警察は「市民らに不便」を与えて、「不法行為」をしたというが、「不法」なBSEの危険がある米国産牛肉の輸入によって、真に「市民に不便」を与えたのは李明博政権だ。

 しかし、金ギョンハン法務部長官は、さらに一段トーンをあげて、「政治スローガンが乱舞する不法暴力集会に変質した」として、「背後説」を提起し、純粋で自主的な意志で参加した市民を罵倒(ばとう)している。「背後」は存在するはずもないが、もしも背後があるとするならば、BSEの危険がある牛肉を輸入するとして国民を憤怒させた、李明博政府がまさにその「背後」だ。

 BSE国民対策会議は、政府と公開的に、真の「背後」がだれなのかを討論する用意があり、マスコミを通じて話にもならない「背後説」を流さず、公開討論に応じるよう提案する。政府がたび重なる愚弄(ぐろう)と欺まん行為を謝罪せず、無差別に召喚状を発布することで平和的なキャンドル文化祭を弾圧しようとするなら、より大きな抵抗に直面するほかないだろう。再度強調するが、いまや憤怒した民心をなだめる唯一の方法は、BSEの危険がある米国産牛肉の輸入全面開放の告示を撤回して、ただちに米国との再交渉に臨むことだけだ。

 調査団の「要式行為」を口実に告示を強行するな

 二十六日に米国から帰国した特別調査団は、到着するやいなや「何の問題点もなかった」と明らかにした。すでに調査団が韓国から離れる時から予想されたことだ。専門家らはもちろん、CNNのような米国マスコミも、米国の検疫体系が崩壊していると報道しているというのに、どうして何の問題点もないのか。当初政府は、正しく行う調査ではなく、国民をあざむくための「要式行為」のために調査団を送ったことを、みずから認めたことになる。結果がすでに決まっている「いかさま賭博」のような「調査」に、国民の血税が浪費されているという事実が嘆かわしい。反復される政府の「子どもだまし」のやり方に、国民はこれ以上だまされない。

 農食品部の公務員も認めた牛肉交渉、廃棄だけが答え

 農林水産食品部の公務員が良心宣言をした。民主公務員労組の農林水産食品部支部長は最近、「国民の健康権のために、ただちに再交渉をしなければならない」との文章を公開した。 彼は「今後の弾圧と困難を予想して苦悩したが、これ以上沈黙するのは歴史に対して罪を犯すことになる」としながら、今回の交渉は「国民の健康権をひどく傷つけた協定」と明らかにした。国民が最近になってその事実を知り、抵抗している米国産牛肉の危険性を、農食品部公務員が再確認したのだ。政府は主務部署の公務員も反対するこの協定に、これ以上恋々としてはならない。誤った交渉は廃棄してただちに再交渉に乗り出すべきだ。

 五月二十七日

 BSEの危険がある米国産牛肉の全面輸入開放に反対する国民対策会議

BSE国民対策会議の米国産牛肉輸入の最低限の安全基準(5月26日発表)

輸入衛生

条件基準

政府案

国民対策会議の最低限の安全基準

政府案の問題点

30か月以上の月齢条件

30か月以上でも全面輸入を許容

BSE発生国からの牛肉輸入の全面禁止または20か月未満の骨のない赤身の肉

30か月以上の牛肉に対して全国民を無防備のまま露出してBSEの危険が増加

BSEの特定危険物質の定義

すべての年齢の扁桃、回腸遠位部30か月以上の脳、目、脊髄、頭骨、脊髄骨・神経節・脊柱(米国FDA基準)

すべての年齢の扁桃、十二指腸から直腸まで腸全体、腸間膜、脳、目、三次神経節、脊髄、頭骨、脊髄骨神経節・脊柱

EU、日本基準のBSE特定危険物質の国内流入でBSEの危険が増加

舌、腸、脳、回腸、四骨、尾骨

全面許容

全面輸入禁止

BSEの危険増加、米畜産業者などの経済的利益の極大化(小腸だけで2004年基準約1000億ウォン)

屠殺場承認権および取り消しの権限

米国政府の権限

韓国政府の権限

検疫主権の放棄、米畜産業者などの輸出手続き簡素化措置である反面、BSEの危険が増加

輸入検疫中に特定部位での感染発見時

最初の発見で検疫を中断できない。 同一作業場の別個ロットで最小2回発見時に、改善措置が取られるまで中断. 中断時以前に輸入された牛肉の輸入検疫検査を継続

最初の発見でただちに米国産牛肉全体の検疫中断. 原因究明後、改善措置後に再発した場合輸入中断. 中断以前に輸入された牛肉も検疫中断

検疫主権放棄、米畜産業者など経済的利益極大化措置である反面BSE危険増加

牛肉製品の月齢表示

表示しない。 ティーボーンステーキとポーターハウスステーキだけ180日間、30か月未満を表示

すべての部位の月齢表示の義務化

米畜産業者など特典措置である反面、BSEの危険が増加

輸入中断条件

OIE(国際獣疫事務局)のBSE判定の下降に変更がない限り、輸入中断できない輸入衛生条件5条)

5条の完全削除

別途書簡に挿入されたGATT20条、WTOの衛生植物検疫措置の適用に関する協定の一般規定に過ぎないので、輸入中断権利を明文化すべき


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