民族時報 第1103号(06.12.01)


【論説】9・19共同声明の履行が鍵/日本は強硬姿勢突出で孤立

    6者協議の再開をめぐる各国の動き

 核問題解決のための六者協議再開に合意した朝中米三国の一〇・三一北京協議後、会談再開を前に当事国の外交戦が活発化している。北朝鮮の核問題は先月の国連対北制裁決議採択後、超緊張局面から対話を通した平和的解決の道へと進んでいるようだ。六者協議再開を前に、北京で十一月二十八日に朝米両国の事前調整接触が合意し、南北と中国、米国、日本など五か国の首席代表らの会合が相次ぐものと予想される。

 昨年十一月の第五回協議に続く第六回協議再開を前に繰り広げられている当事国の動きを振り返ってみる。

米、北朝鮮の凍結口座を一部解除

 六者協議再開を前に中国がマカオの金融機関、バンコ・デルタ・アジア(BDA)の凍結北朝鮮口座のうち、千二百万ドルを解除し、正常な出入金が可能になったと北京の対北消息筋が明らかにした(一一・二〇連合ニュース)。この日、米国務省は凍結措置解除を確認できないとし、中国側に直接聞いてみなければならない問題だと明らかにした。しかし、ヒル国務次官補は二十二日、金融制裁解除と関連して「この問題の解決を願う点で(六者協議参加国の)意見が一致しており、北朝鮮とも論議する用意がある」と核問題解決との連係を示唆している。凍結解除は北の六者協議復帰の意思表明に対する米国側の配慮が作用したと分析されている。この間、北朝鮮が金融凍結解除を六者協議復帰の条件としていたため、核問題解決に向けて動きはじめたといえるだろう。

 十一月十八日、十九日、ベトナムのハノイで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を契機に北朝鮮の核問題解決と関連して、韓中(十七日)、韓米(十八日)、韓米日(十八日)、韓ロ(十九日)、米中(十九日)の首脳会談が相次いで開かれた。韓中首脳会談では協商を通じた平和的な解決を確認し、胡錦涛主席は特に「九・一九声明に含まれている方案のうち、可能な部分の早期履行が緊要」だと強調した。

 韓米首脳会談では、核問題は外交的方法で解決し北に対する経済支援と安全保障、平和体制問題に対して取りうる関連した相応の措置を協議したと明らかにした。また韓米日首脳会談では「北の核保有国としての地位を認定できない」という共同認識を確認し、北朝鮮の核廃棄時に当事国の相応の対応措置とあわせて六者協議の実質的進展を導き出そうという点で意見を一致させた。韓ロ首脳会談では、六者協議の早期再開と実質的進展のための相互協力を行っていくことにした。

 中米首脳会談で胡主席は九・一九共同声明の合意再確認を強調し、その核心内容は一項の北の核放棄と米国による核攻撃や侵攻の意思がないことを明らかにした点を強調した(中国英字紙チャイナ・デイリー)。米日首脳会談では国連安保理の対北制裁決議案一七一八号の履行と拉致問題の協力を各国に要求し、弾道ミサイル防衛(BMD)のための協力強化と加速化に合意して対北制裁、軍事一体化を確認するなど、強硬姿勢を見せた。

 APEC首脳会議の結果に対するウォール・ストリート・ジャーナル(一一・二〇)は、米国の対北圧迫努力は大きな成果を得られず、ほかの首脳らを説得するのに失敗したと伝えた。またほかの首脳らは米国の対北戦略の全面的受容に難色を示し、一部の国家はより柔軟な対北接近を主張したと報道している。米国が対北圧迫強化に否定的な韓中ロをまとめる努力を行ったが、進展はまったくなかったという評価だ。

ブッシュ、「休戦体制を平和体制に」

 韓米首脳会談でブッシュ大統領は「休戦体制を平和体制に転換しよう」という趣旨の発言を行った。スノー・ホワイトハウス・スポークスマンは「北朝鮮が核廃棄時、朝鮮戦争終了を宣言し、経済強力と文化・教育などの分野で連携を強化するだろう」と表明した。朝鮮戦争終了の意味は停戦協定を平和協定に代替するという意味と受け止めることができる。それはまた、対北敵対関係の終息と朝米関係正常化につながるものとして歓迎すべきことだ。

 しかし、米国が北朝鮮の核放棄を朝鮮戦争終了宣言の前提条件にするのは、理屈に合わない。停戦協定を平和協定に代える問題は核問題とは別途の問題だからだ。朝鮮半島の平和体制問題に関しては、九・一九共同声明の四項ですでに合意した内容に過ぎない。

 米国は六者協議が再開されれば北朝鮮がまずしなければならない「初期措置」として、@寧辺五メガワット黒鉛減速炉の稼動中断Aプルトニウム再処理施設の稼動中断B国際原子力機構(IAEA)査察の受容を要求している(ニューヨーク・タイムス 一一・一九)。まず武装解除をさせておいて対話をするという姿勢だ。しかしそれは、共同声明の「行動対行動」原則に反している。

 核問題解決は九・一九共同声明の合意を着実に履行すれば解決できる。六者協議の当事国は主権尊重と平和的共存を原則にして、真しな姿勢で会談に臨まなければならない。

(金明姫記者)


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