民族時報 第1042号(04.08.11)


【基調報告】8・15光復節59周年

    祖国の自主統一を実現しよう! 在日韓国人大会基調報告

 祖国が日帝植民地支配から解放されて五十九回目の八・一五光復節を迎えた。ひとつの祖国のなかで生まれ育つことができた最後の世代である在日同胞一世は、八・一五が真の解放ではなく、民族分断という新たな不幸につながっていく意外な現実をまのあたりにした。彼らの子孫である在日二世以後の世代は、ひとつの祖国、ひとつの民族、平和な祖国を知らずに異国に生まれ育った。したがってわれわれは毎年、祖国と民族が分断したままで迎える光復節を、錯雑とした心情で迎えるほかなかったのである。

 しかし、六月に仁川で南北・海外同胞が一堂に会して開かれた「六・一五共同宣言発表四周年記念わが民族大会」と、そこで採択された「民族大団結宣言」は、われわれに希望と勇気を与えてくれた。六・一五共同宣言の基本精神である民族自主、わが民族同士、民族共助で団結することを高らかに誓った七千万同胞は、「六・一五共同宣言発表五周年であり、祖国光復六十周年、民族分裂六十年になる」来年を、「祖国統一の元年にしよう」と約束した。

 われわれは「六・一五共同宣言」と「民族大団結宣言」をだれよりも模範的に実践して、来年のきょうを真の光復節として迎えられるよう奮闘しよう。

 祖国をとりまく情勢は、さまざまな関門と障害物がありながらも、大きく自主と統一へと前進している。

 この十余年間、米国は「北朝鮮核問題」を口実に朝鮮戦争以来継続してきた対北敵視政策をより一層エスカレートさせたが、それも大きな転換点にさしかかっている。

 ブッシュ政権は北朝鮮を「悪の枢軸」とばとうして朝米対話を拒絶し、「イラクの次は北朝鮮だ」と脅迫しながら、六者協議で韓中ロ日を取り込んで北朝鮮を包囲・孤立させて武装解除と体制崩壊をもくろんだ。ところが、ありもしない大量破壊兵器の除去を口実に開始されたイラク侵略戦争と占領統治が、今年に入って一層強化された抵抗勢力の戦闘で破たんの危機に直面し、ブッシュの戦争外交は袋小路に入ってしまった。

 それは朝鮮半島でも同様だ。六月に開かれた第三回六者協議は、東アジアの平和と安定にとって米国こそが最大の障害物であり、六者間で孤立していることを明らかにした。朝中は金正日国防委員長の訪中(四月)で友好協力関係を一層強化し、朝日は小泉首相が最訪朝(五月)してピョンヤン宣言の誠実な履行を再確認した。南北関係は将官級会談が開かれ(五月、六月)、西海での偶発的な衝突防止、軍事境界線の宣伝中止措置に合意して実施に移された。米国は唯一、六者協議参加国のなかで北朝鮮と二国間交渉のチャンネルを持たない、交渉できない米国の孤立を鮮明に浮かび上がらせた。

 こうした状況で、米国は固執してきたCVID(完全で検証可能かつ後戻りできない核放棄)との表現を使えず、凍結段階でも他国が朝鮮にエネルギー支援することを認め、暫定的な安全の保証を与えると言明せざるをえなくなった。中国がまとめた議長報告は「早期の第一段階の措置」として、北朝鮮が既存核施設凍結の見返りにエネルギー支援とテロ支援国家解除を求めてきたこと、「言葉対言葉、行動対行動のプロセスが必要」として、これまで北朝鮮が一貫して主張してきた「同時行動原則」を再確認した。六者協議の作業部会と第四回本協議は結局、米国が「第一段階の行動措置」に応じるかどうかにかかっている。だが本格的に動き出すのは、十一月の米大統領選挙後になるものと予想される。

 一方で、われわれは孤立し追いつめられている米国が、核先制攻撃の脅迫で必死に巻き返しを図っている事実を見過ごしてはならない。ステルス爆撃機の韓国常駐訓練、空母機動部隊を動員した冷戦後最大の大演習、地中貫通新型爆弾の開発、太平洋地域への空母の追加配備、ミサイル防衛(MD)の推進などは、安易な楽観を許さない厳重な脅威だ。こうした動きは、日本政府と保守反動勢力が日本国憲法第九条をなくそうとする策動ともつながり、アジアの平和と安定を脅かす要因になっている。

 また米国は「北朝鮮人権法」を下院で通過させ、「人権」を口実にした朝鮮半島情勢への介入を準備している。

 韓国民は盧武鉉大統領への弾劾(三月)を、民主主義を破壊する米国と守旧保守勢力の暴挙ととらえて、八七年の民主化抗争に匹敵するキャンドル集会とデモでその策動を打ち砕いた。そして第十七代総選挙で与党に過半数の議席を与え、民主労働党を大挙院内へ進出させた。これは、国民が盧大統領に自主的で民族的、民主的で民生重視の政治を求めたことを意味する。

 こうして盧大統領は、政権発足以来のアキレス腱(けん)だった与小野大国会を清算し、政権基盤を強化した。政府は与党と協力しながら、「親日反民族行為真相究明特別法」の制定や国家保安法の改廃など、改革立法を推進している。

 しかし一方で、米国の圧力に抗し切れずにイラクへの韓国軍追加派兵や、死文化した国家保安法を根拠にした南北民間交流の制限などで国民から批判を呼び、南北関係の停滞を招来してしまっている。

 われわれは、韓国政府が国民の支持と期待にこたえ、良好な南北関係に依拠して米国の圧力にき然と対処すべきだと考える。国益と民族共助は、どのような同盟関係にも優先するのである。

 イラクへの追加派兵は行われているが、われわれは今後も継続して国内の反戦平和勢力とともに、撤退を実現するまで闘っていくだろう。また、一時的な難関に直面している南北関係を修復するために、和解と協力の障害となっている国家保安法の廃止運動を結合させて創造的な運動を展開していくだろう。

 自主と統一に有利な情勢は継続している。われわれはすべての在日同胞と連帯し、団結を強める活動を精力的に展開していくだろう。


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