民族時報 第994号(03.01.01)


【新年辞】

    在日韓国民主統一連合   議長 郭東儀

  きょうわたしたちは、二〇〇二年を偉大な勝利で飾り、限りない喜びと新たな希望に満ちた二○○三年を迎えました。

 新年にあたり、自主・民主・統一のためにねばり強く闘っている在日同胞民主団体の活動家と、世界各地で活躍している統一愛国人士に、熱烈な祝賀を送ります。

 あわせて、わたしたちの運動を積極的に支持、声援してくれる日本の進歩的な市民・社会団体と各界人士に、新年の祝福を送ります。

 二〇〇二年は反米と主権回復で沸き立った一年でした。

 昨年の春の、ブッシュ米大統領の訪韓のときから起きはじめた韓国民の反米感情は、米軍装甲車による二人の女子中学生のれき殺事件を契機に爆発的に燃え広がりました。

 その炎のなかで「米軍装甲車による女子中学生シン・ヒョスン、シム・ミソンさん殺人事件汎国民対策委員会」が結成され、反米運動はこれまでに見ることのできなかった全国民的な運動に拡大、発展していきました。

 怒った各界の国民は憤然と立ち上がって殺人犯を引き渡せ、刑事裁判権を委譲せよ、不平等なSOFAを全面改正せよ、ブッシュは公開謝罪せよと叫び、米軍基地や駐韓米大使館に向かって力強く進みました。しかしごう慢な米国は、天地を揺り動かした韓国民の血の絶叫と要求に、自分たちだけで構成した軍事法廷で殺人犯に無罪を評決する詐欺裁判でこたえました。

 これは、米国の韓国べっ視とごう慢性だけを余すところなくさらけ出したもので、韓国民をさらに憤激させました。

 反米の炎は日が経つにつれて全国各地で勢いよく燃え上がり、十二月十四日には六十地域で五十万人が参加して「ごう慢な米国糾弾と主権回復のための汎国民平和大行進」大会が開かれました。

 この日、十万人が集まったソウル大会では各界人士が口々に「ヤンキー・ゴー・ホーム」を叫び、この日を「主権回復の日」と宣言して「主権回復宣言文」を万雷の拍手で採択しました。

 ほとんど一年間、日を追って強度を高めながら続いている反米運動は、「主権回復の日」宣布からもわかるように、韓国民が米国の支配と干渉から抜け出して、堂々とした独立国家の国民として生きようとする志向がどれほど強いかを示すものです。

 わたしたち韓統連は本国同胞の果敢な闘争に呼応して、韓青、民主女性会、学生協、韓国人権国際センターとともに、「米軍装甲車による女子中学生殺人事件日本地域対策委員会」を構成し、米軍の殺人蛮行を国際的に知らせようと写真展示などの宣伝活動、署名運動、そして駐日米大使館と総領事館に対する抗議活動を粘り強く繰り広げました。

 昨年はまた、六・一五南北共同宣言を高く掲げて民間次元の南北交流を多方面でなし遂げ、民族の和解と団結が一層強化された年でした。

しかし、六・一五共同宣言を固守、貫徹するための事業は、決して順調に進んだのではありません。

 周知のように、二〇〇二年に入り、ブッシュ政権は北を「悪の枢軸」と規定し、南北関係の発展と統一運動を露骨に妨害してきました。これにより、南北関係は一時行き詰まり、統一運動の前途には重大な難関が生じましたが、わが民族はこれを押しのけ、統一大行進を加速しました。

 そうして、六・一五共同宣言発表二周年に際して、金剛山で民族統一大討論会を開催したのを手始めに、光復節には史上初めてソウルで、南北がともに集う八・一五民族統一大会が熱気の中で行われて統一機運を高め、秋には開天節民族共同行事をピョンヤンで開催するとともに、南、北、海外の三者が参加して青年統一大会と女性統一大会を金剛山で盛大に開催することによって、階層別の民族的な団結を強化する成果をなし遂げました。

 とくに、釜山アジア競技大会は、行事そのものは体育大会であったとしても、六百三十人の北の選手と応援団が参加することで、大会は民族団結の祝祭、統一の大会となり、わが民族は一つであることを全世界に力強く誇示しました。

 韓統連など在日民主団体は六・一五民族統一大討論会、青年統一大会、女性統一大会に代表を送り、南と北、海外の同胞間の連帯を強化し、六・一五共同宣言を固守、貫徹する決意をさらに固めるとともに、日本の主要な都市で「統一マダン」を盛大に開催し、在日同胞の中に六・一五共同宣言の正当性を広く宣伝して民族団結の雰囲気を高めました。

 昨年はまた、二十一世紀の韓国政治の進路を決定する大統領選挙が内外の非常な関心のなかで行われ、極右保守勢力をしゅん厳に審判した意義深い年でした。

十六代大統領選挙は本質において、統一勢力と反統一勢力とのし烈な対決でした。この両者の対決で統一勢力が勝利したことは民族的な快挙であり、米国とそれに追従する極右親米の反統一勢力に重大な打撃になりました。

みなさん。

今年は、韓統連の結成から三十周年を迎える意義深い年です。ふり返ってみれば、実に困難な三十年でした。しかし、絶え間なく吹きつける暴風雨のもとでも、微動だにせずに自主・民主・統一の旗を掲げて前進してきたのは、わが韓統連会員すべての大きな自慢です。

いま祖国では重大な情勢が作られています。太平洋の西側から戦争の暗雲が押し寄せてきており、これによって朝鮮半島の情勢は大変緊張しています。

朝鮮半島で緊張を作り出し、戦争を画策している張本人はブッシュ政権です。ブッシュ政権の戦争政策は、わが民族の生存を脅かしています。

ブッシュ政権は北朝鮮が朝米基本合意文を違反したといいながら、対北圧殺政策をどのときよりも強化しています。しかし、これは事実をわい曲して対北圧殺政策を合理化しようとする奇弁です。あらためて指摘するまでもなく、朝米基本合意文では米国は対北敵対政策を解消して政治、経済など全般的な関係を改善し、二〇〇三年までに軽水炉二基を建設して北朝鮮に提供することを約束しました。しかし、米国はこの約束を守りませんでした。対北圧殺政策の終着点は戦争にほかなりません。

戦争はわが民族に計り知れない惨禍をもたらします。日ごとに厳しくなる情勢は、わたしたちに反米反戦平和に憤然とたち上がるよう切実に要求しています。

祖国統一も平和が保障される条件でのみ可能なことです。

したがって今年、わたしたちは反米反戦平和のための運動を最優先課題として積極的に闘争していかなければなりません。戦争を防止し平和を守るためには、全民族の団結を最大限に強化しなければなりません。

戦争の脅威から祖国と民族の運命を救援するカギは、民族大団結にあります。また民族大団結は分断を克服し、祖国統一をなし遂げる原動力です。

南・北・海外に住む私たち同胞はひとつの血を受け継ぐ運命共同体です。

今日、反米反戦平和運動は祖国統一運動とともに切迫した民族的課題であり、最大の愛国です。今年、わたしたちはまた、米軍裁判の無効、殺人米軍の処罰、ブッシュ大統領の公開謝罪、SOFAの全面改正のために引き続き闘わなければなりません。

愛国はわたしたちの運動の出発点です。すべてが必勝の信念を持ち、力強く前進しましょう。

新年に皆さんの家庭に福が訪れますようお祈りいたします。


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