民族時報 第993号(02.12.11)


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    女子中学生殺人容疑米兵が無罪判決

   ソウルで二万人など、全国三十五都市で五万人がローソクデモ

  各界が反米行動――全国民的な「社会運動」「民族運動」に発展

  訪米闘争団はホワイトハウス前でデモ、米国の妨害で逮捕者でる

  韓米年例安保協議会議(SCM)「改正ない」再確認。「すぐ収まる」の見方

  韓国政府、改正ではなく「運用上の改善」提示へ

  二人の女子中学生れき殺事件に対して、ブッシュ大統領がハバード駐韓米大使を通して間接的に謝罪したが、韓国民の抗議の声は日を追って高まっており、反米行動が「社会運動」「民族運動」に発展している。韓国内では七日、市民ら五万人が各地で「裁判権の委譲」などを求めてローソクデモを行い、訪米した闘争団はホワイトハウス前で「ブッシュ大統領の公開謝罪」を要求する集会を開いた。日本や欧州などでも韓国人の抗議行動が行われている。韓国政府は韓米駐屯軍地位協定(SOFA)の改正ではなく、「運用上の改善」策を米国に提示したが、米国は韓米年例安保協議会議(SCM)で「改正しない」と断言。抗議運動を「無視」する態度に出て、韓国民の感情を逆なでしている。

 ブッシュ大統領は十一月二十七日、ハバード大使を通して「事件に対する自身の悲しみと遺憾の意の伝達」と「再発防止のための協力」のメッセージを韓国政府に伝え、「間接謝罪」した。ハバード大使が記者会見で明らかにした。

 これに対して、韓国民は「謝罪はSOFAの改正」だとして拒否し、「ブッシュ大統領はテレビに出て、韓国民に謝罪せよ」と直接謝罪を要求している。

 米軍装甲車による女子中学生シン・ヒョスン、シム・ミソンさん殺人事件汎国民対策委員会(汎国民対策委)は同日、所属する百三十団体の関係者百数十人が時局宣言を発表し、@毎日午後六時に全国で糾弾集会を開くA裁判の無効とSOFA改正の署名運動を行うB女子中学生事件に抗議する授業を開くC毎日夜十時にホワイトハウスと国防総省に抗議のメールを送るなどの「全国民行動指針」を発表した。

 小中学生を含む全国民の抗議行動は実に多様だ。とくに行動はインターネットで呼びかけられ、瞬時に全国に伝達される。全国の中・高・大学生による黒いリボン運動、007シリーズ「アナザディ」の米映画を見ない運動、米製品の不買と米国人への不売運動、反米歌謡「FUCKING(くそ食らえ)USA2」の広報、金元雄議員らのSOFA改正要求決議、労働者、農民、学生、宗教界、文化人、野球・芸能界、女性界などの連続的な声明の発表やてい髪、教師の共同授業闘争など抗議内容や規模が拡大しており、とどまるところをしらない。

 十一月三十日から連日行われている米軍人の処罰とSOFA改正要求ローソクデモは、七日にはソウル市の中心地にある米大使館前に二万人、全国三十五都市で三万人の国民が参加する「反米の社会運動、民族運動」へと拡大した。

 一方、汎国民対策委は二日、七人の闘争団(韓相烈団長)を米国に派遣した。闘争団はニューヨーク・マンハッタンのタイムズスクエアでシン・ヒョスン、シム・ミソンさんの遺影や事故現場の写真を掲げてデモ行進したのをはじめ、国防総省やホワイトハウス前で抗議集会を行った。ホワイトハウスは七日、闘争団が提出した百三十万人の署名簿の受け取りを拒否する一方、警官を配備して闘争団の接近を妨害し、在米同胞一人を逮捕するなど、過剰な弾圧を働いた。

 金大中大統領は三日、内閣にSOFAの「改善」策を検討するよう指示した。政府は四日、関係長官会議を開き、米軍の公務上の犯罪判断に韓国政府の見解を反映させること、韓国捜査機関の必要に応じて米軍容疑者の引き渡しができること、などの「運営上の改善」策をまとめた。

 韓米両国は五日、SCMの会議後に共同記者会見を開き、「SOFAの改正はない」と発表した。韓国側が提起した「SOFA運営上の改善」も、事実上受け入れられなかった。米国側がSCMでの討議に応じたのは「改正のみせかけ」で、実際は「反米デモはすぐしずまる」と見ているようだ、と国内紙は伝えている。


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