民族時報 第978号(02.07.01)


【連載】

    韓米同盟、自主国防はないB

 作成してくれる武器購入リスト

 一九五三年の韓米相互防衛条約の締結以後、韓米間の役割分担にしたがって米軍は指揮、統制および戦略的監視、空中および海洋の防御を主な任務として担当し、韓国軍は地上戦力を中心に戦力を育成してきた。とくに海・空軍力は、米軍の増援戦力に依存するとの方針から独自的な作戦を遂行する能力は限りなく不足しているのが、韓国軍の実情である。すなわち、朝鮮半島有事には海・空軍力は主に連合戦力を中心に対応し、地上戦力は韓国軍が優先的に担当するという概念として発展してきた。国家安保を韓米連合防衛戦力に全面的に依存しているのである。未来戦が情報戦と空軍力によって勝敗が左右されるという面から見れば、韓国軍は構造的にアナログ軍隊として残るしかない現実を見せつける部分だ。

 軍消息筋によれば、韓国軍は日本のF15保有に刺激を受けて、八〇年代中盤に同じ機種を導入しようと試みた。作戦半径が広く大型のF15を、技術導入方式によって自前で生産する計画を立てたのである。軍事専門家がF15をハゲワシ、F18やF16をキジかニワトリと称したほど、これら戦闘機の実力の差は大きい。

しかし結局、海・空軍の作戦能力を限定しようとする米国内の保守勢力の横やりで、米政府も投げ出してしまう。とくに米議会は最新鋭戦闘機と関連技術の販売で、米国航空機市場を脅かすもう一つの日本が浮上することを恐れて、韓国への販売にはじめから反対した。実際に、米議会はその後、F16を韓国に販売しながらも、技術移転は厳格に制限する条件で販売を許可した。多くの専門家らは、このとき韓国政府が正気でまともに対応してF15かF18を導入していたならば、費用の節減はもちろん、現在のような消耗的な論争と国家的な恥をかかずに済んだだろうと口をそろえる。

 実際に、これまで韓国軍は米軍が作成してくれる武器購入リストを金科玉条として受け入れてきた。米国が韓米連合作戦上、必要だとの名分で押し付ければ、だれもこれを拒絶することができないという話だ。九〇年代初めには、戦術核の撤収に伴う戦力の空白を埋めなければならないと、パトリオット・ミサイルなど各種兵器を韓国に押し売りした。米国は過去十年間、約九十七億ドルの兵器を韓国に販売した。だが、米国が買い入れた韓国製兵器や軍需物資は、一億ドルにも満たないといわれる。

 米軍需産業はつねに朝鮮半島の緊張をえさにしてきた。戦争の暗雲が朝鮮半島の上空を一度通り過ぎれば、いつのまにか韓国軍の手に米国製兵器が握られている例が多かった。九〇年代初めの北朝鮮の核危機、九八年のミサイル危機など、幽霊のように現れる戦争危機後の武器販売の実績が、このことをよく示している。今年初め、ブッシュ大統領の北朝鮮に向けられた「悪の枢軸」発言に加えて、待ち遠しいと言わんばかりにあふれ出る北朝鮮の核・ミサイル開発と関連する技術輸出説、特別核査察の圧迫、金剛山観光代金の軍事費転用説などに続く次期戦闘機の決定も、朝鮮半島の緊張雰囲気と無関係ではないとみられるというのが、専門家の共通した見解である。

「適当な水準」の現代化

 米国は時たま、「兵器の現代化」を支援するとの名分で武器購入をあおりもする。事実、真っ先に韓国空軍の現代化の必要性を強調したのも米国である。九〇年代初め、米国は当時、脱冷戦の機運がまん延していたにもかかわらず、韓国と日本に空軍力の現代化の必要性を力説した。そうして現代化の方法まで詳細に助言した。米国の軍需産業が生産した完成品の戦闘機を買うか、合弁生産と共同開発に参加する方式で行うよう求めた。その代表的な例が現在、物議を醸している次期または次世代戦闘機事業である。

 このとき、日本はもちろん韓国も現代化の必要性には同意しながらも、完成品を購入するより合弁による自国内生産の比率を高めようとした。しかし米国は、日本と違って韓国に対しては共同開発を排除し、可能なかぎり完成品を購入するか、部分的な合弁生産だけを許容した。

 事実、韓国軍の武器導入の対米依存度は高かった。米国が核心技術の移転を避けると、武器導入の窓口を欧州などに多極化するようそれなりに努力してきた。国防部は九〇年代に入り、すべての武器導入に徹底して市場競争原理を適用するとの内容を武器獲得の関連法規に明文化するなど、悲壮な決心をあらわにした。技術移転をより多く獲得するための当然な措置であった。しかし実際の運用面ではその趣旨を生かすことはできなかった。軍事専門家らは、米軍の影響力から抜け出せない政府内の親米性向の政策担当者らが、政治論理を押し立てて正常な評価をわい曲したあおりで、つねに問題が発生したと話している。技術移転条件が悪いにもかかわらず、非常にきん差であるか、差がほとんどない場合には、米製兵器を導入する悪循環を繰り返してきた。

 韓国軍は過去三十年間、主として在来式兵器の国産化に偏重した結果、最新技術の分野では依然として米国に依存している。米国は「適当な」水準の韓国軍の現代化を望んでいる。韓国軍の急激な武装化は米国の利益に合わないだけでなく、周辺国家を刺激して軍備競争につながることを望んでいないのだ。韓国軍のミサイル射程距離を厳格に制限する韓米ミサイル覚書を米国の強要で結んだのも、代表的な例である。

韓米軍事同盟の前に立てば限りなく小さくなる韓国軍、米国から真の同盟軍としての待遇を受けるのは、いつのことだろうか。 (おわり)


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