民族時報 第978号(02.07.01)


【焦点】

    地方選挙 与党民主党が惨敗

                           民主労働党は躍進

 六月十三日に行われた韓国地方選挙は、与党民主党の惨敗、野党ハンナラ党の圧勝という結果に終わった。最も注目されていたソウル市長選をはじめ、十六の広域(指定)都市の市長と道知事のうち、ハンナラ党は十一か所で当選し、一般の市郡の首長選でも約六割をおさえた。政党得票率でもハンナラ党は五一・二%、民主党は二九%で民心の与党離れは明らかだ。

 選挙後(十五日)に行われた東亜日報とコリア・リサーチによる世論調査で、大統領選が盧武鉉、李会昌で争われた場合の支持率が、選挙前(五月二十五日)は盧武鉉四○・三%、李会昌三六・六%であったが、選挙後(六月十五日)には李会昌四一・四%、盧武鉉二六・八%に逆転した。ハンナラ党は「李会昌大勢論」が復活したと意気揚々で、一方の与党民主党では「盧武鉉ブーム」は終わったとして、大統領候補の見直し論まで一部から出るなど党内の紛糾が続いている。

 与野党は今回の選挙を大統領選の前哨戦だと意気込んだが、過去最低の投票率(四八%)に見られるように国民の関心はそれほどでもなかったようだ。原因としてワールドカップ(W杯)の影響をあげる声も多いが、前政権に続く大統領親族の不正腐敗に対する憤りと、野党が不正事件を政争の材料にすることに対する嫌悪感などが原因と見る評価も少なくない。ハンナラ党の勝利も、保守派支持層の増大というよりは、現政権に対する批判から与党支持票が大幅に減少したことの反射利益とみる指摘が多い。

 こうしたなかで、注目を集めているのが民主労働党の躍進だ。優勢と見られていた慶南道の蔚山市長選でハンナラ党候補に惜敗したものの、蔚山北と蔚山東の二区庁長をはじめ、広域議員十一人(比例代表九人)、基礎議員三十一人が当選。今回の選挙で初めて実施された政党名簿式による広域議会比例候補選挙で全国平均八・一%を得票し、自民連(六・五%)をおさえて第三党に踊り出た。五%以上の得票率をあげた党に対して全体政党補助金の二%が支給される規定にしたがって、十余億ウォン(約一億円)の支援を年末までに受けることになる。

 十六日の韓国日報とのインタビューで、同党の権永吉委員長は選挙結果について「進歩政党の出現を待ち望んできた国民の熱意がもたらしたもの」と評価しながら、「十二月の大統領選挙では進歩陣営の候補一本化を推進する」と語った。二年前に結成されて以来、国会議席を持たない弱小政党としての悲哀を味わってきた同党だが、いまや無視できない存在として内外に認知されることになったようだ。


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