民族時報 第958号(01.11.01)


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 韓国各界93団体が「集示法」全面改正運動へ連席会議を結成

 現政権になって民主化が進歩し人権先進国になった、といわれてきたが、それは皮相的なもので内実は集会、結社、通信など基本的人権が極度に侵害されているとの声は絶えなかった。このようななかで、最近とくに集会やデモに対する当局の妨害が激しく、盗聴の被害が深刻になっている。市民団体のなかからは「軍事政権のときよりもっとひどい」との指摘も出ている。十月二十三日には、九十余の市民、社会団体が集会と示威に関する法律(集示法)の全面改正に立ち上がった。

 人権団体連帯会議や民衆連帯など八十八の市民、社会団体はこの日、ソウル市内で「集会とデモ自由の完全戦取のための連席会議」(連席会議)を結成し、今定期国会で集示法の改正をかち取るために独自の集示法改正案を提出することにした。

 連席会議は、集示法の毒素条項を挙げることにきりがないとしながら、代表的な条項として@憲法二十一条(集会・結社の自由など)を全面否定している「集会の事前禁止」(五条)A集会の内容と形式に関係なく「外国大使館や国会などの半径百メートル以内の集会禁止」(十一条)B「交通混雑を理由にした集会禁止」(十二条)C過度な「申告」(六―八条)D偽装集会を量産している「重複集会禁止」(八条)などを指摘している。

 許ヨング民主労総委員長は「とくに主要道路での集会・デモの禁止は、ほとんど警察の恣(し)意的な解釈で決められている」とし、「集示法の基本的な趣旨である申告制とは違って、実際には許可制で運営されている」と主張した。鄭光勲・全農議長は「現政権が出発して、国民の基本的人権である集会・結社の自由が以前の軍事政権よりもっと弾圧されている」と厳しく批判した。

 連席会議は今後の活動として@集示法の正しい改正のための討論会の開催A集示法改正案の準備B各国大使館前での一人デモ、集会C偽装集会や大使館誘致事例の暴露などを打ち出した。

 一方、監聴(捜査当局が裁判所の許可を得て行う盗聴)の深刻さを指摘する報告が出た。韓国刑事政策研究院は十六日、「盗聴・監聴および秘密録音(録画)の制限と証拠使用」との研究報告書を発表し、現行の通信秘密保護法は百五十余種の犯罪を監聴対象犯罪と規定しており、その範囲が度が過ぎて広いため、国民の基本権が侵害される憂慮があると指摘した。

 これと関連して、韓和甲議員(民主党最高委員)は十八日、「最近は人に会うのが恐い。テープレコーダーなどを持って歩き、盗聴装置などもあり……」など、自らの対人活動が盗聴されていることを認める発言をして政界に波紋を投げかけた。


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