民族時報 第896号(99.10.11)


 

 主張

 

 米軍の韓国民民間人大虐殺蛮行

 

 老斤里(ノグンリ)住民虐殺蛮行に関するAP通信の報道を契機に、米軍が韓国戦争当時、至るところで避難民を集団的に虐殺した事実が明らかになり、全同胞に耐え難い怒りを呼び起こさせている。

 さらに、われわれの怒りを一層かきたてるのは、米軍が犯した避難民大虐殺蛮行は、偶発的な間違いやミスによるものではなく、「目に見えるすべての民間人は敵と見なし、射殺せよ」との作戦命令書によって行われたという事実と、犠牲者の大部分がか弱い子どもや婦女子、老人だったということだ。

 われわれは、このような事実から、米国という国の本質と米軍の残忍性、野蛮性についてもう一度深く考えながら、反米自主化運動を一層強く繰り広げていく覚悟を固めなければならない。

 われわれはまた、米国側に立って米軍の虐殺蛮行をかばってきた南韓歴代政権の反民族的な行為を、民族の名で糾弾しながら、米国より先に四千万国民と七千万民族に謝罪することを強く主張する。

 韓国戦争の時期、南韓地域での米軍による良民虐殺の代表的な事件の一つである老斤里避難民集団虐殺事件は、生存者によって事件の真相が知らされて久しい。

 老斤里大虐殺事件の生存者の一人であるチョン・ウンヨン氏(七十九歳)は、六○年から老斤里虐殺問題を提起して米国政府などに真相究明を要求しており、九四年には「老斤里良民虐殺事件対策委員会」を構成して世論化作業を行い、九七年に至っては法務部に国家賠償を正式に提起した。しかし、法務部は「事実かどうかを判断する資料がない」とし、「万一事実だとしても、時効で賠償請求は無効」だと、とんでもない理由で対策委の賠償請求を一蹴(しゅう)し、米国の犯罪事実をあくまでも隠そうとしたのである。

 広く知られているように、反人道的な大量虐殺事件には時効が存在しないというのが、公認された国際慣例である。今でも第二次世界大戦の犯罪を追及して厳罰に処しているのも、すべてそのような慣例によるものだ。激しい世論に押された米国大統領が、これ以上虐殺事件に知らぬふりができず真相調査に応ずる意思を表明すると、韓国の大統領もようやく「真実を徹底的に調査せよ」と指示を出したが、これは実に恥ずかしい話である。自国民が無念にも虐殺された事件に対して、相手側に堂々と問題提起するどころか、犯人をかばってやる態度をとってきたのは、韓米関係が平等な関係ではなく上下関係、言いかえれば、支配と従属の関係で結ばれているためである。

 米国の指揮棒によって動く非自主的な政府が真相を調査するといっても、そこには限界があり、その内容を信じる国民がどれだけいるか疑問である。したがって、韓国戦争時期の米軍の住民虐殺真相調査団の構成は、直接の被害者である生存者と犠牲者の遺族、虐殺目撃者らを中心にし、そこに駐韓米軍犯罪根絶運動本部などの関連団体と国内外の法律家、言論人などを参加させるのが望ましい。

 五十年間も不正義の権力によって歴史の闇(やみ)に埋められてきた、韓国戦争当時の米軍による住民虐殺惨劇の全ぼうが暴露されている現在、われわれは、いったい米国と米軍がわれわれにとって何なのかをもう一度深く考え、米国に対する正確な認識を持たなければならない。韓国戦争当時の米軍の蛮行は言うまでもなく、彼らが八○年五月、全斗煥一党の光州市民大虐殺を手助けした事実と、今日もわが民族の最大の念願である祖国統一を必死になって反対しながら南北対決をあおっている事実から――光州民衆抗争の直後に韓国キリスト教教会協議会がアムネスティ・インターナショナルに送った書簡で正確に規定したように――米国はわれわれにとって決して解放者、援助者ではなく、侵略者であることをはっきりと知らなければならない。

 ここでわれわれが見逃してはならないのは、米軍による住民虐殺事件は韓国戦争当時に起きたということだけではなく、今日もそれと類似した事件が一日平均五件、年間千五百件も起きている事実である。

 このような事件は、米軍が駐屯しているかぎり、根絶されない。したがって米軍の犯罪を根絶する道は、駐韓米軍を米国に追い返すほかにない。これは韓半島の平和保障と祖国統一を実現する近道でもある。駐韓米軍の存在は諸悪の根源である。すべての同胞が民族自主の旗の下で、われわれの土地から米軍を追い出す運動をもっと強く展開しよう。

 


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