民族時報 第895号(99.10. 1)


 

 コラム

 

 金大統領が名誉会長

 

 国民は、あまりにあきれて言葉を失っている。政府と与党は、来年の予算から「朴正煕記念事業会」に百億ウォン(約十億円)を支援することに決定したという。当初、党政会議の予算案にはなかったものを、後でだれかが無理に組み入れたというのだ。

 だれが無理に組み入れたのか、国民は皆知っている。五月に大邱を訪問し、「九七年の大統領選挙の際、約束したとおり、朴正煕記念事業を積極的に支援する」と述べ、「朴正煕との和解」を宣言した金大中大統領だ。また、金大統領はまったくすることがないのか、「朴正煕記念事業会」の名誉会長に就任し、世間をびっくりさせた。

 個人のかたき同士では、寛大な心で許す「美しさ」が必要かもしれない。しかし公的立場にある人は、その受け持った使命に忠実さが要求される。とくに、民族に背信した者に対する評価は、厳格に取り扱わなければならない。

 それを証明するように、金大統領の予想とは違って「大邱・慶北の人気取り」どころか、各界から強い反対に直面している。四・一九関連の四団体が「軍事クーデターを正当化」するものだと反対に乗り出し、歴史学研究所など三団体は「過ちを犯した過去の清算のない和解はない」と主張し、さらには大邱の市民団体さえ反対している。

 マスコミも社説などを通して異口同音に批判した。「クーデターを起こして民主主義を圧殺し、人権を踏みにじったことを知らない国民はいない」とし、金大統領の「政略的計算」がむしろ多くの国民を反対派に追いやるだろう、と警告している。

 親日分子の罪行を追及してきた民族問題研究所は「八月の親日人物」に朴独裁を選定し、インターネット・ホームページに発表した。ホームページでは、日帝から解放されたとき、朴正煕は当然、歴史的に清算されなければならなかった民族反逆者だと指弾している。ならば、「朴正煕再評価」に熱中する金大統領を、どのように評価すればいいのか。

 (K)

 


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