民族時報 第895号(99.10. 1)


 

 トップ解説

 

 国家保安法撤廃は全国民の要求

 

「人権大統領」を自称する金大中大統領は、就任一年間に国家保安法で四百十三人拘束するなど、歴代独裁政権とおなじように民主化闘争や統一運動を弾圧し、「政権安保」に利用している。これに対して、国内外の民族民主勢力や社会団体、宗教界などは「今年を国家保安法撤廃の元年にしよう」と一斉に立ち上がり、現在、撤廃要求闘争が広範囲に展開されている。しかし金大中政権と与党は同法の完全撤廃に反対し、一部の条文改定で国民の要求を押さえ込もうとしている。二回にわけて、内外の保安法撤廃闘争と政府・与党の改定の動きを見る。

 

 まず国内の動きから見ると、今年初め、全国連合(呉宗烈常任議長)が中心になって「国家保安法撤廃と良心囚問題の全面解決のための連帯会議」(連帯会議)を構成し、全国的な組織的闘争の幕を開けた。「連帯会議」は六月に「国家保安法撤廃汎国民行動連帯準備委員会」に発展し、九月の定期国会に提出する「国家保安法撤廃のための百万人署名運動」(国民誓願運動)をスタートさせた。「連帯会議」は三十の民主団体が参加して「国家保安法撤廃のための汎国民行動連帯」(行動連帯)を結成し、現在、毎週火曜日と金曜日にハンナラ党と自民連の党舎前で集会を開いている。

 「行動連帯」は九月十一日に明洞聖堂で「国家保安法撤廃のための第一次国民大会」を開いたのをはじめ、十二月初めまで第二次、第三次国民大会や全国一斉の国民行動、国家保安法の葬式(十二月一日)など強力な闘争を計画、また今月中旬にも「百万人署名の国会請願」を行う予定だ

 宗教界の活動も活発になってきた。カトリックは七月十二日、カトリック正義具現全国司祭団(代表=文圭鉉神父)など三十二のカトリック団体が参加して「国家保安法廃止のためのカトリック連帯」(カトリック連帯)を発足させ、八月二十五日に聖職者三百七十五人、修道者四百九十三人ら二千九十五人が署名した「国家保安法の廃止を望むカトリック二千人宣言」を発表した。

 カトリック正義具現全国司祭団の司祭二十九人は九月七日、明洞聖堂で全国十二の教区司祭が参加し、全員がてい髪して「国家保安法廃止のための無期限ハンスト」に入った。このハンストは九月二十八日現在、二十二日間続いており、全国から信徒が上京して司祭らを激励し、また次々と一週間単位の「ハンストリレー」を展開している。

 プロテスタントも九月八日、全国牧会者正義平和実践協議会など十の社会運動団体と牧会者の連名で、ハンギョレ新聞に「国家保安法廃止のためのキリスト教人宣言」の意見広告を出し、翌九日には木曜祈とう会を開いて「国家保安法の廃止はこれ以上、遅らせることのできないわれわれすべての課題」だとし、「最後の闘い」に立ち上がった。

 さらにカトリック、プロテスタント、仏教、圓仏教の四教団の指導者ら四百余人が九月二十七日、一致団結して明洞聖堂で「国家保安法撤廃のための汎宗教家大会」を開催。決議文を通して「国家保安法の撤廃こそ民族と人権を確立する共同善」だと宣言した。

 八・一五に汎民族統一大祝典南側行事を行い、金大中政権の弾圧に抗議して翌十六日から明洞聖堂でろう城闘争を展開している南側推進本部は九月十一日、「米日の戦争策動・経済侵略粉砕と国家保安法の完全撤廃、公安弾圧粉砕のための汎国民闘争本部」(汎闘本)を発足させ、「国家保安法撤廃国民大会」を開いた。

 経実連、参与連帯、人権運動サランバンなどは国家保安法第七条(称賛・鼓舞)の廃止を一次的な目標にして「国家保安法反対国民連帯」(国民連帯)を結成し、九月二十日現在、百十五の市民・社会団体が参加している。

 一方、海外では在日韓国民主統一連合(韓統連)が三月の代議員大会で国家保安法撤廃と全政治犯釈放を求める署名運動を決定し、「在日韓国人推進委員会」を結成して日本各地で展開した。また五月には日本、米国、ヨーロッパ地域の民主運動団体の代表が東京で会議を開き、「国家保安法撤廃海外連帯会議」(海外連帯)を結成し、世界的規模で国家保安法撤廃運動を進める方針を決めた。

 韓統連は八月初めに五万人分の署名を青瓦台(大統領官邸)に提出し、現在展開している第二次署名は今月下旬に提出する予定だ。韓統連は国内の運動状況に歩調を合わせながら、十一月中旬にも国家保安法撤廃を求める中央大会を開くことを検討している。

 


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