民族時報 第888号(99. 7.11)


 

 解説1

 

 8・15統一大祝典の成功にむけて

 

 金 政夫(韓統連中央本部事務総長)

 

 今年の統一情勢の特徴

 米国によって南北韓の自主権がますます脅かされている。とくに、西海上での南北交戦事態は、わが民族が置かれている危機的状況を衝撃的に示した。

 この事態が韓国の軍事統帥権を掌握する米軍によって準備され、遂行された経過を見るとき、米国の一方的な判断によって民族の生存が脅かされるという現実に、暗たんたる思いを抱かざるをえない。南北が部分的な交流を行っても、米国に対して自主性を堅持しないかぎり、韓国政府の意志にかかわりなく、米国の恣(し)意的な判断によって、一瞬にして南北関係は敵対的関係へと転換する。

 米国の戦争策動を阻止するためには、韓半島の平和保障体制の確立を国際世論に訴え、米国を圧迫しなければならない。真の平和と安定は韓半島の自主的平和統一によって初めて実現する。そのためには、韓国政府が米国に対して自主性を確立し、民族的立場で南北関係を画期的に転換することが必要だ。南北・海外同胞の団結した力によって民族の自主を守るという決意を広く浸透させ、対米従属路線から自主と民族大団結路線へと転換を迫らなければならない。今年の汎民族統一大祝典は、このようなわが民族の意志を内外にアピールする重要な契機になるだろう。

 金大中政権の統一政策

 金大中政権の対北政策の基調は南北関係の安定的共存にある。そのうえで、交流を通して北の開放を促進しようというものだ。これは韓国の経済危機打開のために外資の導入が必要であり、そのためには南北関係が安定していなければならない、という分断管理的発想であって、民族的な立場からの統一政策でない。

 また、国内政局の要求から対北政策を打ち出すため、常に保守勢力の攻勢に右往左往して一貫性がない。北韓がすでに提示している南北関係改善の前提条件に対し、民族的立場でどうこたえるのかという根本的な対応が必要だ。今年の八・一五統一行事を、再び国家保安法を振りかざして強硬弾圧するようなことがあれば、南北関係の改善はおろか、内外から厳しい批判にさらされることになるだろう。

 統一行事に向けた動き

 IMF事態を通して米国の本質が明らかになり、金大中政権に対する幻想が払拭(ふっしょく)されていくなかで、民族民主運動勢力の団結が進んでいる。危機にさらされている民族の自主権を守るためには、南北・海外同胞が三者連帯を通して団結する以外に道はない。このような認識が広まり、汎民連をめぐって長い間繰り返されてきた南の統一運動勢力間の葛藤(かっとう)が基本的に克服されつつある。

 全国連合が、汎民連運動を正しく評価し尊重するという原則にたち、汎民連とともに広範な統一運動勢力を糾合するために努力している。三月の汎民連議長団会議では全国連合の立場と姿勢が高く評価され、南北・海外の統一運動勢力の団結に弾みがついた。

 現在、南では民族和解自主統一協議会(自統協)と汎民連を中心に、二つの八・一五行事推進本部が構成されているが、双方は相互に協力しながら実質的な統一行事の実現のために尽力している。これ以上統一運動勢力が分裂してはならないという決意のもとで、信頼関係が高まっている。この過程自体が南北・海外同胞の大団結運動だ。汎民連に対する当局の弾圧と分断攻撃が予想され、曲折はありうるが、統一運動の進展にとって鼓舞的な状況だ。

 運動の方向性と課題

 米日の戦争策動に反対し、韓半島の自主的平和統一を実現することは、思想や理念を越えて、われわれ同胞すべてに与えられた民族的課題だ。同時に、平和を愛する日本の人々にとっても重要な課題であり、日本社会で同胞と日本人に広く訴えていくことが必要だ。そのために、各地域で開かれる統一マダンは、われわれの主張を地域の人々と共有する大切な出会いの広場(マダン)にしなければならない。

 現在展開中の国家保安法撤廃署名は、国内の法曹界・人権団体の協力を得て、八月初めに訪韓団を組織して大統領に伝達する準備を進めている。国内でも、国家保安法の撤廃を求める百万人国会請願署名運動が始まっており、このなかで「韓統連に対する反国家団体規定の撤回と海外在住同胞の祖国への自由往来」も重要な要求項目になっている。このような世論を国内外で高めていくことが重要だ。

 そして、板門店で行われる汎民族統一大祝典には、多数の代表団が参加する予定である。運動を積極的に推進することで、自主・民主・統一運動と南北・海外の三者連帯運動の飛躍的な進展を作り出していこう。

 


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