民族時報 第872号(99.1.21)


 

 トップ関連記事

 

 韓統連新年会での郭東儀議長のあいさつ

 

 明けましておめでとうございます。

 公私ともにお忙しいなか、韓統連の新年会にご参席いただき、誠にありがとうございます。皆様に心から感謝の意を込めながら、新年のごあいさつを申し上げます。

 昨年、韓国では政府樹立以来初めて政権交代が行われ、金大中政権が発足しました。金大中政権に寄せる国民の期待は大きいものでした。

 国民は、金大中氏が大統領に就任したあかつきには、少なくとも長期囚をはじめ政治犯の釈放が実現し、「利敵団体」「反国家団体」とされた民主・統一運動団体に対する不当な措置が解除されるであろうと、強く期待しました。

 また、国家保安法や安企部などの反民主的な悪法や暴圧機構の改廃についても、明確な方向を打ち出し、従来の政権とは異なる、真の「国民の政府」としての姿を見せてくれることを心底から願ったのであります。

 しかし、金大中政権は国民のこの切なる願いにこたえるどころか、むしろ、国家保安法を振りかざし、統一運動勢力や労働者ら真に祖国と民族の運命を憂う民主人士を過酷に弾圧したのです。現在、政治犯の数は金泳三政権時代に比べて約三倍も増えています。

 また、国会議事堂内に安企部の分室を設置し、与野党を問わず国会議員の行動を監視していたことが昨年末に発覚し、国民に大きな衝撃を与えています。

 さらに政局の運営でも、以前の軍事独裁政権時代とまったく変わらない手法をとっています。

 例えば、一月五日から七日までの間、三度も与党だけで百四十余件の法案を抜き打ち的に強行採決するという暴挙を働きました。これは、議会制民主主義を根底からじゅうりんする、反民主的な暴挙であります。

 このことに関しては、これまで金大中政権に比較的好意的であったマスコミさえ、よもや「国民の政府」のもとで抜き打ち強行採決という暴挙が復活するとは想像もしなかったことで、驚愕(きょうがく)とともに、その意図について強い疑問を投げかけています。

 国際通貨基金(IMF)への対応についても、国民は早くから再交渉を強く求めてきましたが、政府は国民の要求をまったく無視したまま、IMFの要求どおりに整理解雇と企業の構造調整を強行しました。その結果、五万以上の企業が倒産し、四百万人を超える労働者らが職場から追い出され、死のふちに追いやられています。

 IMFによる信託統治という屈辱的な事態を迎えて、政府は、これまでの従属経済を見直し、自立経済への転換の契機とみなして、その方向に進むべきでありました。ところが、政府はIMFの屈辱的な要求を無条件に受け入れ、経済の従属をさらに深める道を選択したのです。

 対外従属によって破たんした経済を、対外依存を深めることによって立て直そうとするのは、妄想としかいいようがありません。遠からず、韓国経済は国際独占資本の高利潤追求の草刈り場となることは必至であります。

 さらに見逃すことのできないのは、軍事的分野でも韓米日三国間の軍事結託がより高い段階で進行していることであります。なかでも、これまでは韓日両国民衆の反発を恐れて、控えめに進めてきた韓日間の軍事協力を、金大中大統領の訪日を機に公然化したことであります。

 韓日首脳会談での軍事協力に関する約束を受けて、正月早々、韓国を訪問した日本の野呂田防衛庁長官は「北の脅威」に対抗するという口実のもとに、韓日両国軍の緊密な連絡態勢を構築することに合意し、その具体的措置として軍当局間のホットラインの設置、海軍の共同演習、さらに韓日首脳会談で合意した軍事安保分野の行動計画を実践するため、韓国の合同参謀本部と日本の統合幕僚会議の合同会議をできるだけ早い時期に行うことなどを決めました。

 現在、日本が、米日間で合意した新ガイドラインに基づいて、いわゆる周辺事態法の成立を準備している事実と関連して考える時、このような動きに、私たちは深い危惧(ぐ)の念を抱かざるを得ません。

 発足一年たらずで、国民の金大中政権に対する期待が失望と憤りに変わり、いまや、その憤りが反政府の炎として燃え上がっているのは、当然のことといわなければなりません。

 今年は、九〇年代の最後の年であります。

 九〇年代は、冷戦が終息した時代でもありましたが、わが民族は今なお冷戦の鎖に縛られたまま、地球上で「唯一の分断国家」として取り残されています。

 分断の永続は民族の不幸を深め、一歩間違えば民族の破滅をもたらす重大な事態を招くことになりかねません。今こそ自主性を確立し、冷戦と分断体制を克服し、民族統一を早めるために全力を傾けるべき時であります。

 民族の活路は、統一をおいてほかに道はありません。

 統一のためには、何よりも外勢の支配と干渉を排斥し、民族の大団結を図ることが重要であります。

 国家保安法や安企部は民族の和解と団結を妨げる制度的装置であります。

 私たちは今年、自主・民主・統一の旗を一層高く掲げ、統一の障害物である外勢、とりわけ米国の支配と干渉、それに追従する韓国政府の対外政策に反対するとともに、国家保安法の廃止と安企部の解体闘争を強力に展開することによって、統一に向けて新たな転換を作り出す年にしたいと決意しています。

 


[HOME] [MENU]