民族時報 第828号(97.8.11)

 

インタビュー

 

北韓への支援運動・私はこう思う(7)

 

金 守珍さん(新宿梁山泊代表)

 

 ――二年続きの洪水で、北韓の人々の深刻な食糧難が伝えられているが、同じ同胞としてどう思うか。

 「こんな胸の痛むことはない。それが率直なところだ。わが民族は、世界のどの民族よりも、苦しい時には同胞愛、民族愛を発揮して助け合う民族だと聞いている。今が、その時だと思う。実際、地域同胞の中でも、どこかの家庭が困って苦しい時、周りが民族的一体感を発揮して助け合ってきたことを覚えている」

 「とくに、北の子どもたちが最もひどい状態にあると聞いている。どうしてそうなるのか、同じ同胞として何ともやりきれない。何とかしなければ、と思っている。また、今まで、その事実を知らなかった自分が愚かしく、恥じ入るばかりだ。わたしの知り合いも、北に多く住んでいるが、その人たちも気がかりだ。今後も、強い関心と注目を払って行きたい」

 ――日本でも、市民団体などがさまざまな形で支援運動を行っているが……。

 「もっともっと支援運動が活発化してほしい。日本の中には、マスコミのわい曲報道と相まって、北に対して悪いイメージで見られており、それが今回の事態を深刻化させている。日本の人たちは北に対して正しく知ってもらいたい、と思う。今は非常に苦しいが、それでもたくましく生きる姿をきっと見ることができるはずだ。民族、国家を越えた民衆同士の交流を通して支援運動ができれば、すばらしいことだと思う。とにかく、北の人々が選んだ体制を認め、共存共栄していくことが大切だ。それが朝鮮半島の平和と安定につながろう」

 ――国連機関の緊急アピールにもかかわらず、日本政府はさまざまな口実をつけてコメ援助を渋っているが、こうした日本政府の冷たい対応に対してどう思うか。

 「憤りを感じる。過去の歴史的経緯を考えた時、当然、食糧援助すべきなのに、しないのはどうもおかしい。どうも、日本政府が援助できないような雰囲気を意図的に作り出しているような気がしてならない。韓国政府もそれに手をかしているようだ。つまり、北の体制を認めず、今の食糧危機に乗じて崩壊させようとしているのではないか。こうした動きを許さない民間レベルの交流と支援運動を高めていくべきだ。それが、日本政府を動かす力にもなると思う」

 ――読者の皆さんにひと言アピールを……。

 「元来、北の同胞は高いプライドを持ち、パワーあふれる国家建設を自力で進めてきた。それが今や、国際社会のお荷物のように扱われているが、決してそうではない。元気を取り戻すまで、南・海外の同胞が引き続き関心を払うべきだろう。わたし自身も、痛みを共有しながら、支援の輪を広げていきたい」

 (P)

 (おわり)