民族時評

落第点をつけられた金政権の統一政策

 金泳三政権の任期も、いまや1年余りを残すだけだ。就任時に「どの同盟国よりも民族が大切だ」と宣言した金大統領がこれまで進めてきた統一政策について最近、国内の専門家らが下した評価は百点満点の47点という落第点であったという。どうしてこのように悲惨な評価が下されたのか。

 金政権の統一関連政策の基調は、大きく2つに要約できるだろう。1つは「南北当事者原則」であり、もう1つは「韓米日国際協調」である。一見矛盾するように見える2つの基調はしかし、「吸収統一」という対北戦略の究極目標を達成するために相互補完的な関係にある。「南北当事者原則」とは決して民族自主を意味するのではなく、これは北韓・米国関係の進展を遮断(特に2国間の平和協定締結のための直接協商を封鎖)する装置として作用しており、「国際協調」は言うまでもなく、米日の列強2国と協力して同じ民族を孤立させようとする、執ような対北圧殺政策にほかならない。

 結局、金政権の統一関連政策の基調は、外国勢力への依存と同じ民族との対決という軍事政権時代の冷戦(分断)的な思考に立脚しており、それは次のように根本的な問題点をいくつか内包している。

 第1に、統一政策に一貫性がないという点だ。わずか3年あまりの期間に政策基調が20回近くも変更されれば、北韓当局はもちろん、南韓の国民大衆も政府の発言を信じようとはしないだろう。この間、交代した統一院長官だけでも6人にのぼるという。これは政権の無能をこえて国の恥である。

 第2に、民間次元の統一論議を否定することで、政権自ら統一政策推進の基盤を萎縮(いしゅく)させているという点だ。今年8月の延世大事件が克明に示したように、政府と異なる立場で進めるすべての統一論議や運動は、当局から無慈悲な弾圧を受ける。これは、統一問題に関する国民世論を収れんして政策に反映させようとする姿勢を放棄した、反民主的な態度だといわざるをえない。

 第3に、北韓を真の統一の同伴者と認めていないという点だ。民族の和解と団結のために、国家保安法を撤廃せよという国内外同胞の願いを無視したまま、国家安全企画部の捜査権拡大を進めながら、むしろ分断悪法の強化を狙っているのが現状だ。このような状態では、北韓当局が南北対話に呼応するはずがないだろう。

 このように、政権が恒常的に北に対する攻勢を念頭においていれば、偶発的な事態が大事変へと飛び火することになる。9月に発生した北韓の「潜水艦事件」は、七千万同胞に分断の悲劇を再び痛感させる事態だった。金政権は、これを契機にして南北間の対決と緊張を増幅させようとしたが、先月24日の韓米首脳会談を通して、北に対する分別のない攻勢よりは、北韓・米国ジュネーブ合意の履行と四者会談の推進がより重要な当面課題であることを、受け入れざるをえなかった。「潜水艦事件」は「水面下」で冷静に政治的処理をすべきであった事件だ。これを「水面上」に浮び上がらせ、チームスピリット演習の再開など軍事的対応に持ち込もうとした、金政権の無謀な企図はもとより挫折せざるをえなかったのである。

 政権当局とは異なり、国民大衆はいまや同族間の対決と緊張ではなく、和解と団結を望んでいる。10月22日、仏教とキリスト教団の指導的な人士らが相次いで声明を発表し、「分裂と争いを共存共栄へと導く和解の精神を培わ」なければならず、「北韓同胞への支援が中断されてはならない」と強調した。南韓社会ではキリスト教、天主教、仏教などの信仰を持つ信者らが人口の半分以上を占めるという事実を、政府当局は留意しなければならない。

 金政権はこのような民意を謙虚に受け入れ、いまからでも真の民族的な和解と共存共栄へと進む統一政策を展開しなければならないだろう。朴正煕政権・百十四回、全斗煥政権・22回、盧泰愚政権・162回、金泳三政権・13回。これは歴代政権の南北会談の実績だ。金政権の13回はしかも実務接触に過ぎず、正常な南北会談は一度も行われていないのが厳然たる事実なのだ。金泳三氏は自ら望んでやまない「祖国統一に寄与した大統領」として記録される時間的余裕が、もはやいくらも残っていないことを肝に銘じなければならない。

(韓拏山記者)

民族時報96.12.11