民族時報 第1221号(12.03.15)


【焦点】朝米協議合意

北朝鮮、ウラン濃縮中断へ

 二月二十三、二十四日の両日、中国で行われた第三回朝米高官協議の合意内容が発表されたことに伴い、朝米関係や六者協議など今後の展開が注視される。

 朝米高官協議は昨年七月と十月に開かれ、第三回は十二月に予定されていたが、金正日国防委員長の急死で延期されていた。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)からは金桂寛第一外務次官、米国からはグリン・デービース特別代表らが参加した。

 二十九日に双方から発表された合意内容は、▽双方は対話がそれぞれの利益にかなう点を確認し、会談を続けることにした▽北朝鮮は核実験と長距離ミサイル発射、寧辺でのウラン濃縮を含む核活動を中断し、これに対する国際原子力機関(IAEA)の監視を受け入れた▽米国が北朝鮮に二十四万トンの栄養補助食品を提供するための最終合意を目指し、両国は近く協議する▽米国は北朝鮮を敵視せず、関係改善の準備があることを再確認した▽双方は六者協議の共同声明履行の意思を再確認した、などとなっている。

 今回の合意は、米国が北朝鮮を敵視しないことを確認するとともに、国交正常化や朝鮮半島の恒久的な平和体制の確立などを定めた二〇〇五年九月十九日の六者協議共同声明の履行意思を再確認したところに大きな意義がある。

 また、金正恩労働党中央軍事委副委員長を中心とした北朝鮮の新指導部が、金国防委員長の遺訓に基づき、朝米関係の改善に積極的であり、これまでの方針を継承していることを改めて示した。

 一方、北朝鮮に対する「戦略的忍耐」政策が失敗しているオバマ米政権としては、「朝鮮半島の核問題」を解決しようとすれば、朝米対話そして六者協議に取り組まざるをえない状況であった。

 クリントン米国務長官は二十九日、「正しい方向での控えめな最初の一歩だ」と評価し、関係各国と国連、IAEAも今回の合意に歓迎の意を表明した。ただ、韓日両政府は歓迎しながらも、韓国政府は南北対話、日本政府は拉致問題に執着する姿勢を見せている。

 七日には合意に沿って後続の朝米協議が北京で開かれた。このように対話が順調に進めば六者協議の早期再開も展望できるだろう。朝鮮半島の平和と統一、東アジアの平和と安定へとつながるこの対話の流れを大きく推し進めたい。


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