民族時報 第1209号(11.09.01)


【見解】

「東亜日報」社説に対する韓統連の立場

 代表的保守言論である東亜日報が「韓統連の選挙介入を阻止せよ」という趣旨の社説を八月十八日に掲載した。この社説は一方的で偏見に基づいて書かれたものであり、われわれは東亜日報に断固抗議する。

 自主独立した組織である韓統連のメンバーは、祖国である大韓民国を熱く愛している。韓統連の国政に対する選挙広報運動はあくまで在外国民としての権利行使であって、決して不法な「選挙介入」などではない。

 東亜日報の社説では、韓統連が「反国家団体」と規定されているので選挙に「介入」するな、と言いたいのだろう。しかし、東亜日報はおそらく韓統連がどういう経過で「反国家団体」と規定されたのか理解していないだろう。東亜日報は言論機関として、当然やるべき検証をしないまま、あるいは当事者の意見を聴取することもなく、国家情報院など治安当局の言いなりになっているとしか考えられない。

 朴正煕軍事独裁末期の一九七八年六月、元在日韓国人政治犯の金整司氏に対する判決のなかで、大法院は「反国家団体の韓民統(韓統連の前身)」と判示した。その後、数回にわたる「反国家団体」判示は基本的にこの最初の判示を踏襲したものであり、あくまで最初の判示が、その後すべての判示の原点となっている。七八年の判示はまったく不当なものであった。弁護士によれば、「反国家団体」判示の根拠は金整司事件関連の公判で出された転向政治犯の証言や韓国政府あての駐日大使館の報告書だったという。しかし公判では検察側から出された証言や証拠の検証はいっさい行われなかった。軍事政権のもとで民主的権利や司法の公正性は保障されていなかったからである。

 したがって韓統連の「反国家団体」規定は源泉無効だ。韓統連幹部と日本で会見したとして国家保安法違反容疑で起訴された写真作家・李時雨氏関連の公判に、二○○七年に弁護側証人として出廷した孫亨根副議長(現議長)は金整司事件関連の裁判で出された検察側の証言と証拠の虚構性を明らかにしたうえで、韓統連は「反国家団体」ではないと証言した。この証言に対し、検事はいっさいの具体的反論ができなかった。したがって、韓統連の「反国家団体」規定の不当性は法廷で一度明らかにされている。

 ところで五月、旅券発給拒否の処分を受けた孫議長は六月に外交通商部を相手に処分の取り消しを求めて提訴した。八月一日、裁判所に提出した準備書面で外交通商部は、孫議長に対して「国家保安法違反容疑」という罪名をかぶせた。しかし準備書面によって最近まで治安当局は、孫議長に「国家保安法違反容疑」について何らの法的措置を取っていなかったことが判明した。旅券拒否の理由を正当化するために治安当局は、最近になってようやく孫議長を起訴する作業を開始した。少なくとも旅券発給拒否の処分が出された時点では、孫議長は旅券を拒否されるいっさいの理由がなかったということを外交通商部が自ら認めたようなものだ。このように韓統連の「反国家団体」規定なるものは、もともと政治的なもので、韓統連の主張が国内外に広がることを防ぐためにでっち上げられたものに過ぎない。

 われわれは不当な「反国家団体」規定によって旅券発給が拒否されるという重大な人権侵害が発生したのであるから、この裁判で「反国家団体」規定の不当性が実証されなければならないと考える。東亜日報は偏見を捨てて謙虚に人権侵害被害者の声に耳を傾けるべきである。

 二〇一一年八月二十四日

 在日韓国民主統一連合


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