民族時報 第1005号(03.05.01)


【主張】

    対北政策を根本的に転換せよ

  世界が注視する中で、四月二十三日から二十五日まで北京で核問題に関する朝米中会談が開かれた。

 会談で、北の核問題の当事者である朝米間でどのような会話が交わされたのかは、共同報道文のようなものが発表されなかったために全ぼうを知ることはできないが、会談後、朝米両国の関係者の公式発言で会談の核心部分はほとんど明らかになった。

 それによると、会談で北は朝米双方の憂慮を同時に解消することのできる新たな寛大な解決方法を提示したのに反し、米側は何の代案も提示しないまま従来同様「先核放棄」の主張だけをくり返し、本質的な問題の討議を最後まで回避したといわれる。米国のこのような態度はごう慢で不誠実だとの非難とともに、米国が「北の核問題」を平和的に解決する意志よりは、戦争に大きな比重を置いているのではないか、との疑問を一層強く抱かせる。

 実際に、米国防総省は北京会談を前に、「北の体制転覆」をねらった秘密メモを作成して政府高官らに回覧した事実が、ニューヨーク・タイムズに報道された。このような政策は他国の自主権を乱暴にじゅうりんする侵略政策であるだけでなく、ついには人類を死に追いやる核戦争を招く危険千万な行為だ。

 関係者らの話によると、北が新たに提案した寛大な解決策の要点は、米国が対北敵視政策を放棄して不可侵を確約し、ジュネーブ合意の履行と国交正常化を志向するならば、北は核開発を放棄できるとの内容だという。

 米国の対北敵視政策は、朝鮮半島に今日のような厳しい戦争脅威を作り出した禍根であり、わが民族の願いである祖国統一を妨害し、分断を持続させる禍根でもある。ある国がほかの国に対して自分に従わないからと敵視政策を使い、武力で脅威を加えることは、主権、相互尊重の国際法と国際秩序をじゅうりんするものであり、侵略行為になるものだ。

 米国の対北敵視政策によって、南北・海外の七千万民族に強要された不幸と災難はどれほど過酷なものであったか、今日、民族の生存権さえ脅かされている現実に照らし合わせて見たとき、われわれは米国が対北敵視政策を含む対朝鮮半島政策を根本的に転換するよう強く要求する。

 戦争を防ぎ、平和を維持するためには、ひとの国を見下してはならず、国家間で交わした約束を必ず守り履行することが重要だ。

 朝米間には、クリントン政権時代に核問題をはじめ両国関係を改善・発展させるための約束文書が多くある。そのなかで、代表的なものが一九九四年に採択したジュネーブ合意文だ。ところが米国はこの合意を履行しなかったし、ブッシュ政権の登場後は北を「悪の枢軸」に追いやり、二〇〇二年二月の核態勢見直し報告では北を「ならず者国家」と規定し、核先制攻撃の可能性を鮮明にしたのだ。さらに、米国は北に提供することになっている重油供給を一方的に中止してしまった。これは米国の横暴がどの地点に達したかをよくわからせてくれる事例になる。

 関係改善を約束した相手が約束を破り、核を振り回して核先制攻撃という戦略で脅迫してくるとき、脅迫される国は自衛的な対応措置を取らざるをえなくなるだろう。今日の朝鮮半島の戦争脅威の根源は、上述したように全面的に米国の対北敵視政策にある。米国は中国も参加した北京会談で北の新たな包括的な解決策をわい曲したり、無視することができなくなった。そのためか、米国の関係者は北の提案を評価し、検討することにしたという。

 われわれは米国のこのような態度を注目しながら、朝鮮半島の平和のために米国が対北敵視政策を放棄し、可視的な措置として侵略しないということを満天下に鮮明にするよう強く促すものである。


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