民族時報 第1074号(05.09.01)


【参加記】

    自主平和統一民族大祝典に参加して

 

 金政夫(韓統連中央本部議長)

 

光復六十周年、六・一五南北共同宣言5周年を期してソウルで開催された八・一五民族大祝典は、ピョンヤンで行われた六・一五統一大祝典に続き、統一運動史に一大転換をもたらす歴史的事業であった。やけつくようなうだる暑さの中で私は、新たな時代が始まる歴史の奔流の真っ只中に自分がいることを全身で感じ、深い感慨にひたっていた。

統一運動史に一大転換もたらす

そのことを強烈に感じさせたのは、北側代表団が十四日、仁川空港に到着するなり直行した電撃的な顕忠院(国立墓地)訪問であった。朝鮮戦争での戦没兵士がまつられた国立墓地は、南においては歴史的経緯からして北に対する不信と敵がい心を象徴する意味を持ってきた。同じくその戦争で多くの犠牲者を出した北側の代表団が、まさにその場所に出向いて参拝するという行為は、理念を超越して民族的立場に立ち、同族として犠牲者を追悼しようとするものであり、歴史的英断といえるだろう。顕忠院訪問は北側当局の南北関係進展に向けた決断の深さと強度を推察するに十分な象徴的出来事だった。

さらに印象的だったのは、南側当局代表らの積極的な姿勢と発言内容である。開幕式における鄭東永・統一部長官の自主精神に満ちた演説を始め、祝賀宴会における丁世鉉・前長官、国会午餐会での金元基議長、歓送晩餐会における李ヘチャン・国務総理らの発言は、そのどれもが、六・一五共同宣言を高く評価し、南北関係進展に並々ならぬ決意を表明した力強いものだった。このことは、近く再開される六者協議においても、南北当局間の民族共助精神が発揮されることを期待させるものだ。確実に南北関係に地殻変動が起こり始めており、六・一五時代が本格的に始動したことを実感させた。

今回、韓統連は、六・一五共同委員会日本地域準備委員会代表団、実質的な参観団としての韓統連故国訪問団、また、青年交流のために十二日に先発した韓青代表団をあわせて、約百四十人が民族大祝典に参加した。日本地域準備委員会代表団は韓統連、韓青、女性会をはじめ、朝鮮総連、祖国平和統一協会、三千里鉄道、在日韓国良心囚同友会、コリアNGOセンター代表ら六十人で構成された。

わたしたちは十三日午後、六・一五共同委海外共同委員長である郭東儀常任顧問らとともに仁川空港に降り立ち、空港内で記者会見に臨んだ。一昨年九月の海外民主人士招請事業、昨年十月の韓統連故国訪問事業に続く三度目の訪問である。三十年間閉ざされていた南の祖国への道が開かれ、わずか二年の間のこのすさまじいまでの変化、情勢の進展であり、感慨無量だった。

在日は統一の確固たる主体

その夜に開かれた「海外同胞祖国訪問団歓迎と連帯の夕べ」で私は次のように述べた。

「日帝から解放された八・一五は、われわれ在日同胞にとって決して光復を記念する日ではない。過去の歴史を清算するどころか侵略と植民地支配を今も合理化しようとする日本社会に生きる在日同胞はいまだ解放されていない。八・一五は分断の始まりであり、同胞社会を分裂させてきた苦難の歴史がある。在日同胞は統一なしに真に人間として生きることができない存在なのだ。ゆえに、私たちこそが統一の確固たる主体であるという自負心を持っている。今、八・一五民族大祝典が開かれるという歴史的な瞬間に、祖国の平和と自主統一を成し遂げようとする思いをひとつにして、この場にみなさんと共にいることで、真の光復の日が来たのだということを実感している」

十四日から始まった民族大祝典は、民族大行進に始まり、開幕式、南北統一サッカー、本大会など多彩な行事が行われたが、全行事を貫いて、民族共助の力で自主・平和・統一を成し遂げようという決意にあふれたすばらしい祝典であった。

光復と分断の六十年という歴史的契機に反外勢民族自主の立場を鮮明にし、民族共助によって戦争の危機を除去して、祖国の平和と自主統一を実現するという全民族的決意を世界に誇示した民族大祝典は、祖国統一運動史に画期的な転機をもたらしたといえるだろう。

また、六・一五統一大祝典に続いて八・一五民族大祝典を成功させたことで、六・一五共同委員会の位相が確固としたものになった。今回の行事には、民和協が招待し海外準備委員会や日本地域準備委員会がこれを認めるかたちで、民団や韓人会代表の実質的参観団としての参加が実現した。私自身も民団代表らと杯を交わし親しく懇談する機会をえたが、統一熱気を在日同胞社会の和合へとつなぐために、在日の場で互いに努力を尽くしたいと思う。

さらに、今回の事業を通して韓統連の統一運動における役割がいっそう高まった。南北海外代表らの深い信頼と敬意を受けながら、六・一五共同委員長として精力的に活躍された郭東儀常任顧問。十四日深夜、一万五千人が参加した慶煕大学野外劇場で万雷の拍手でメインステージに迎えられ紹介された韓統連訪問団。「白頭―漢拏 民族統一大行進」に参加した代表をはじめ、青年交流で大活躍をした韓青・学生協。部門交流などで積極的に参与した女性会など、わが韓統連は南北海外の代表らから、頼もしい統一運動の主体として高く評価された。今回の事業に参加した百四十人の代表すべてに、心から敬意を表し感謝したい。


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