民族時報 第1034号(04.05.01)


【論説】総選挙の民意にしたがえ

    大統領は早急に職務復帰されるべき

 野党三党の弾劾訴追案可決で、大統領不在の非正常的な事態がすでに五十日近く過ぎた。巨大野党だったハンナラ党と民主党の野合で進められた大統領追い出しの暴挙は、国民の審判で挫折した。三月十二日の弾劾訴追案の通過直後から続けられたキャンドルデモは、弾劾に対する国民の怒りの表れだった。各種の世論調査でも、国民の八○%近くが弾劾可決に反対した。

四・一五総選挙の結果は、すなわち国民が彼ら守旧腐敗集団に下した鉄ついだった。ハンナラ党と民主党が惨敗し、弾劾審判論を打ち出した開かれたウリ党(ウリ党)が過半数の議席を獲得したことは、民意は盧武鉉大統領を再信任するとの意思を示したものだった。国民の意思が総選挙で反映されたからには、弾劾訴追問題は憲法裁判所の評決を待つ必要がなくなった。第十六代国会が犯した間違いは、その国会自らが政治的に解決しなければならない義務が付与されたといえる。すなわち、弾劾を撤回することである。任期終了まで一か月しか残されていない。急がなければ歴史に永遠に消すことのできない汚点を残すだけである。

 弾劾訴追を撤回せねば

 憲法裁判所は盧武鉉大統領の弾劾審判事件の審理を、総選挙結果と関係なく定められた手続きにしたがって進める、と明らかにした。四月二十七日の第六回公開弁論を最後に結論を出すといっており、今月中旬には最終結論がでるようだ。しかし、弾劾に対する国民の審判が下されたのに、憲法裁判所の評決を待たなければならないのか。

 ハンナラ、民主、自民連の野党三党が弾劾訴追案を可決させたのは、総選挙を狙ってのことだった。国民の生活は眼中になく不正腐敗を行ってきた彼らは、第十七代国家でも既得権を維持するために執権党を夢見て、弾劾で大統領を退陣させようとする暴挙を働いたのだ。ところが総選挙の結果は何を意味するか。外信も総選挙結果を「弾劾訴追案を棄却せよとの明白なメッセージを送った」と、韓国民の真意を把握する報道を行った。

 高建大統領権限代行は対国民談話を通して「国民の意思は総選挙を通して十分に反映された」としながら、弾劾問題の早期終結を求めた。

第十七代国会に第三党として院内進出した民主労働党(民労党)の権永吉代表は、憲法裁判所が速やかに弾劾を棄却するよう要求し、三党代表が会って弾劾撤回のための方案を論議しようと提案した。

 ウリ党の鄭東泳議長も、弾劾問題が憲法裁判所の法律的手続きを踏んでいるが、総選挙の民意を尊重するならば弾劾は撤回されなければならないとし、ハンナラ党と代表会談を開いて弾劾問題を論議しようと提案した。しかし、朴槿恵ハンナラ党代表は「総選挙結果と(大統領の)再信任問題の関連は法的根拠がない恣(し)意的な基準に基づくもの」として、「弾劾の話を一切しないことを前提にすれば、いつでも会うことができる」と、弾劾関連の与野党会談を拒否した。

協力関係を論じようと言いながら、国民が反対する弾劾問題を除外するとの朴槿恵代表の論理は、とうてい納得がいかない。国民の意思を無視して党利党略を押し出す集団に対する国民の審判をどのように受けとめようとしているのか、理解できない。

 朴寛用国会議長は四月二十二日、ワシントンを訪問中に特派員との懇談会で「国会法やどのような法にも弾劾案を撤回する規定がないため、弾劾撤回は政治的な主張にすぎず、憲法裁判所で決定されなければならない」と撤回不可能を主張した。しかし、法律的な解釈だけが方法なのか、よく検討してみなければならない。

 協力関係に弾劾外せぬ

 総選挙で国民は弾劾無効を確認した。弾劾問題の処理を憲法裁判所に任せることに一理はあるが、政治的な解決、すなわち弾劾訴追の撤回は可能だというのが学界の多数意見だ。国会在籍議員の半数、あるいは三分の二以上が賛成すれば、弾劾撤回が可決されると見なければならないというのだ。また弾劾撤回は弾劾を議決した国会の議決があればいいというのである。

 第十六代国会が少しでも自らの過誤を悔いるのなら、弾劾で国政の混乱を招いた責任を負って、新国会が始まる前に弾劾を撤回するのが正しいことである。それが国民の意思にしたがう道でもある。職務停止で国政の懸案を処理できないでいる非正常的な事態を一時でも早く終わらせ、大統領が一日も早く復帰するようにしなければならない。

 またハンナラ党は国民の意思を謙虚に受け入れ、弾劾案に対する政治的解決のために与野党が真しに論議しなければならない。それこそ相互協力の政治である。あわせて憲法裁判所も国民の意思を尊重して、一日も早く弾劾訴追を棄却する評決を下さなければならない。

 (金明姫記者)


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