民族時報 第1017号(03.09.21)


【連載】

    韓統連結成30周年 韓日各界有識者が語るA

 小田実(作家)

 韓統連が結成三十周年を迎えたそうだが、すばらしく頑張ってきたと思う。だが、本当はなくなってもいいと思う。本当に韓統連の目的が達成されたのならばだ。それが続いているということは、ある意味ではすばらしいことだし、ある意味では残念なことだ。それが民衆運動というもので、目的が達成されたならそれでいいことだからだ。だから韓統連の三十年はすばらしいことだが、目的としたことがまだ完全に達成されていないことが残念だ。

 一九七○年代初期に、世界は韓国の民衆が民主化を求めて闘っていることを知らなかった。当時、その実情、朴独裁政権がどれほどひどいか、そのもとでいかに闘っている人々がいるか、この二つについて世界は無知だった。だからそのことを全世界に知らせようとして、郭東儀さん(当時の韓民統組織局長)と相談して七六年に「韓国問題緊急国際会議」を開いた。

 わたしは世界の人々の動員に、まず米国に行って、韓国の実情がいかにひどいか、だが民主化闘争はやっているのだと、この二つのことを話して、みんな東京に来てくれと言い、その後ヨーロッパでみんなを説き伏せ、そしてアルジェリアに行った。アルジェリアはそのころ非同盟の中心で、運動を広げるのに必要だった。韓統連の要請でもあった。アルジェリアからの参加は第三世界とのつながりの大きな土台になり、非常に大きな成果になった。

 八一年の「韓国民主化支援緊急世界大会」は光州市民虐殺の実態と、それまでの闘いを世界に知らせようとしたものだ。一回目も大きかったが、それをさらに大きくしたものだ。この世界大会に来てくれた人々が世界に散らばって、韓国民主化を支持した。討議を踏まえて光州闘争月間をつくり、何年も世界大会を行った。これに総評が参加したが、当時総評は労働運動の中心で、韓国民主化闘争に目を向けたことは、韓国労働者にとっても大きな意味があることだと思った。多大な資金援助も助けになった。

 これらの運動が韓統連が大きく飛躍する足がかりになり、韓国民主化闘争がさらに発展するのに寄与したと思う。今でも誇りに思っている。

 今度韓統連の皆さんが韓国に行けると聞いて、非常に喜んでいる。韓統連は日本における金大中氏救出運動をつくった主体だ。韓統連の運動がなかったら、金大中氏救出の運動はなかなかできなかったと思う。「金大中を救え」という声をつくった最大の功労者は韓統連、あなた方だ。

 いま民主化の韓国が生まれているときだと思う。その段階で、韓統連が韓国に行くことはすばらしいことだ。韓統連と本国とのつながりが強化され、韓国が本当に民主化された国になることを祈る。 (梁洙賢記者)


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