民族時報 第1011号(03.07.11)


【焦点】

    韓米国防長官会談 同盟の再編強化に合意

  六月二十七、二十八日の両日、ワシントンで開かれた韓米国防長官会談では、韓米軍事同盟の強化と調整に合意することで、朝鮮半島と北東アジア覇権の新軍事戦略に沿って韓米同盟を再編しようとする米国の一方的な要求を韓国側がそのまま受け入れた。

 会談では、韓米間の最大懸案の一つして浮上している最新鋭のパトリオット(PAC3)の購入と、米国が推進しているミサイル防衛(MD)体系に韓国を編入する問題に関して、一切協議がなかったと国防部の関係者は明らかにした。

 しかし国防部の来年度予算では、PAC3を購入することになっている。また、来年度からはじまる次世代駆逐艦事業(KDXV)でイージス戦闘体系「ベースライン7・1」を採用し、搭載するミサイルも防空ミサイルではなく弾頭迎撃ミサイルである。

 戦時作戦指揮権が米軍に掌握されている現状で、韓国軍がMD戦略に使われる兵器を装備すれば、それは自動的にMD体系に編入されることになる。

 会談では、龍山基地を早ければ今年末から平澤、烏山などの基地に移転し、第二師団はいったん議政府と東豆川基地に統合した後、漢江以南に移転する二段階移転方式に合意した。

 駐韓米軍の移転に対して、韓国側は「慎重に」推進すべきであるとの立場だが、米国側は再配置を迅速に終了する必要があると主張した。第二師団移転の時間表については、来月開かれる未来韓米同盟政策構想協議で論議される。

 米第二師団の漢江以南への移転と龍山米軍基地の早期移転を内容とする「韓米同盟の調整」に関する今回の合意は、北朝鮮の長距離砲の射程圏から逃れることで、戦争ぼっ発時に北朝鮮の反撃の被害を避けようというものだ。

 また、駐韓米軍を機動力と精密打撃力を備えた海空軍中心の構造に改編することで、北朝鮮への先制攻撃を容易にし、さらに駐韓米軍を北東アジアの迅速配置軍へと転換を後押しするものである。

 韓米国防当局が論議し推進している駐韓米軍の再配置に関して、新たに五百万坪の代替土地の提供と天文学的な金額の移転費用は韓国側が負担することになる。

 昨年の米軍による女子中学生れき殺事件後、キャンドルデモに参加した多くの国民が要求したのは駐韓米軍の安全な地帯への移転ではなく、「米軍は出て行け」であった。 また、「北朝鮮の核の脅威を外交的な手段で除去するには、強力な抑止力を基礎にした団結した努力が必要だ」と合意したのも、民族協調が切実な時に外勢協調に走ったと非難されて当然である。

 結局、協議という形式と合意の名のもとに、米国の一方的な要求を韓国が受け入れたのだ。


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