民族時報 第1011号(03.07.11)


【主張】

    軍国主義の復活を警戒する

  敗戦以後、軍国主義の復活の機会を虎視眈々(たんたん)と狙ってきた日本は、米国のイラク侵略戦争と対北圧殺・戦争策動に便乗して、武力の保持と戦争の放棄を宣言した平和憲法にはおかまいなく、国防軍の新設と集団的自衛権の行使など軍事大国化への道をひた走っている。このような日本政府の行為はアジアと世界平和に重大な脅威となる。

 先月、有事関連三法案を強行処理し、自衛隊の外国での武力攻撃に対応できるようにした日本政府は、数日前、自衛隊の派遣を可能にする「イラク復興支援特別措置法案」を衆議院本会議で可決した。

 それだけでなく、自民党の憲法調査会が国防軍の保有と集団的自衛権の行使、国家緊急事態条項などの新設を主内容とする憲法改正要綱案をまとめ、今月から本格的な論議に入るといわれている。また、石破茂防衛庁長官ら百三人の対北敵視議員らで構成する「新世紀安保体制を確立する若い議員らの集い」が、集団的自衛権を行使して「敵基地に対する攻撃能力を保有できる」ように憲法の解釈を再検討するよう政府に求める緊急声明を発表した。自民党をはじめ日本の右派勢力の策動で、憲法改正は避けられない状況に至っている。

 とくにミサイル防衛(MD)体系を導入して二〇〇七年には実戦配備するという。また、防衛庁は大型ヘリを搭載できる軽空母級の護衛艦を来年に導入する方針であるという。MD導入は日本が防御型から攻撃的軍事戦略へと転換することを意味する。すなわち侵略戦争が可能になったのだ。とくにこのような軍事再武装と戦争体制の完備は、北朝鮮の「核の脅威」と朝鮮半島の緊迫状況に対備するとの名目で行われており、朝鮮半島を想定していることはたやすくうかがい知れる。今日、アジア諸国は日本の軍国主義路線に深い憂慮と警戒心を抱いている。

 敗戦後、日本政府は武力行使を永久に放棄すると、国際社会に約束して平和憲法を制定した。しかし破廉恥にもこの国際的信義を捨て去り、陸海空軍の保有禁止と専守防衛の原則を規定した平和憲法を破棄して、再び軍事再武装の道へと進んでいるのだ。

 これまで過去清算を回避して朝鮮半島への再侵略を狙っていた日本は、米国の対北圧殺政策に追従して、北の船舶入港拒否など対北包囲網の構築に全力を傾けてきた。そのうえ、朝日首脳会談で発表した朝日ピョンヤン宣言を実践するどころか、むしろ拉(ら)致事件を口実に対北敵対政策を強化し、反北キャンペーンの先導役をしてきた。

 日本政府の対北姿勢と再武装は、祖国統一に向かうわが民族の和解と団結、自主権に対する厳重な挑戦である。日本は再び他民族と国家を侵略する道に進んではならない。北朝鮮との問題は、朝日ピョンヤン宣言の精神にしたがって両国関係を正常化の道に進めるのが正道であり、そうしてこそ日本はアジアと世界の平和に寄与する国として生まれ変わることができる。

 われわれは、日本が無謀な軍事大国化政策を捨てて平和国家に向かうよう望むものである。


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