【主張】連帯で和平の実現を

 米国がテロ支援国家指定を解除したことで、曲折をへながらも、朝鮮半島の非核化のための六者協議共同声明(〇五年九月十九日)履行の第二段階措置の完了にめどがついた。ところで、第二段階措置には、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の核施設の無能力化にともなうエネルギー損失の補償として、他の五か国が二十万トンづつ、あわせて百万トンの重油に相当するエネルギーを、北朝鮮に提供することになっている。しかし、日本政府だけが、拉致問題を口実にこれを拒否している。その一方で日本政府は十月十日、拉致問題が進展していないとして、「万景峰九二」号の入港禁止など、北朝鮮に対する独自制裁を半年間延長することを決定した。制裁の延長は今度で四回目である。

 われわれは平和の流れに逆らい、いたずらに緊張を激化させている日本政府の対北朝鮮政策に断固反対する。対北エネルギー支援を日本政府が拒否すれば、国際社会で日本は孤立するばかりか、六者協議への参加資格を厳しく問われるだろう。また、日本政府の突出した制裁措置は、実際には効果がないといわれている。結局これは、祖国に船で往来できない在日同胞の苦痛を大きくさせているだけなのである。

 朝鮮半島の非核化問題と拉致問題は別の問題であり、拉致問題の交渉停滞が日本のエネルギー支援のサボタージュや制裁継続の理由にはならない。朝鮮半島の非核化とアジアの平和を前進させるうえで、日本政府の誤った政策が最大の障害となっている。日本は六者協議の合意にしたがって、北朝鮮に対するエネルギー支援を行い、制裁を即刻解除しなければならない。制裁を解除して交渉せずして、どうして拉致問題の解決を前進させることができるだろうか。まったく理解に苦しむところだ。

 日本は米国に追随して北朝鮮を敵視しつづけてきた。冷戦時代はもちろんのこと、冷戦が終息したあとも、敵視政策に固執している。拉致問題は、朝日間の敵対的な関係のなかでおこった事件だ。したがって、その解決は朝日の関係改善、朝日の関係正常化が進展するなかでこそ、解決可能なのである。

 六者協議が再び動き出したいまこそ、日本政府は〇二年の朝日ピョンヤン宣言の精神に立ち戻るべきだ。ピョンヤン宣言には日朝間の国交正常化、過去清算、安全保障、拉致問題を含む懸案問題の解決に関する原則と方途が具体的に盛り込まれている。

 日本では理性を失ったとしか言いようのない北朝鮮バッシングが吹き荒れている。このような状況で、日本政府の朝鮮半島政策を是正させるには相当な力が必要である。しかし、民衆が自覚し団結するならばかならず新たな時代を切りひらくことができる。実際、「統一・平和・和解」を掲げた十月二六日の集いには、多数の日本の友人が駆けつけ、在日同胞と日本民衆との連帯の力の大きさを改めて感じることができた。

 われわれは連帯の輪をさらに広げ、日本政府の朝鮮半島政策を是正させ、朝鮮半島の平和を実現するだろう。


 

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