【新年あいさつ】韓日各界人士の新年辞

 ネットワークの力を生かし

 郭辰雄((特活) コリアNGOセンター運営委員長)

 新年明けましておめでとうございます。

 旧年は、第4回在外同胞NGO大会の開催にあたり、ご協力いただいたことに改めて感謝申し上げます。

 さて、2007年を振り返ってみますと、朝鮮半島では六者協議での核問題解決に向けた動きが加速化するとともに、10月の南北首脳会談での合意に見られるように、朝鮮半島の平和体制への転換が現実的かつ具体的な課題として浮上してきました。

 韓国では大統領選挙を終え、4月には国会議員選挙を控えているとはいえ、こうした朝鮮半島の平和・統一に向けた流れを押しとどめることは、もはやできない段階へと移行しているといえるでしょう。

 しかしこうした動きがある一方で、日本は依然として朝鮮民主主義人民共和国に対する経済制裁をはじめとする強硬姿勢を続けており、周辺国との関係においても、朝鮮半島政策をめぐる溝を深めつつあります。

 また、昨年11月20日から施行された入管法により「テロの未然防止」を名目として、特別永住者などを除く16歳以上の入国外国人から、原則として指紋、顔写真などの生体情報の提供を義務づけるなど、外国人に対する「管理・監視」体制を強化させています。

 こうした状況のなか、朝鮮半島の平和・統一と東北アジアの平和、日本社会における外国人の人権保障の実現にむけて、私たち在日同胞の果たすべき役割は大きいといえます。

 コリアNGOセンターとしても2008年にむけてさまざまなネットワークを強めながら、とりくみを一層強めていきたいと考えています。

 

 統一支持、国交正常化へ

 藤崎良三(全労協議長)

 韓統連の皆さんの日頃のご活躍に敬意を表します。

 さて、昨年は、東アジア情勢が大きく前進しましたが、日朝関係は遅々として進展がなかった年であったと思います。

 「朝鮮半島の危機」がブッシュ米政権によってつくりだされてきましたが、国際社会の監視のもと、関係国の努力により六者協議の合意が成立し、北朝鮮の「核施設の無力化」と「テロ支援国家指定解除」に向かって同時並行的に進んでおります。また、十月に行われた南北首脳会談では「南北関係の発展と平和・繁栄のための宣言」が発表され、自主的平和統一への歩みが前進したと評価されています。

 このように「朝鮮半島の非核化」と「東アジア情勢の安定化」に向かって大きな前進があるなかで、日本政府だけが「拉致」問題があるとはいえ、六者協議での合意のエネルギー支援にも加わらず「外れ者」状態に陥っています。

 日朝関係には、「拉致」問題と「不幸な過去の清算」という二つの重要課題があり、これを解決してはじめて「日朝国交正常化」があります。日本政府の対北朝鮮「経済封鎖」という圧力一辺倒の政策を転換することが必要です。

 私たちは、朝鮮半島の非核化と自主的平和統一を全面的に支持します。また、日本政府の対北朝鮮「経済封鎖」を転換し、日朝交渉の早期再開と早期解決、日朝国交正常化実現のため努力していくものです。

 

 日朝正常化に力をつくす

 小泉喜子(I女性会議中央本部 共同代表)

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、東北アジアの平和構築に向けて大きな前進がみられました。朝鮮半島の非核化と恒久平和をめざす六者協議は着実に進み、米朝国交正常化実現の可能性も高まっています。7年ぶりに開催された南北首脳会談では、軍事的敵対関係を終息させ、平和保障と相互協力、経済協力事業を発展させ、自主統一を実現すると宣言しました。南北の交流協力の段階から質的飛躍を遂げ、今後いかなる政権下でも揺るがない土台が築かれました。今後、多くの人々の熱い支持のもとに、統一実現の新たな時代に進んでいくにちがいありません。

 私たちはいかなる苦難にあっても、統一に向かって闘い続けてこられた皆様が、今後さらに南北共同宣言の実践に力を尽くされることと確信しております。

 年頭に当たり、私たちはピョンヤン宣言に基づく日朝国交正常化の早期実現をめざして、力を尽くす決意を固めております。ともにアジアの平和・共生にむけて連帯していきましょう。皆様の更なる発展を祈念いたします。

 

 連帯してともに前進しよう

 渡辺健樹

 新年明けましておめでとうございます。昨年、朝鮮半島をめぐる情勢は歴史的な転換期を迎えました。ブッシュ米政権が米朝二国間協議に応じる姿勢に転じ、六者協議における二月と十月の新たな合意に至りました。前途にまだ曲折があるとしても、半世紀以上にわたり放置されてきた準戦時状態の終結、米朝関係の改善の流れはもはや変わらないと思います。

 第二次南北共同宣言は、朝鮮半島の和解と平和・統一の流れをさらに定着させるものとなるでしょう。これらは、平和と統一を求めて苦闘してきた朝鮮半島の南北、海外民衆がかちとった成果です。今後、韓国の新政権が共同宣言を履行すること、米国がテロ支援国指定等を速やかに解除し、朝鮮戦争の終結、米朝国交正常化、平和協定締結に向かうことが求められます。これらは、駐韓国連軍、駐韓米軍の存在自体を問うことになるでしょう。

 日本では、安倍政権が頓挫(とんざ)し福田政権が誕生しましたが、拉致問題を最優先に対北朝鮮制裁の延長、米国にテロ支援国指定解除をしないよう懇願し続けています。他方、日本軍「慰安婦」への謝罪・補償を求める声は、米議会決議から欧米各国議会の決議へと進展しています。私たちは、今こそ百年余に及ぶ日本と朝鮮半島の不幸な過去を清算し、速やかに日朝国交正常化プロセスに入るよう日本政府に強く求めます。そして朝鮮半島の平和と統一を支持し、沖縄・日本、韓国からの米軍撤退、新自由主義・グローバリズム反対の旗を掲げて、今年も頑張ります。連帯してともに前進しましょう。

 

 過去に対する責任を果たせ

 福山真劫(平和フォーラム事務局長)

 東北アジアをめぐる情勢が急展開し、非核・平和確立をめざして、関係六者の努力が大きく前進しています。とりわけ朝米間の関係改善をめざしての動きは目を見張るものがあります。日本政府は、過去の経過、地理上の位置からして、東アジアでの非核・平和確立のため、その責任は重大であり、その実現に向けてもっとも積極的に行動しなければなりません。しかし、にも関わらず、日本政府の「後ろ向きの姿勢」は、目を覆いたくなるほどです。そして八月の「共和国を襲った水害」に対しての人道支援すら行わず、経済制裁を延長するという姿勢には悲しくなってしまいます。またマスコミの主流の報道も政府のこうした姿勢を追認・擁護しています。こうした日本政府、マスコミの姿勢を変えることのできない私たちの責任も重大です。「日本の平和運動団体、人権団体のみなさん、本気ですか、恥はあるのですか」という告発の声が耳にこだまします。

 日本政府は、朝鮮民主主義人民共和国政府との間で、日朝ピョンヤン宣言に基づき、過去を謝罪、清算し、日朝国交正常化・非核平和の確立、懸案問題への解決に向けて、全力で取り組まねばなりません。

 福田政権は、国内課題もあり、支持率が下落し続け、三〇%台となっています。二〇〇八年は、日本の政治は、大きく揺れることが予測されます。わたしたちは、過去の謝罪と清算、日朝国交正常化めざして、決意を固めなおさなければなりません。

 

 良心囚事件の真相究明を

 渡辺一夫(韓国良心囚を支援する会全国会議代表)

 二〇〇八年を迎え、韓統連・韓青・民主女性会・学生協の皆様に謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

 昨年は朝鮮半島において、南北間でかつてないほど良好な関係が築かれた画期的な年でした。二〇〇〇年六月の南北首脳会談に続き、十月には第二回首脳会談が行われ、南北の平和と繁栄について新たな宣言が発表されました。また朝鮮戦争以来途絶えていた南北をつなぐ二路線の鉄道の開通試運転が五月に行われ、十二月には京義線において貨物車の定期運行が開始しました。

 韓国国防部過去事件真相究明委員会は、金大中事件と一部ではありますが在日韓国人政治犯事件の調査結果を発表しました。

 自主・民主・統一をかかげ、活動されてこられた韓統連のみなさんの願いが、結実しつつあることを皆様とともに確認したいと思います。

 今年は、韓国では新たな政権が誕生しました。新政権が南北関係の平和と統一にさらなる前進を遂げる政権となることが期待されます。

 「一心会」事件関連者五人を含む良心囚全員の即時釈放、在日韓国人政治犯事件の真相究明と名誉回復、国家保安法の撤廃とあわせて、日本と北朝鮮との国交正常化を求め、皆様とともに活動を展開していく決意を述べ、新年のごあいさつとさせていただきます。ともにがんばりましょう。

 

 戦争と差別に反対する連帯

 組坂繁之(部落解放同盟中央執行委員長)

 福田政権は「戦争のできる国」づくりと弱者切り捨ての政策を強行し、国権主義、反人権主義の動きをますます強めています。一方で、戸籍謄本等不正取得事件やインターネット差別事件など、社会不安や不満のはけ口として、社会的弱者に対する確信犯的な差別事件が続発しています。

 また朝鮮半島をめぐる情勢では、第2回南北首脳会談や6者協議などで、米朝関係を軸にした非核化問題や南北交流がすすむなかで、日本政府は「経済制裁」を含む強硬な姿勢を示すのみで、東北アジアにおける平和の実現にむけた努力を一切放棄し、いよいよ孤立化を深めています。

 韓国大統領選挙での保守政権誕生など新しい情勢のもとで、私たちは、自主・民主・統一運動の前進こそが、アジアと世界の平和に大きく貢献するものであることを確信して、韓統連の皆さんの闘いと力強く連帯していきたいと思います。戦争と差別に反対する協働の闘いを大きく前進させましょう。

 

 在日との信頼関係広げる

 有元幹明(日朝国交正常化の早期実現を求める市民連帯・大阪 <日朝市民連帯・大阪> 共同代表)

 二〇〇八年、明けましておめでとうございます。本年こそ、朝鮮半島に真の平和と民族統一への前進が見られますよう祈念いたします。

 昨年、韓国の監督が製作した日本・北海道の朝鮮学校を舞台とした映画「ウリハッキョ」を見ました。韓統連のおかげでキム監督ともお話する機会に恵まれました。この映画が釜山の映画祭で最優秀賞を取られたことに、韓国の今を見ることができたように思います。

 日本が朝鮮半島を強制占領(一九〇五年乙巳条約、一九〇七年丁未条約、一九一〇年併合条約は非合法的手段であり植民地化は認められない)した結果から、不本意ながら日本に住まざるをえなくなった在日の方々。その方々の艱難辛苦の歴史を背景にした民族教育のすさまじい歴史がうかがわれ、韓国でも評価されたのだと思います。私は日本にある民族学校に対して、政府や自治体が財政的にも支援するべきだと考え、西大阪朝鮮初級学校を支える日本人組織「アプロハムケ(未来をともに)」の代表を引き受け、公開授業などを通じて、日本の人々の理解を得るよう取り組んでいます。在日の方々との日常的なお付き合いを通じ、信頼関係を広げていきたいと新年にあたり、決意しています。


 

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