全国118か所で100万人が街頭デモに参加/国民対策会議、20日までに牛肉再交渉を要求

      李明博大統領に国民がNO

 米国産牛肉の電撃的な全面輸入開放問題に端を発して、五月二日から継続している韓国のキャンドルデモは十日、ソウルでの約七十万人をはじめ、全国で百万人を超える人びとが街頭に繰り出し、市場万能主義、金持ち優遇、格差拡大の新自由主義政策と、韓米戦略同盟強化の一方で、六・一五共同宣言と十・四宣言の実践に背を向けて南北関係を緊張させている李明博大統領と政権に対し、「ノー」をつきつけた。市民らは「牛肉再協議」「李明博退陣」を叫んで翌日の夜明けまで大規模な都心デモを行った。千七百五十の社会市民団体でつくる「牛海綿状脳症(BSE)の危険がある米国産牛肉の全面輸入開放に反対する国民対策会議」(BSE国民対策会議)は、「二十日までに牛肉交渉の無効を宣言して全面再交渉をしないなら、国民は李明博政権退陣の国民抗争も辞さない」と明らかにした。

 韓国民主化の転機となった一九八七年の六・一〇民主抗争二十一周年を迎えたこの日、BSE国民対策会議は「輸入告示撤回・即時再交渉、国民無視の李明博政権審判のための百万人キャンドル大行進」を、ソウルをはじめ、釜山、大邱、光州、大田、蔚山、全州、済州などの大都市、地方の中小都市や農村地域など全国百十八か所で、同時開催した。市民らの全国的で大規模な反政府デモは、「独裁打倒・護憲撤廃」を叫んだ八七年六月、米軍装甲車による女子中学生れき殺抗議デモの二〇〇二年以来のことだ。大行進には、市民と青年学生、多数の中高生ら、韓国進歩連帯の会員、民主労総・韓国労総の二大労総の組合員、全国教職員組合に所属する教師らとともに、カトリック・プロテスタント・仏教などの宗教勢力も大挙参加し、これまで集会とデモの「背後」をうんぬんしてきた、李政権に大きな打撃となった。

 政府・与党は九日、農林水産食品次官らを米国へ派遣。月齢三十か月以上の牛肉を輸出しないという米国の措置を確認するという。また韓昇洙首相ら全閣僚が、この問題の責任をとるとして辞意を表明した。これに先立つ六日、大統領府の室長をはじめ全首席秘書官も辞意を表明した。李大統領は大幅な首席秘書官の入れ替えと、牛肉問題の関係閣僚と不正が明らかになった閣僚ら数人の小幅の更迭による人事刷新で、事態の収拾をはかりたいようだ。 

 これに対して、BSE国民対策会議は、今月二十日までに牛肉問題の全面再交渉するよう要求するとともに、「国民主権を実現するための国民の闘いは休むことなく続く」とし、「権力のごう慢と独善を破ってこの国のすべての権力は国民から出てくるという憲法第一条が実現される民主主義の時代、国民主権の時代にともに前進しよう」との声明を明らかにした。

 京郷新聞は十一日付の社説で「いまや李明博大統領のすべきことは、ただひとつだ。全斗煥政権が国民の大統領直接選挙制の要求を受け入れたように、国民が切に望んでいる牛肉再交渉に着手することだ」と指摘した。

 国内では、李政権がキャンドルデモに現れた国民の要求を真しに受け入れる気配がないため、キャンドルデモは継続する展望だと指摘されている。


 

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