歴史をねつ造し民族排外主義を煽る石原知事の妄言に抗議する

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  報道によると石原知事は10月28日、韓日併合は朝鮮人が「総意」で選んだことであり、植民地にされたのは朝鮮人の「責任」だとし、さらに「世界中の国が合意した中で併合が行われた」と植民地支配を正当化し、あげくの果てに、その植民地支配を「人間的」だったと発言している。彼は31日に都庁で行われた記者会見でも、「(朝鮮人の)当時の先祖が選択した」ものだと強弁し開き直った。

 これは歴史のわい曲を通り越したねつ造であり、侵略と支配、差別を正当化する知事の排外思想が端的に現れたものだ。歴史に対する無知と我が民族に対する蔑視と偏見に満ちた今回の妄言は、彼がこの間さまざまな暴言を繰り返しながら謝罪どころか撤回もせずに居直っていることに見られるように、意図的に歴史をねつ造して世論を誤った方向へ扇動しようとする確信犯的なものである。我々は在日同胞の総意と民族の名において、石原妄言に断固抗議し、発言の撤回と謝罪を強く要求する。

 韓日併合は日本軍の武力によって朝鮮人の反対運動を徹底的に弾圧して強行されたことは、誰も否定できない厳然たる歴史的事実である。次に、日本の圧倒的な軍事力で押さえつけられた朝鮮人の抵抗、徹底的に弾圧された独立運動、国内や中国東北部で継続された独立抗争の事実を消去して、「責任」を朝鮮人に転嫁するなどは、本末転倒もはなはだしい。

 そして、「世界中の国が合意」したとは、いったいどこの国を指しているのだろうか。高校の教科書にも書かれているように、韓日併合した1910年当時、国際連盟さえ存在しておらず、少数の帝国主義列強が世界分割に血眼になっていたことを、石原氏は知らないはずはないだろう。つまり、彼が言う「世界中の国」とは、世界分割を互いに承認しあった数か国の侵略的な帝国主義列強に過ぎない。これをもって併合(植民地化)を正当化しようとすること自体が、歴史に対するいちじるしい無知をさらけ出したことにほかならない。

 ましてや、「人間的な植民地主義」などありえない。支配民族は常に、被支配民族を「人間的に扱った」「鉱山開発、鉄道敷設、学校も作った」「よいこともした」と言いつくろう。しかし、それらは植民地の人々のためではなく、侵略支配する帝国主義の収奪を効率化するためであり、とくに「学校を作る」のは支配民族への同化を促進することを目的としていたのだ。このように、農地や資源、生産物を取りあげ、固有の言語・文化を禁止して奪い、軍・警察支配を背景に日本文化への同化を強要する植民地主義は、世界史上、「人間的」だったことはただの一度もなかった。

 石原氏の言動は、あえて歴史をねつ造し世論を扇動しようとする確信犯的なものである。彼が民族排外主義を煽って行き着こうとする先は、「ファシズムと戦争」ではないかとの危惧を我々は抱かざるをえない。

 我々は日本の良心的な人々に心から訴えたい。石原妄言は我が民族に対する偏見と排外意識を助長して在日同胞の人権と命を脅かしているだけでなく、日本社会の人権の伸長と民主主義の進展を妨げ、時代を逆行させようとする危険なものだ。日本の良識ある人々が石原妄言を許さず、発言の撤回と謝罪を求める行動に立ち上がることを切に要望する。

2003年11月1日

在日韓国民主統一連合