韓統連など「海外民主人士の名誉回復と帰国保障のための

汎国民推進委員会」(推進委)の結成

〔メニュー〕


(人権運動サランバン 「今日の人権だより」第2394号 8/8)

海外民主人士を足かせから解き放とう

帰国保障、名誉回復推進委が発足…「反省文」強要の中断を要求

「歳月の流れるほどに故郷の山河が一層懐かしくなります。故郷の土のにおいをもう一度思う存分かいでみたいのです」。政府から入国を拒否されている郭東儀(クァック・トンイ)韓統連議長議長。8月7日、キリスト教会館で開かれた「海外民主人士の名誉回復と帰国保障のための汎国民推進委員会」(推進委)の結成式で、郭議長は日本から送った映像メッセージを通じてこう述べた。

 民主化のための弁護士のつどいなど14団体が参加する推進委が同日に発足することによって、海外の民主人士らの名誉回復と帰国保障のための活動が本格的に展開される展望だ。推進委が現在までに集計したところによると、ヨーロッパ、日本など世界各地で入国を拒否されている海外民主人士は64人。

 推進委の共同代表を引き受けたカン・ジョング教授(トングック大史学科)は、「87年以後、政治的民主化は進展したが、歴史の民主化は初心者的水準にとどまっている。その端的な例は、海外民主人士らが帰国できない現実」と指摘し、「国内の反独裁闘争をくりひろげた人士に対してはある程度の名誉回復の成果があるが、海外というより劣悪な状況で活動した人士らに対しては、名誉回復どころか入国さえ許可されていないのは、『公平の原則』に反する」と批判した。

 この日の結成式では、入国条件として強要されている反省文形態の順法誓約に対する集中的な批判も行われた。郭議長は「(帰国しようとすると)反省文を書けというが、反省文を書くことは、未来の民主化運動に大きな害になるのではなか。それだけはできない」と断固たる意志を明らかにした。ドイツに居住するソン・ドゥユル教授も書信メッセージを通じて「順法誓約書の廃止が韓国国籍の海外同胞には該当しないとの解釈は、民主と統一を実現する長い闘いを、国内と海外に分けて考えようとする態度で、これは良心と思想の自由を普遍的な人権と見ないという旧時代的な発想」と批判した。

 推進委は、帰国許可だけでは完全な解決ではないという点も、ともに強調した。わい曲された歴史を正し、海外民主人士らの名誉回復を同時に実現しなければならないというのである。

 ギリシア、イランなどの民主人士らが10年ほどドイツにとどまり、その後帰国したのを見守りながら、33年間も結局は祖国の地を踏めなかったというキム・ソンス在独帰郷促進会常任委員は、「大韓民国は残忍な国だと言わざるをえない」と映像メッセージで吐露した。キム委員は「歳月が流れ、亡くなり、病気に苦しむ人が多い」と帰国保障の至急性を強調した。大部分の海外民主人士らは高齢で、時間を引き延ばしてはならないというのである。

 推進委は旧盆の9月18日−20日を第1次帰国推進期間として、海外民主人士の原状把握と法律的対応、政府関連機関との交渉などを推進する計画だ。

--------------------------------------------------------------------------------

 冷戦の足かせに「縛られた」海外民主人士

現在、「親北朝鮮関係者」、 「反国家団体の構成員」という冷戦時代のレッテルをはられたまま入国が不許可となっている海外民主人士らは約100人にのぼる。彼らは軍事独裁の暴風が吹き荒れた1970年代から海外で反独裁民主化運動と統一運動に献身してきただけでなく、国内の民主化運動支援活動と良心囚釈放運動にも力を注いだ。しかし、彼らの釈放運動の対象者だった人びとが国会議員になり、大統領にまでなり、北朝鮮の同胞と日本の朝鮮総連係の同胞でさえ韓国を訪問している今日まで、彼らの足首は相変らず冷戦と分断、そして「冬の共和国」の歴史が作り出した重い足かせで縛られている。

 代表的な例が「在日韓国民主統一連合」(韓統連、郭東儀議長)と傘下団体である「在日韓国青年同盟」(韓青)の核心人士らだ。韓統連の前身である「韓国民主回復統一促進国民会議」(韓民統)が「反国家団体」だというのがその理由だ。73年に民団系列の在日韓国人らが集まって結成した韓民統は、議長に内定していたキム・デジュン氏が結成式の一週間前に中央情報部(KCIA)によって拉致されると、キム・デジュン救出運動と反独裁闘争の先頭に立った。しかし朴正煕政権は78年、在日韓国人留学生のキム・ジョンサを韓民統の指令を受けたスパイだとねつ造、韓民統に対して最高裁が「反国家団体」とのレッテルをはることで、彼らの反独裁闘争を弾圧した。現在政府は、韓統連が、韓民統の名前だけを変えた団体、そして彼らの訪北経歴を理由に、「屈従の誓約」にほかならない「順法誓約書」を提出するとか、国情院の調査を受けない限り入国を許可しないとしている。

 米国と欧州の海外留学生らと、60年代中盤以後、パク政権の「人力輸出政策」の一環として鉱夫や看護士としてドイツに派遣された同胞らのなかでも「反体制・親北朝鮮人士」とのレッテルをはられて旅券発給を拒否されている人びとがいる。 1967年も故ユン・イサン先生と物理学者のチョン・ギュミョン博士ら在独留学生と現職の教授らをスパイとして死刑まで求刑した「東ベルリン事件」をはじめ、継続したスパイねつ造事件にも屈しないで、彼らは反独裁闘争の炎を維持してきた。

80年の光州抗争の真実を国内に先駆けて広報したのも彼らだったし、南北間学問交流と90年の「祖国統一汎民族連合」の結成など、統一運動の歴史にも彼らの大きな足跡が残っている。しかし、彼らに付与された不許可の赤字はまだ消されていない。

 彼ら海外民主化運動の関連者以外に、日本の「朝鮮籍」同胞らもやはり、「国籍転換(韓国国籍取得)をしない限り、臨時旅券を発給しない」という事実によって、韓国政府のもう一つの「転向要求」によって故郷への道がふさがれている。かららが今まで朝鮮籍を維持しているのは「反韓国・親北朝鮮」性向の以外のないものでもないという冷戦的思考、そして人間の良心を国家の必要によって改造することができるという国家権力のごう慢が、これらの自由な往来を妨げる障害物になっているのである。


(統一ニュース 8/8)

韓統連など海外民主団体・人士の名誉回復推進委が結成さる

「いまこそ恥辱の歴史を正そう」、旧盆で1次帰国推進

過去30余年間、分断された祖国の民主化と統一を念願して異国で流した涙と汗が祖国に根を張った「冷戦」的意識によって恨(はん)になって折り重なっている。

分断半世紀を経過して南北が6・15共同宣言を発表し、断ち切られた鉄道をつなぎ、離散家族が再会を果たすなど朝鮮半島が和解と協力の時代に迎えているにもかかわらず、海外民主人士らに対する名誉回復と帰国保障はいまだに実現しておらず、高齢の方々がこの世を去っている。

「恥辱の歴史を正さねば」推進委を結成し旧盆での帰国を推進

7日午前11時、キリスト教会館2階の講堂で、約100人が参加して「海外民主人士の名誉回復と帰国保障のための汎国民推進委員会」(推進委)の結成式が行われ、カク・トンイ(郭東儀、韓統連議長)、イ・スジャ(故ユン・イサン氏の妻)、ソン・ドゥユル教授ら約100人の海外民主人士の第1次帰国を、秋夕を前後した9月18日から20日に推進することを明らかにした。

彼らはイ・ギウック韓統連対策委執行委員長が朗読した結成宣言文を通じて、和解と統一の機運が高まったが、彼らには今日も冷戦と分断の歴史が続いているとして「わい曲された歴史を正す」次元で、帰国保障だけでなく、名誉回復も必ず同時に実現されなければならないということを明確にした。

推進委は海外民主人士らに対する▲名誉回復と無条件の帰国の即時保障▲韓民統=韓統連に対する不当な反国家団体規定の撤回と韓統連の名誉回復▲容共ねつ造操作の道具である国家保安法の即時廃止――などを政府に強く要求した。

推進委は5月に民家協、民主化運動記念事業会、韓統連対策委、5・18記念財団など6団体が集まって初の懇話会を開き、推進委の結成式と第1次帰国事業の推進を準備してきた。

イム・ジョンイン(民弁副会長)執行委員長によると、推進委は今後、帰国の足かせになっている法条項を検討して法律的な対処方案を模索する一方、青瓦台(大統領府)と国情院に陳情書を提出して大統領と国情院長との面談などを推進する計画だ。

これとともに、▲国会調査団の構成などの対国会事業▲各界各層の嘆願運動の展開▲推進委員の持続的な募集▲国連人権委への提訴――などの多様な計画を検討しており、海外民主人士らの故郷がほとんど地方である点を勘案して、地方組職事業も推進する計画だ。

推進委は顧問にパク・ヨングギル「統一迎え」顧問、パク・サンジュン参与連帯代表、コ・ウン詩人、カン・シンソック5・18記念財団理事長、パク・ヒョンギュ民主化運動記念事業会理事長、シン・ギョンリム詩人ら16人、共同代表はチョン・ジョンベ民主党議員、カン・ジョング教授、ユ・ウォノ「統一迎え」理事、チェ・ビョンモ民弁会長、イ・ジョンスKBS理事長、ミョン・ジン汎民連南側本部後援会代表、パク・ウォンスン「アルンダウン財団」常任理事ら28人、イム・ジョンイン民弁副会長の執行委員長のもとに5委員会が構成され、執行委員14人を委嘱した。現在192人の推進委員と14団体が参加している。

「民族大団結に進む契機になる」

推進委共同代表のチェ・ビョンモ民弁会長は「民主化運動をした大統領が任期を終えてから今日まで彼らの名誉回復と帰国が保障されていないことは恥ずかしく悲しいこと」だ述べ、力を合わせてこの問題を解決しようとあいさつした。

共同代表のカン・ジョング教授も「87年6月民主抗争の大偉業を成し遂げてすでに16年が経過し、韓国社会も政治的民主化はある程度実現したが、歴史の民主化はまだ初心者的水準にとどまっている」と述べ、その端的な例が海外民主人士の帰国が許容されていないことだと指摘した。

海外民主人士の帰国と名誉回復問題は▲公平性の原則▲民族史的原則▲個人史的側面において問題があるとし、6月抗争を継承する歴史清算の意味からも「一刻も早く系決すべき問題」だと力をこめて語った。

推進委顧問のパク・スンギョン統一連帯名誉代表は「多くの経路を通じて彼らの故郷を懐かしむ心情を聞いたことがある」と述べ、「彼らが自由に出入りして統一運動陣営を助けることができる。南北の民族共助体制形成のために大きく寄与してきたのに疎外されている現実を見て心が痛かった」と所感を明らかにし、今回は必ず成果をあげるよう要請した。

パク顧問は彼らが主軸になって6−700万人にのぼる海外同胞が民族共同体形成にともに参加して「民族大団結」に進む契機になるだろうと述べた。

「大韓民国は本当に残忍な国」「これは恨となり降り積もって」

同日の結成式には郭東儀・韓統連議長とキム・ソンス在独帰郷促進委常任委員が映像メッセージを送ってよこし、ソン・ドゥユル教授も激励の手紙を送ってきた。

郭東儀議長は「軍事政権を助けた団体には支援金も与え、民主化運動をした団体に対しては故郷も行けないようにしていることは、とてもたえ難い。独裁時代と何一つ変わっていない」と悲痛な心情を伝えた。

キム・ソンス常任委員も「一身の安危より反独栽民主化と戦争ない統一のために30、40年を働いて来たが、恨がつのるばかりだ。大韓民国は本当に残忍な国」述べた。

キム・デジュン政権になって「統一迎え」などを通じて帰国を推進してきたが、「順法誓約書」の拒否で結局帰国ができなかったソン・ドゥユル教授も「独裁と分断に反対して民主と統一を実現する、本当に困難で長い闘いを、国内と海外に分けて考えようとする態度は、ただちに良心と思想の自由を普遍的な人権と考えない旧時代的な発想から始まったもの」で、これは結局、分断体制の克服につながらなければならないと述べた。

 

海外民主人士の名誉回復と帰国保障のための汎国民推進委員会 結成宣言文

私たちは今日過去30年間、海外で分断された祖国の民主化と統一のために努力しても、祖国を訪問することができない人々、海外民主統一人士の名誉回復と帰国保障を実現するために、この場に集まった。

祖国は、民族は、同胞はひとつだ。

2000年6月の南北首脳会談以後、南北に引き裂かれた離散家族の再会と往来が始まり、数万人の同胞が南北を往来している。同時に鉄道と道路が開かれ、南北和解の機運が高まっている現在、ヨーロッパや米州など海外で、苦痛と苦難の時代を甘受し、祖国の民主と統一のために努力してきた海外民主統一人士の故国訪問は、まだ許容されていない。

日本で韓国民主化運動を積極的に展開した組職は韓統連だ。韓統連は1973年8月13日、民団所属の良心的な人士らが集結して、維新体制に反対し祖国の民主化と統一のために結成した韓民統の後身である。韓統連は、日本で差別されてきた同胞に民族主体性を植えつけ、祖国に対する関心を高める運動を続けてきた。また、祖国が困難な状況のときに民主化と統一に献身した。

これに対し独裁政権は、1978年「在日同胞留学生事件」をねつ造し、何の関係もない韓民統に反国家団体のらく印を押した。以後30年の歳月が流れ、民主主義が発展し、北朝鮮国籍の朝鮮総連の人々も韓国を訪問する時代なのに、韓国国籍の韓統連会員らは「反国家団体構成員」として、旅券さえ発給されない状況だ。

また1960年代に、ヨーロッパに留学した学生らと、「経済中興の任務」を帯びドイツへ派遣された鉱夫と看護婦たちがいる。ヨーロッパの人々による差別政策に立ち向かう過程で、彼らは民主的権利に目覚め、当時維新が宣布されて独裁政治が極限に達すると、進んで祖国民主化の旗をヨーロッパであげた。この渦中に、「政治亡命」の道を選択しなければならなかった彼らは、30年の望郷歌を胸にしまったまま、いつのまにか白髪まじりの年齢になった。しかし依然として帰ることができない祖国、新世紀とともに朝鮮半島にも雪解けの時代が訪れ、和解と統一の機運が高まったが、彼らには現在も冷戦と分断の歴史が続いている。

公安当局はこう言う。故国を訪問したければ順法誓約書、反省文を書きなさいと!軍事政権に立ち向かい反独裁民主化闘争をしたことが、何の法を違反したことになるのか?あらゆる差別に立ち向かい民族主体性を守りきり、民族の統一のために闘ったことが、どうして反省することなのか?私たちが政府に要求するのは、帰国保障にだけあるのではない。必ず名誉回復が同時に行なわれなければならない。それはまさに歪曲された歴史を立て直す道でもあるのだ。

いまや正さなければならない。

陰湿な密室で愛国的な海外同胞らと民主人士を、反国家人士としてらく印を押し、スパイにねつ造した恥ずかしい歴史を正さなければならない。親の臨終にも会わせず、遺骨となり祖先の墓地に葬られることさえ許さない反人倫的な故国訪問禁止措置を、繰り返してきた歪曲された歴史を正さなければならない。そのことだけが、海外で祖国の民主と統一のために、ひたすら努力してきた海外同胞に対する最小限の義理であり道理だ。

海外民主人士の名誉回復と帰国保障のための汎国民推進委員会の結成式に参加した私たちは、政府当局に下記のとおり強く要求する。

1.政府は海外民主人士の名誉を回復し、無条件の帰国をただちに保障せよ!

1.政府は韓民統・韓統連に対する反国家団体規定を撤回し、韓統連の名誉を回復せよ!

1.政府は容共ねつ造の道具である国家保安法をただちに廃止せよ!

2003年8月7日

海外民主人士の名誉回復と帰国保障のための汎国民推進委員会