<資料>朝米核問題に関連する参考文献

 ペキン会談に対する正しい理解とわれわれの役割(5/2)/米国は北朝鮮の不可侵条約の提案にただちに応じなければならない(1・2)/米国は北朝鮮の核施設を口実にした対北強硬政策をただちに中断し、対話にでて来い!(12/28)/「戦争」か「不可侵条約」か ブッシュ退却の名目探しが鍵(12・26)/北朝鮮の核措置に対する一方的解釈を警戒する(12/25)

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 (統一ニュース 5/1)   

<寄稿>ペキン会談に対する正しい理解とわれわれの役割

キム・ナムシック(金南植、統一ニュース常任顧問)

4月23日から25日まで、中国のペキンで朝米間の懸案問題をめぐって会談が行なわれた。この会談に中国が、場所の提供と、その他、会談の進行に関わる状況へ関与したため、マスコミはこれを3者会談だと報道した。

ペキン会談は2者会談

しかし、この会談はどこまでも朝米間の2者会談だとみることができる。それは朝米間の懸案になっている北朝鮮の核問題の解決に関連する本質的な問題は、朝米間で論議されたからだ。この会議は非公開で行われたため、会談の進行過程と内容は明らかではないが、実質的な会談は23日の初日の会議だったようだ。

 一部の報道によると、初日の会議の休息時間に北朝鮮のリ・グン代表と米国のケリー代表の間で非公式接触があり、その場で北側代表は「われわれは核兵器を持っている。これを解体することは不可能だ。核兵器保有を公開するか、さもなければ移転するかは米国にかかっている・・・。すでに1993年にもまったく同じことを認めたことがある・・・。8千本の核燃料棒の再処理をほぼ終えた」と明らかにしたという。

 そして翌24日には中国と北朝鮮、中国と米国間の会談が行われ、その会談は朝米間の懸案問題である本質的な問題に関する会談ではなかったといわれている。その他に25日、中国代表は「3者間の外交チャンネルの維持に合意した」と明らかにした。

一方、北朝鮮外務省のスポークスマンは25日、朝鮮中央通信記者の質問に答える形式で「ペキン会談で米国側に双方の憂慮を同時に解決することができる新しくて大胆な解決方途を提示した・・・。今後、それに対する米国の態度を見守るだろう」と明らかにした。

このようにペキン会談は、徹底的に非公開で進行されたため、朝米間の発言内容を知ることはできないが、この会談後に北朝鮮が明らかにした「新しくて大胆な解決方途」が具体的にどのような提案だったのか、またすでにマスコミ報道されている北朝鮮の核兵器保有に関する問題など、2つの問題が現在クローズアップされている。

特に北朝鮮の核兵器保有発言よりも、北朝鮮の「新しくて大胆な解決方途」がどんなものだったのかにより大きな関心が払われている状況だ。この問題に関して、米国をはじめ日本と韓国のマスコミは、それぞれ推測記事をぞくぞくと報道しているが、当局者の公式発言はない状態だ。

しかし、北朝鮮からボールを投げられた米国は非常に慎重な反応を見せているし、パウエル国務長官は上院外交委員会の聴聞会で「北朝鮮の提案はわれわれが行こうとすることとは違う方向に進んでいる・・・。安保理はこのすべての問題に果たすべき役割がある・・・。われわれは継続してさまざまな分野で、北朝鮮が行動に責任を負うようにする」と述べながら、北朝鮮の核問題を国連安保理に上程するとの意思を表明した。またフライシャー・ホワイトハウス報道官は「米国は北朝鮮の核兵器開発計画廃棄に対して、いかなる形態の補償や誘引策も出さないだろう」と再度強調した。  

一方、北朝鮮は米国の動き、つまり米国による国連安保理上程発言に関連して4月30日に外務省スポークスマン談話を通して、「もしも米国がどうにかして核問題を国連に持ち込んで、国連の名前を再び盗用するなら、われわれは致し方なく非常時に取るべき行動措置を予見せざるをえなくなる」と強調した。そしてスポークスマンは「米国の加重される対朝鮮圧殺策動を物理的に抑制することを要求しているし、ここからわれわれは致し方なく必要な抑制力を備えることを決心して行動に移さざるをえなくなった」と主張した。

このような朝米間の反応から見て、今後朝米間の懸案問題はたやすく解決できるものではなく、米国は北朝鮮の立場を無視して一方的に国連安保理への上程を強行するだろうことも予想される。そうでないなら、米国の逆提案がある可能性も排除できない。また中国の積極的な役割によって開催されたペキンでの会談のような協議が今後再開されるかもしれない。  

核問題がなぜこのようにクローズアップされたのか

このように北朝鮮の核と関連する朝米間の懸案問題が国際社会にクローズアップされており、第10次南北長官級会談(4月26日〜28日)でも南側から北朝鮮の核問題に対してさまざまな憂慮を表明し、南北間で合意した非核化共同宣言に反するとの点を強調することで、共同発表文の合意に相当な陣痛があったことが伝えられている。これに関してマスコミは北朝鮮の核問題解決に韓国が主導的な役割を果たすとの方針とは食い違うと評価をしたりした。

ところが、本来長官級会談とは6・15共同宣言で合意したように、共同宣言の実践のための当局間会談である。6・15共同宣言には軍事問題が排除されているため、長官級会談では軍事問題に対して建議はできるが、深みのある討議まではしないことになっている。

そのため、この間長官級会談で合意したように、核問題を平和的に解決するため南北が共同で努力すると合意すれば、それで充分なのだ。あえて核問題をはじめとする軍事問題を論議しようとするなら、長官級会談ではなく他のチャンネル、例えばすでに行われている「特使の訪北」などで推進すれば良い。

ところで、朝米間で核心争点となっている北朝鮮の核問題が、どうしてそのようにクローズアップされたのか、に対する正しい理解が必要だ。まず指摘したいことは、北朝鮮の核問題は朝米間における表面化している問題の1つに過ぎず、本質的な問題は米国の対北朝鮮敵視政策からはじまっているという点を、明確に理解しなければならないということだ。

1980年代後半、旧ソ連をはじめ東欧社会主義国家が挫折することで、東西冷戦体制の解体がはじまったが、そのような冷戦的な要素が朝米間の敵対関係、特に米国の対北朝鮮敵視政策に圧縮されたのである。クリントン政権が成立して以後、北朝鮮に対する抑止力よりは介入という政策を追求することで、いわゆる「軟着陸」あるいは「平和的移行」というもので北朝鮮体制の変化と崩壊を試みたのである。一方、軍事的な圧力も強化させながら抑止と介入政策を同時に推進したと見なければならない。

その後ブッシュ政権が発足し、クリントン政権時代の「軟着陸」「平和的移行」などの介入政策では北朝鮮体制の崩壊が不可能だとの前提から、抑止力に重点をおいた強硬政策へと旋回したと見なければならない。そのような対北敵視政策から出発したブッシュの対北政策は、2001年6月に発表された、第1に核査察先行、第2にミサイル開発放棄、第3に通常兵器の後方配備など、北朝鮮に対する事実上の武装解除を基本政策にしたものだった。

その後米国は、北朝鮮をテロ支援国、対テロ戦の対象国、悪の枢軸、核先制攻撃の対象などによって、北朝鮮への強硬政策で一貫した。また北朝鮮体制の不正を公式に言及しながら北朝鮮体制の中心に対する悪意に満ちた無礼な発言をためらわなかった。そして金正日国防委員長のソウル訪問をはじめ6・15共同宣言の実践に歯止めをかけたりした。このようなブッシュ政権の対北敵視政策によって表面化したものがまさに北朝鮮の核問題だと見なければならない。

米国が核問題をクローズアップさせたのは、北朝鮮を従属・支配しようとする対北敵視政策を隠ぺいし、またそれを合理化し、ひいては国際社会の同調をえようとする下心からのものであると見なければならない。もし北朝鮮の核問題が米国にとってそれ程憂慮すべき事項であるなら、他の核保有国、例えばパキスタン、インド、イスラエル、また中国に対しても同じ立場を取るのが当然である。

もし朝米間に信頼関係が構築され、善隣友好関係が成立したなら、たとえ北朝鮮が核を保有しているとしても、決して米国の憂慮事項になることはありえないのだ。このように核問題ではなく、米国の北朝鮮に対する支配の野望から出発する敵視政策が、朝米関係における核心争点になるのである。

 北朝鮮が提案した「新しくて大胆な解決方途」

次に、北朝鮮が提案した「新しくて大胆な解決方途」に関する問題だ。先に指摘したように、この問題に関してさまざまな推測報道が出されているが、公式的な発表または正確な内容は明かされていない状態だ。しかし、この間の朝米間で展開された解決策に関する互いの立場を整理すると、北朝鮮の主張がどんな内容だったのかを知ることができる。

この間の北朝鮮の核問題と関連する米国の立場を整理してみるなら、一言で言って北朝鮮が「無条件・先核開発放棄」との立場だ。そしてこれに関しては、対話と交渉の対象にならないというのだ。また、外交的方式で解決しなければならないと言いながら、北朝鮮の核問題は米国だけではなく、周辺関連国の共同の関心事なので、多者間の枠組みで解決しなければならない、との主張だ。

 そして北朝鮮を圧迫するためにIAEA理事会で核問題を討議するようにし、国連安保理に上程までしたが、安保理では何の合意も見られず、米国の試図は挫折してしまったし、こうして北朝鮮の核問題は、どこまでも朝米間の問題だということが一層明らかになった。

一方、北朝鮮は、核問題は朝米間の問題で、米国が北朝鮮に対する敵視政策を放棄して、自主権の保障または不可侵の確約、経済制裁措置の解除など、一言で言って確かな体制保障の前提のもとで米国の憂慮事項を解消するとの立場である。

したがって、朝米間には北朝鮮の核問題と関連して、解決方式上の差異があるだけで、核問題の解決においては公約数が存在しているのである。このような状況を勘案する時、北朝鮮はペキン会談で、北朝鮮が憂慮する事項、例えば「体制保障」と、米国が憂慮する事項、例えば「核開発放棄」という2つの懸案問題を、1つの議題として設定して、この問題を、交渉を通じて包括的に解決しよう、と提示したものと見られる。

このような双方の核心的な憂慮事項を包括的に解決する方式に対して、どこのだれも不合理なものとはいえないだろう。米国もこのような合理的な提案に対して、あえて不合理だという論理を提示するのは困難だろう。

しかし米国は、北朝鮮の提案を受け入れて、交渉を通じて解決の糸口を見いだしていく場合、これは南北関係のより高い発展と朝鮮半島をはじめとする北東アジア情勢に大きな変化をもたらし、さらには朝日国交交渉が促進され、これによって北東アジア秩序の構造的変化、例えば北東アジア安保と関連する6者会談のような新たな枠組みの形成、そしてそれによる米国のアジア・太平洋地域の既存の軍事戦略に根本的な影響をおよぼす、と考えるだろう。

これらを勘案する時、米国は北朝鮮の提議を受け入れるよりは、抑止論理による逆提議をする可能性が高いように見える。そして安保理を無視してイラク侵略を敢行した米国が、北朝鮮の核問題を安保理に上程するなら、米国の破廉恥(はれんち)性を再度露出させることで国際社会のもの笑いの種になるだろうことは、火を見るよりも明らかだ。

米国が継続して北朝鮮の包括的な交渉の方法を受け入れず、敵視政策を継続して追求しながら北朝鮮の核問題を国際化させ、あるいは外交的方法と経済制裁措置で孤立させ、そして軍事的圧迫と圧殺政策を推進するなら、北朝鮮は自衛的措置として抑止力の強化、例えば核開発を急いで核保有国であることを宣布することになるかも知れない。

われわれの役割

このように予想される状況を展望する時、韓国政府をはじめ統一運動団体は、北朝鮮の核問題に対する本質的理解をすると同時に、これに相応する対応と運動を展開する必要がある。

特にイラクに対する米国の侵略戦争でわれわれは、米国の侵略的本性を再度確認する必要がある。米国がイラク侵略の名分にした大量破壊兵器は、どんなに捜索しても見つけることができず、アルカイダに対するテロ支援の根拠もないことが明白な現実となっている。

この事実は、米国は自己の侵略野望を実現するためには、各種の情報を恐れることなく操作しねつ造することを物語っている。このようなイラクに対する米国の侵略戦争は、自身の目的達成のためには、同様の侵略戦争を朝鮮半島でも敢行することを物語っているのである。この間、北朝鮮に対してテロ支援、大量破壊兵器拡散、生物化学兵器開発など、何の根拠もなしに情報を操作してきた。

このような状況において何よりも重要なことは、米国の侵略行為に対する警戒心を一層高めながら南北の民族大団結をより堅固に打ち固めて、朝鮮半島問題の主体的力量を一層強化させることでなければならない。米国の対北敵視政策は、まさにわが民族に対する敵視政策ということを深く認識しなければならない。

南北のわが民族は、檀君を始祖とする1つの血筋、1つの言語、1つの文化、1つの歴史を持った単一民族として、5千年の歴史を引き継いできた賢明な民族であり、数多くの侵略を受けたにもかかわらず、この地を守って来た。わが民族の生活基盤である三千里の錦繍江山は、そこにある石1つ、草1本にもわれわれの先祖が国を守るために身を捨てて闘った魂のこん跡を見いだすことができるのである。

6・15共同宣言を実践するということは、直・間接的に米国の対北敵視政策を弱化させる結果をもたらすということを、深く考えなければならない。そして現時点で、北朝鮮の核問題に対する関心よりも、米国による対北敵視政策を中止せよとの声をあげなければならない。

そして北朝鮮の抑止力の強化は、決して韓国の一部の反統一冷戦守旧勢力が主張するように、韓国に対する軍事的対応ではなく、南北のわが民族の自主権を守護するための抑止力であるということを、明確に認識しなければならないだろう。

最後に、もう一度強調したいことは、6・15共同宣言は、わが民族の分裂という民族的悲劇を清算して自主的統一を実現する道なのだから、どこまでもわが民族が主体になって解決して行かなければならない民族問題であるということだ。したがって、外勢との共助は不合理であり、民族共助で推進して行かなければならないだろう。

(翻訳:中央宣伝局)


(全国連合 1/2)

 [声明]米国は北朝鮮の不可侵条約の提案にただちに応じなければならない

ブッシュ政権の敵対的な対北政策と朝米基本合意の意図的な破棄によって、朝鮮半島での戦争の危機が高まっている。

94年の朝米基本合意で危機を解消して、2000年の朝米共同声明で朝米首脳会談まで予見されたほど肯定的な発展をした朝米関係が、今日、未来を予見しがたい厳しい対決に直面しているのは、全面的にブッシュ政権の敵対的な対北政策と好戦的な覇権政策に原因がある。

われわれは、朝米間の最小限の安全装置として作用した朝米基本合意が破棄される危機に直面したのは、米国に責任があることを、再度明確に確認する。朝米基本合意は、北朝鮮が核凍結措置をする代わりに、米国は北朝鮮に対して2003年までに軽水炉を提供し、その時まで代替エネルギーとして毎年50万トンの重油を提供して、北朝鮮の安全保障とともに経済制裁の解除など、関係正常化のための措置を取ることを内容としている。

しかし、周知のとおり、ブッシュ政権は発足後、北朝鮮を「悪の枢軸」と規定して敵対政策を日ごとに強めてきた。特にブッシュ政権の「核先制攻撃戦略」など、北朝鮮に対する核攻撃意思は、北朝鮮は無論のこと、わが民族全体の生存自体を脅かす深刻な問題である。

このような状況において、「米国がわれわれに対する敵対政策を中断しないなら、核兵器以上のものも持つだろう」と述べた姜錫柱・第1外務次官の発言を意図的に誇張し、まるで北朝鮮が核兵器を保有ようにわい曲ねつ造して、重油供給の義務を履行しないなど、露骨な朝米基本合意破棄の手順に入って行った。

「核凍結解除宣言」、'核施設封印と監視装置の除去、IAEA監視官の撤去、核拡散防止条約(NPT)義務条項履行拒否など、最近北朝鮮が取ってきた一連の核凍結解除措置は、米国の一方的な対北政策と朝米基本合意を破棄しようとする措置がもたらしたものだ。北朝鮮に対する持続的な核攻撃威嚇の強度を高めてきた米国が、北朝鮮の核凍結解除措置を非難するのは、悪辣な強盗行為に他ならない。

例えば、米国が北朝鮮に対してNPT条約の義務履行を要求するなら、核兵器の保有国が核兵器の未保有国に対して核を使わないという同条約の基本的な義務をまず守らなければならない。ブッシュ政権が表面的には戦争する意思がないといいながら、北朝鮮が主張する不可侵条約締結を拒否するのは、その目的が朝鮮半島での核危機を解消するためではなく、北朝鮮を崩壊させようとするところにあり、このため北朝鮮に対して、いつでも核攻撃をするとの侵略的意図を明らかにしたものに他ならない。これはブッシュ政権が、平和的解決方式が提示されているにもかかわらず、「協調型封鎖政策」など、対北孤立抹殺政策に何としてでも固執しているもとにもよく現われている。

北朝鮮の核凍結と北朝鮮に対する法的安全保障装置としての不可侵条約締結は、だれが見ても合理的な解決方式だ。米国がこのような合理的で平和的な解決方式に顔をそむけ、力を前面におし立てた戦争政策に固執するなら、わが民族全体の強い抵抗に直面することを、再度厳重に警告する。最近韓国国民のなかに激しい勢いで拡散している反米感情は、直接的には2人の女子中学生の死と米国のごう慢極まりないない態度に触発されたものだが、その根本には「悪の枢軸」発言など、米国の一方的な朝鮮半島侵略政策への強い反発があるということを、米国は明確に知らなければならないだろう。

最近の韓国社会の一角では、あたかも朝鮮半島の戦争危機が北朝鮮の核兵器開発から始まったように騒ぎ立て、北朝鮮に対する制裁と圧迫、はなはだしくは戦争も辞さないとまで主張しているが、これは本末転倒であるばかりでなく、外部勢力の戦争遊びに便乗する反民族的な犯罪行為である。

最近、政府とノ・ムヒョン当選者が、米国の一方的な対北孤立政策に問題提起をし、平和的な解決策を明らかにしたことは幸いなことだ。 ノ・ムヒョン当選者が述べたように、わが民族の生死存亡を左右する問題が、決して米国の一方的な意思によって左右されてはならない。

政府とノ・ムヒョン当選者は、韓米共助に埋没するのではなく、わが民族の利益を中心にして、民族内部の共助を実現することで、米国の危険千万な対北政策に強く歯止めをかけなければならない。

平和と統一に向かうわが国民と7千万同胞の強い熱望を受けて、米国に対して不可侵条約締結など、朝鮮半島での核戦争の危機を解消し、平和を保障する措置を取るよう堂々と要求しなければならない。これが民族の生死存亡がかかったこの厳重な問題を解決するにあたって、政府と大統領当選者がしなければならない仕事だである。

2003年1月2日

民主主義民族統一全国連合

(翻訳:韓統連中央宣伝局)


(統一連帯 12/26)

<声明> 米国は北朝鮮の核施設を口実にした対北強硬政策をただちに中断し、対話にでて来い!

 北朝鮮と米国の関係が最近、核施設をめぐる対立によって激化し、和解と統一へと前進する同胞と全世界の平和愛護勢力に、深い憂慮をあたえている。

10月のケリー米特使の発言に触発された、いわゆる「北朝鮮核問題」は、米国側の一方的な重油支援中断、ソサン号のだ捕などをへて、結局、北朝鮮側の核凍結解除という段階にまで立ち至っている。

われわれは核施設をめぐる、北朝鮮と米国間の激突の根源が何なのかを注目しなければならない。

多くの専門家らは、最初にジュネーブ合意に違反し、北朝鮮を「悪の枢軸」と規定して、「先制攻撃論」を公式の軍事戦略として採択するなど、強硬姿勢で北朝鮮を圧迫して来た米国の対北朝鮮敵対政策の不当性と覇権性を指摘して来た。

しかし米国は、北朝鮮と米国の間で締結した先行合意を履行して関係改善へと進むどころか、北朝鮮の「核開発の可能性」発言を合意破棄と歪曲しながら、重油支援中断という極端的な強硬措置で一貫し、最近では公海上で「ソサン号」を不法にだ捕、捜索するなどの超法規的な実力行使もためらわないでいる。はなはだしくは、ラムズフェルド米国防長官は最近、2つの二つの地域で戦争が可能だと述べて、対北朝鮮軍事行動の可能性に言及したりした。

米国は、表面的には対話の原則、平和的解決と言っているが、実際の行動は力で屈服させるという極めて覇権的で敵対的な姿勢で一貫する一方、敵対政策中断を要求して北朝鮮が提案した不可侵条約締結と関係改善のための一切の対話を拒否している。

北朝鮮がジュネーブ合意を通じて凍結することにした核施設に対して、凍結解除という実力行使にまで出た決定的な要因が、米国の排他的な敵対政策、そして重油支援中断という最小限の合意履行さえ中断した米国の態度に起因する自衛的な措置であるという点は、再論の余地がない。

われわれは今回の事態が平和的で、公正な国際秩序のもとに解決されるよう希望する。

国際原子力機関(IAEA)の不平等で対米追従的な立場は、公正な国際秩序を害し、米国の一方的な覇権が、世界秩序を踏みにじるようにあおっている。国際原子力機関(IAEA)は米国の合意破棄は見逃しながら、北朝鮮の核凍結解除措置だけを問題視する不平等な態度を捨てて、朝米基本合意に立脚して平和的で公正な解決に乗り出さなければならない。

韓国のマスコミと政治家もまた、北朝鮮の核封印解除措置に対して、核兵器開発の段階に立ち入ったように歪曲しながら、緊張と対決をあおるのではなく、朝鮮半島全体を緊張と戦争の惨禍へ追いこむ米国の対北敵対政策に反対の意思を表明しなければならないし、南北共助の立場で事態解決に積極的に乗り出さなければならない。南北の合意事項である人道的支援を継続することをはじめ、過去に長官級会談で合意した電力支援も前向に考慮しながら、米国の不当な経済的封鎖を解決する努力も必要だろう。

米国は朝鮮半島での緊張激化の当事者であり、合意破棄の責任を負って、ただちに不当な対北朝鮮圧力を撤回して、ジュネーブ合意にしたがって対北朝鮮重油支援を再開しろ。

米国は朝鮮半島の究極的な平和保障のために、不可侵条約をはじめ朝米間の恒久的な平和保障体系のために、積極的な対話と論議に出なければならない。これだけが朝鮮島の平和を保障するという米国の国際的公言がいつわりではないことを証明できる唯一の道である。

2002年12月26日

「6・15南北共同宣言実現と韓半島平和のための統一連帯」

(翻訳:韓統連中央宣伝局)


(Uニュース 12/25)

[緊急寄稿] 北朝鮮核危機の本質と展望

「戦争」か「不可侵条約」か ブッシュ退却の名目探しが鍵

ミン・ギョンウ(統一連帯 自主交流委員長)

北朝鮮が核凍結施設の封印解除を開始し、いわゆる北朝鮮の核危機は緊迫した局面に向かって走りだしている。以下で、北朝鮮核危機の本質、現局面の特徴、今後の展望を手短に記述しようと思う。

北朝鮮核危機の本質

北朝鮮と米国の攻防の核心は、体制安定の保障受けようとする北朝鮮と、いわゆる「ならず者国家」と規定した北朝鮮の大量破壊兵器を除去しようと米国との葛藤だ。北朝鮮は米国の体制保障の証拠として不可侵条約を要求している。北朝鮮は米国から不可侵条約を引き出すために、米国の主要な関心事である大量破壊兵器の核とミサイルを使っているのだ。

一方米国は、北朝鮮の大量破壊兵器を除去しようとする。クリントン政権時代とブッシュ政権が異なるのは、北朝鮮が先に大量破壊兵器を放棄しなければならず、仮にそうしても不可侵条約は締結できないという点だ。したがって、現在局面は、不可侵条約締結という北朝鮮の要求と、「先核放棄、後対話」という米国の要求が厳しく対立している状況だ。

北朝鮮と米国、戦争か、不可侵条約か

第1に、この対決の特徴は、戦争か、大妥協か、という中間地点を見出せない鮮明な二者択一だけが存在する、という点だ。北朝鮮の立場から見たとき、不可侵条約以下の妥協をしないだろう。たとえば、米国の主張のように先に核を放棄した場合、米国が北朝鮮の要求事項を受け入れる可能性はほとんどない。核という政治的なカードを喪失することになれば、北朝鮮はイラクと同様な状況におかれることになる。

イラクの場合、イラクに大量破壊兵器があるのかないか、国連の合法的な決議があるのか、ないのかというのは単なる要式行為に過ぎず、戦争のいかんを決定する唯一の基準は、米国の政治的判断だ。もし北朝鮮がこのような選択をするなら、90年代後半の極端な経済的困難に直面した時期にしたはずだ。北朝鮮は90年代後半の経済的困難のなかで、1つの選択をした。その選択が正しかったのか、間違っていたのかは、今後の問題だ。

核心は、すでに1つの選択をし、その結果、予定された手順にしたがって行動に移している、という点だ。したがって、現時点で、先核放棄などを要求するのは無意味なことだ。不可侵条約を要求する北朝鮮の要求は、現情勢を把握する1つの常数だと見るのが正しいだろう。

米国の立場もまた困難である。米国という唯一超大国が、大量破壊兵器をめぐって双務的な条約を結ぶということは、米国の立場から見たとき、想像しにくい決断だ。その上、天を突くほどに鼻っ柱の高いブッシュ政権が、先に核を放棄するなら対話できる、と宣言しておいて、その後に交渉をするのは、彼らの政治的立地に関わる問題となる。

両者の立場の差は、容易に解消されない。しかし、明らかなことは、北朝鮮は体制維持と直結した問題なら、米国は政策転換の問題だ、という点だ。北朝鮮が単一の意思決定構造と一糸乱れぬシステムを持っている半面、米国は複雑多岐の潮流と立場共存している。したがって、北朝鮮の立場が常数として固定されているとするなら、米国の政策は緊張が高まるほどに噴火する素地が大きい。北朝鮮と米国の攻防の鍵は、事実上、米国にある。

北朝鮮の素早い動き…イラク戦争、韓国大統領選直後

第2に、イラク戦争、韓国大統領選挙直後という条件と連動し、急速に進行しているという点だ。この時期選択は、北朝鮮がしたものだ。米国の立場から見ると、イラク戦争をやり終えた後に北朝鮮に対するのが有利だ。一方、北朝鮮の立場から見ると、いつかはまなじり決した対決をしなければならない問題なら、危険負担はあるが、イラク戦争と韓国大統領選挙直後という時期が問題を解決するのに一番有利だ、と判断したようだ。したがって、北朝鮮と米国攻防は、大方の予想を越える速さで進行するだろう。

北朝鮮核危機の結末 この闘いの結果は、戦争ではなければ、北朝鮮と米国間の政治的大妥協だ。それ以外の解決策はない。筆者の判断では、戦争の可能性はほとんどない。これは米国が善意からそうするのではなく、戦争で派生する犠牲があまりにも大きいからだ。朝鮮島で戦争が勃発すれば、数か月以内に100万人の市民の死傷者、約 10万人米国人の死亡者が発生する(米国戦争史上最悪の敗北として知られるベトナム戦争での米軍人の死亡者が5万8千人の水準だ。 93年の米国のソマリア介入当時、米国は米軍兵士18人の死亡をきっかけに撤退した。米国は米国人の死ぬ戦いはできない国だ)。

首都ソウル付近に2千万人に逹する人口が密集しており、駐韓米軍3万7千人の大部分が駐屯している。首都ソウルは軍事境界線からわずか40キロしか離れておらず、あえて核やミサイルを使う必要はなく、北朝鮮の大砲の射程距離内にある。米国がイラクを侵攻する場合、中国、ロシアなどが黙認する可能性が大きいが、朝鮮半島での戦争が勃発すれば、中ロは介入するほかない。

緊張が高まれば、韓国はもちろん、中国・ロシア・日本は交渉を勧めるだろう。仮に交渉へと方向転換する瞬間に合意できる最低線が、北朝鮮が核を放棄する代わりに、米国が核先制攻撃戦略を放棄すると確約することだ。これが不可侵条約の骨子だ。北朝鮮と米国の攻防は、深刻で複雑に見えても、状況は意外と単純である。鍵はブッシュ政権にとって、名誉ある退却ができる姿を準備してやることだ。

(翻訳:韓統連中央宣伝局)


(統一ニュース 12/24)

<寄稿>北朝鮮の核措置に対する一方的解釈を警戒する

チャン・チャンチュン(韓国民権研究所常任研究委員)

国際原子力機関(IAEA)の発表によると、北朝鮮は12月21日、寧辺の5メガワット実験用原子炉に続き、22日には使用済み核燃料棒の貯蔵施設の封印をとり除いて監視カメラの作動を不可能にしたという。

すでに北朝鮮がIAEAに核施設の監視装置の撤回を要求したことに照らして見ると、北朝鮮のこのような措置は事実だと考えられる。ただ憂慮されるのは、北朝鮮のこのような行動と措置への解釈が非常に一方的だということにある。

北朝鮮のこのような措置に関する政府関係者、専門家集団とマスコミの解釈は千篇一律的で、次のようなものだ。

第1に、最近北朝鮮が封印除去措置を取った施設は、北朝鮮が核凍結解除の理由として主張した電力生産補償とは関係ない施設のみならず、この施設にある使用済み核燃料棒を放射化学実験室で再処理すると、核兵器3?6個の製造が可能なプルトニウム25kgを抽出することができるという点から、越えてはならない「禁止ライン」と見なされてきたた(ハンギョレ12・24、 6版1面)というのだ。

第2に、国際原子力機関(IAEA)事務総長は、「北朝鮮の今回の措置は…原子力機関の監視活動に対する深刻な妨害行為」であり、「安全措置を緊急に論議するために再三提示して来た要求に対して北朝鮮が反応しないことは残念なこと」と述べながら、北朝鮮の行動の不当性を浮上させる。

第3に、政府関係者は23日、「国際社会の度重なる警告にもかかわらず、追加的に核凍結解除措置を取っていることに対して深い遺憾を再度表明」し、「このような措置の即時中断と封印除去と監視カメラ作動中止措置を直ちに原状回復することを要求」した。

しかし、このような主張には、次のような問題点がある。

1.電力生産と無関係な施設だとの主張に対して

北朝鮮の最近の行動は、米国による重油供給の中断決定によるもので、マスコミがいうように電力損失に対する補償を要求するための措置だった。電力生産をするためには、1994年のジュネーブ基本合意書の採択以後、凍結させた黒煙減速型の原子炉を再稼動させなければならない。最近の北朝鮮の措置は、黒煙減速型原子炉を再稼動させるための段階的な手続きだと言える。

 しかし、マスコミが見逃していることがある。ハンギョレ新聞でも指摘したように、23日に「使用済み核燃料棒が密封された箱が保管されている水槽の上の鉄製の棚に対する封印をとり除いたが、使用済み核燃料棒が密封された箱を開」かなかった。すなわち、使用済み核燃料棒が密封された箱を開く段階までには進入しなかった、という意味だ。マスコミは、これについて「状況によっては、いつでも核燃料棒の箱を引き出し・密封を解除して核再処理が行えることを意味」することと解釈しているが、この解釈は多分に危険性を内包している。

現在、北朝鮮は、米国に対する圧迫手段として封印除去措置を取っている。一部の解釈どおり核兵器製造に必要なプルトニウムを抽出してジュネーブ基本合意を壊すことが窮極的な目標なら、こんな段階的な措置は不必要な道草である。KEDOの軽水炉建設をただちに中断して、関係者と工事人足を追い出す措置を取って、ジュネーブ基本合意を破棄する立場を明らかにし、使用済み核燃料棒および放射化学実験室の封印除去に止めるのではなく、黒煙減速型原子炉をただちに再稼動するように迅速に行動したはずだ。

しかし、このような迅速な動きではなく、段階的な措置を取っているのは、米国の動きによって、いつでも封印除去作業を中断できることを意味するものであり、対話で問題を解決する意志を見せているものと見なければならない。したがって、「状況によっていつでも核燃料棒の箱を引き出し、封印を解除して核再処理に出ることができることを意味」すると解釈するのではなく、「状況によっていつでも封印作業を中断できることを意味」すると解釈するのが正しい。

2.国際原子力機関(IAEA)か、米国原子力機関(AAEA)か

国際原子力機関(IAEA)は徹底的に国際法に基盤して互恵平等でその役目を遂行しなければならない。しかし、1994年にもそうだったように、北朝鮮−米国関係においては、一方的で不平等な立場を見せている。最近の北朝鮮の行動に対して、「原子力機関の監視活動に対する深刻な妨害行為」と言いながら、「安全措置を緊急に論議するために再三提示して来た要求に対して北朝鮮が反応しないことは遺憾なこと」と述べたが、国際原子力機関(IAEA)に1つ問いたいことがある。

米国が12月分の重油提供を中断したことは、「朝鮮半島非核化に対する深刻な妨害行為」ではないか?「ジュネーブ合意を順守しろとの国際的な要求に対して米国が応じないことは遺憾なこと」と思わないか?国際原子力機関(IAEA)は米国原子力機関(AAEA)ではなく、名実ともに国際機関としての役割を遂行しなければならない。

3.韓国政府の役割に対して

朝鮮半島の核問題において、韓国政府はどうしたことかなぜか「消極的な接近」ではなく、「米国的な接近」を試みている。米国の主張にまったく根拠がなかった1998年のクムチャンリ(金倉里)核危機時の教訓にもかかわらず、韓国政府は米国の立場をそのまま受け入れている。「国際社会の繰り返された警告にもかかわらず、追加的に核凍結の解除措置を続けていることに対して深い遺憾」を表明しながら、最近の北朝鮮の措置に対して、「ただちに原状回復することを促し」たが、韓国政府は「米国的な接近」ではなく、「民族的な接近」を試みなければならない。

最近の北朝鮮の措置の出発点は、米国の一方的な重油提供中断にあった。「北朝鮮に対する遺憾」とか、「北朝鮮がただちに原状回復しなければならない」とかいう、米国の言葉だけをオウムのようにくどくどと繰り返すのではなく、「米国の重油提供再開」、「北朝鮮に対する敵対政策の撤回」、「ジュネーブ基本合意の順守」を主張しながら、「北朝鮮の原状回復」に言及しなければならない。

(翻訳:韓統連中央宣伝局)