ブッシュ米国大統領訪韓に反対する共同声明

韓国内603社会市民団体

〔メニュー〕


―戦争と北に対する敵対政策、内政干渉と新自由主義の押し付けを中断せよ!―

 幸福と繁栄を共有する平和な世界を夢見て21世紀を迎えた今日、世界の私たちはかつてない巨大な危険に直面し、不安と恐怖におののいている。最も強力な軍事力と最も傲慢な対外政策を一度にもつことによって、人類の歴史上最も危険な国家として浮上した米国が、全人類に向かって「戦争」を布告したのだ。テロに応酬するという名目で、テロとはまったく無関係な何の罪もない命に大量殺戮を加えた米国は、アフガン戦争の炎を世界各地に拡散しようとしている。その恐ろしい火の先頭で、米国が犠牲にしようとする次の標的を指差し、殺人と破壊を直接命令している当事者が他ならぬブッシュ米大統領だ。

 朝鮮半島の北を「悪の枢軸」だとして、「あらゆる対応手段を講じる」と公式的に言明したブッシュ米大統領の外交は、戦争の火を朝鮮半島に持ち込もうとする事前準備だという国内外の憂慮を耳にするとき、私たちは大きな怒りと憂慮を禁じえない。また、私たちは他国の経済主権を奪い、アメリカ式資本主義(新自由主義)を押し付けるブッシュ大統領の政策が、労働者、農民など全世界の民衆を飢餓と絶望のどん底に追い込もうとする事実を直視せざるを得ない。このようなところから、私たちは平和を愛する世界人類と朝鮮半島の平和と統一を求める七千万のわが同胞、そして国民の生存と国の繁栄を望むすべての民衆の名によって、ブッシュ米大統領の訪韓に反対し、記者会見を通じて、私たちの断固たる意志を国内外に広く知らせ、同時に私たち国民の厳しい要求をブッシュ米大統領に丁重に伝えるものだ。

1.戦争宣言を取り消し、戦争拡大を中断せよ。

 ときが経つにつれ、「戦争の年」宣言が単なる政治、外交的言辞ではないという事実がはっきりしている。これまでの20年間で軍事費が最大増加になった点が示すように、今日のアメリカは殺人と破壊に使う武器と兵器をいつになく増強している。ABM(対弾道ミサイル)制限条約をかなぐり捨てたように、米国は今、大量破壊兵器を含む自らが保有した恐ろしい戦争兵器を制限なしに使える様々な装置を準備している。さらに米国は、9.11テロで獲得した「対テロ」を大義名分のように振りかざしている。まさに、世界は米国の軍事力に屈服するか、その軍事力に踏みにじられるか、両者択一を迫られようとしている。

 しかし、暴力で世界の平和は生まれない。戦争宣言は全面的に取り消されるべきであり、イラン、イラク、北朝鮮などを狙った戦争拡大意図は即刻中断されなければならない。世界平和への最も近道はそれしかあり得ない。

2.朝鮮半島を戦争に追い込むな。

 就任直後の施政演説で、北を「ならず者国家」と決め付けてから機会あるごとに北をこきおろしてしたブッシュ米大統領は、ついに1月29日の年頭教書で北に「悪の枢軸」という言葉を使い、続いて2月1日には「大量破壊兵器を保有した北朝鮮、イラン、イラクなどは米国の審判を受けるだろう」、「すべての対応手段を講じる」などと、公開的な脅迫を始めた。これは「ビン・ラディン」から「大量破壊兵器」へと、戦争の名目を転換し、アフガニスタンから北朝鮮、イラン、イラクなどへと戦場を移そうとする本音を表したものに他ならない。この地球上で、大量破壊兵器を最も多く保有している国は、他ならぬ米国そのものであり、そして米国は北側より何と250倍もの国防費だということを指摘すべきだろう。

 それでも、このすべての事実にも関わらず、米国は北に対して戦争の脅しをかけている。北と米国の戦争は即、私たちみんなの破滅と死に、完全に一致している。したがって北に向かった脅迫と脅し、戦争雰囲気を高めることは、私たち国民すべての尊い命を無残に踏みにじる行為とみなして、すべての民衆の力で強く阻止していくことをブッシュ大統領にはっきり伝える。

3.ジュネーブ合意、米朝共同声明の精神に立ち返れ。

 米国は北と対話する過程で、ジュネーブ合意、米朝共同声明など、すでに敵対関係を清算し、互恵平等の新たな関係へと進む基本合意に達している。それによれば、米国は北を軍事的に威嚇せず、経済封鎖も漸次解消し、国交正常化を行い、このような手続きが進むにしたがって、北は米国の様々な疑惑を解消するため、共に努力せねばならない。しかし、ブッシュ米国大統領は、軍事的脅威と経済封鎖を緩和はおろか、むしろ強化している。

 北を「テロ支援国」と規定しながら、「徹底した検証」、「厳格な相互主義」を主張するブッシュ大統領の行動は、米朝合意のどこにもない独善的なものであり、米朝関係を悪化させる根本原因だ。

 私たちは、ブッシュ米大統領が米朝間の約束に早く立ち返ることを強く勧告する。互いの存在を認め合い尊重することで合意したジュネーブ合意、米朝共同声明にこそ米朝間の平和の道があり、朝鮮半島と世界平和の展望がある。

4.米国式資本主義(新自由主義)グローバリゼーション、構造調整の押し付けを中断せよ。

 資本の無限の利潤追求を保障する新たな資本主義が世界を荒らし回っている。資本の貪欲のもとでは、労働法も、労働組合も、様々な福祉制度や民主主義、しいては国家権力ですら秋の枯葉のような存在だ。地球上の国家権力がうなだれる中で、たった一つ、ある国家権力は益々強大になっている。兵器を備え、戦争を拡散しながら世界に君臨する米国、彼らだ。世界的趨勢になった国家権力の弱化、それは米国の国家権力が世界を掌握する過程であり、結果である。

 これによって、米国資本は国境を越え、労働者、農民など、他国の民衆を相手に、気ままに利潤を追求できる。その結果、労働者はリストラで解雇され、農民は押し寄せる輸入農産物によって破産に追い込まれている。都市貧民は量産されている。IMF以降、私たちが経ている経済の慢性的沈滞と民衆の苦痛は、米国式資本主義(新自由主義)がこの地に強制された必然的結果である。したがって、私たちは米国の経済侵略と干渉、構造調整リストラと新自由主義の強要、このすべての圧力の手段として新たに 登場した不平等な韓米投資協定の締結に断固、反対する。

5.戦争の武器押し売りとMD体制への編入強要を中断せよ。

 ブッシュ米国大統領は、今回の訪韓でF−15戦闘機など、実に100億ドルにのぼる自国の武器購入を金大中大統領に要求するといわれる。一年の国防費がせいぜい15億ドルに過ぎない北側に向かって軍備の縮小を叫びながら、なぜ私たちには一度に100億ドルもする武器を買えというのか、とうてい納得できない。私たちに北に対する戦争のお先棒を担げとでもいうのか、それとも私たちを米国武器資本の穴埋めに使おうとするのか、さもなくば両方要求しようとするのか、まったく苛立ちを禁じえない。また、北東アジアのパワー・バランスを根本から壊し、米朝、南北軍事対決をもたらすMD体制に組み込もうとするのは、私たちに「ミノを着て、炎の中に飛び込め」ということであり、自分たちの軍事目的のために天文学的な規模で国民の税金を使えということと同じことだ。したがって、私たちは武器の押し売り、MD強要に強く反対する。

6.「6・15南北共同宣言」実現のための私たちの努力に干渉、妨害をやめよ。

 「6・15南北共同宣言」は、7千万わが同胞が共に成し遂げた統一への約束だ。ここに合意された道に進むとき、民族の和解と朝鮮半島の平和があり、同胞の統一がある。そして、北東アジアの安定と世界の平和がもたらされる。しかし、ブッシュ大統領は共同宣言を履行しようとする朝鮮半島南北の努力に冷水を浴びせる言動を繰り返している。去年の韓米首脳会談では「北の指導者は信頼できない」、「韓国政府の北朝鮮との交渉はすべて韓米間における合意を経なければならない」などと公言しており、韓国政府の北への電力供給を様々な圧力で禁止させたのもその代表例だといえよう。これらはもう我慢のならない内政干渉であり、耐えられない民族分裂策動だと指摘し、一日も早く中断することを強く求める。

私たちの要求

1.世界に向けた戦争を即刻、そして全面的に中断せよ!

1.北に対する敵対的な戦争政策を中断し、米朝合意事項を履行せよ!

1.米国式資本主義(新自由主義)の押し付け、経済侵略を全面中断せよ!

1.労働者に整理解雇、農民に市場開放の強制を直ちに中断せよ!

1.戦争武器の押し売り、MD体制への編入強要を一切中断せよ!

1.米軍基地を完全に返還し、不平等なSOFA(地位協定)を全面改正せよ!

1.住民虐殺から漢江の毒物垂れ流し事件まで、米軍による犯罪を謝罪し、賠償せよ!

2002年2月6日

(翻訳・加藤正姫/日韓ネット)