米軍犯罪を許さない!5・19日韓共同シンポジウム

韓国側代表発言(要旨)

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1.MD(ミサイル防衛構想)を徹底的に排撃し、第二次南北首脳会議を盛大に実現しなくてはならない

 

 去る韓・ロ首脳会談で金大中大統領は、弾頭弾邀撃ミサイル制限協定(ABM)の維持が必要だと語った。そして数日後、韓米首脳会談でこの発言のせいでひどい侮辱を受けねばならなかった。ある有名なアメリカの評論家は、韓米首脳会談を評して「ブッシュが金大中の横っ面にひっぱたいた」と語った。ものごとを正しく理解する者なら誰でも、この論評を否定しまい。ABM条約とはいったい何なのか。弾頭弾ミサイルの開発が、アメリカとソ連を無限の軍備競争と冷戦拡大に追い立て、全世界に取り返しのつかない災難を招くものなので、これをお互いに抑制しようとしたのではなかったのか。

 30年前に米ソ間で結ばれ、全世界が認めた条約に賛成するという金大中のたった一言が、なぜアメリカの機嫌をそこねたのか。この問いに対する答えはまさにMDにある。ABM条約を破棄しても、MDを推進しようとする帝国主義勢力の世界支配戦略にある。アメリカ帝国主義勢力の中心軸のひとつである産軍複合体の貪欲と陰謀にある。民族自主と事大主義、民衆生存と抑圧搾取、世界平和と世界支配などさまざまな矛盾対立が総体的にもっとも先鋭に対立するところが、まさに分断祖国・朝鮮半島だという事実にある。

やつらは言う。アメリカに飛んでくる敵のミサイルを迎え撃ち、大気圏外で破壊してしまおうというなにが悪いのか。攻撃ではなく純粋に防護だけだと強弁する。果たしてそうなのか。平和は力のバランスによって維持される。これは厳粛な現実だ。米国のミサイル攻撃力をそのままにして、他国のミサイル攻撃力だけを無力化しようとするのは、相手が誰であろうと、徹底的に武装解除をしてしまおうとするものだ。NMDを実施したからには、地球上のどんな超大国もアメリカの前に無条件に跪くか、そうでなければ無残につぶれるしかない。たとえ中国やロシアでなくても、米国の下僕かアホウでもなければ誰がこれを素直に受け入れられるだろうか。

10年前のソ連解体をはじめとした東欧社会主義圏が崩壊するや長い冷戦が終わり、アメリカの産軍複合体は、新しい武器市場を作り出すために血眼になった。湾岸戦争、コソボ紛争がそうではなかったのか。300万の雇用人員と1万名の高級要員と巨大軍事組織を抱えている産軍複合体は、飢えた肉食恐竜となり、レーガン時代の亡霊を今日に蘇らせようとしている。MD復活がまさにそれだ。企画予算2400臆ドルに、実施しつつ膨れ上がるしかない増加分まで合わせると、それこそ米国の産軍複合体には露天の金の畑だ。アメリカのお金でアメリカ人が米国産業を運営するのに、何の問題があるのかって。そうだ、許されない問題がある。産軍複合体にのみ込まれる数千臆ドルは、アメリカがくみしやすいと考える国が仕方なく彼らから買った武器のお金だからだ。武器の需要をつくるためにとどまることなく起こす戦争と一体だからだ。紛争地域の罪なき民衆の流す怨みの血だからだし、帝国主義の殺戮と侵略、まさにこれだから許すことができない大きな問題なのだ。

先日、前太平洋地域米海軍司令官が南に来て語ったことがある。「我々の主敵は北朝鮮だ。韓国政府がパトリオット・ミサイルを買って配備すれば、これがまさにTMDだ」。これはどんなにか身の毛のよだつ言葉だろう。これは一介の軍事司令官の見解にとどまるものではなく、軍部を含む米軍の保守支配勢力の一貫した腹のうちだろう。韓国を支配した56年間いつもそうであったように、特にMDを推進するのに現れる、韓国を下僕とし、北朝鮮を生贄にしようという意図は非常に露骨だ。MDは現在、私たちが求める祖国統一と民衆生存の具体的な突破口を塞ごうとしている。MDは東北アジアの平和を妨害し、世界に戦争の暗雲をめぐらそうとしている。したがって私たちは、国民の力、同胞の力をひとつにしてこれを阻止しなくてはならない。私たちのこの闘いは、東北アジア諸国の仲間たち、そして平和を求める人類とともに闘わなくてはならない。

ブッシュの狙ったのは、MD以外にもある。専門家によると、攻撃用アパッチ・ヘリ購入費2兆1千億ウォンをはじめ、F15戦闘機など合計10兆ウォンに相当する武器を韓国に買わせるようにした。10兆ウォンというのはどのぐらいの金なのか。それだけの金があれば、失業者10万の仲間たちが月100万ウォンずつ8年間生きていける金額だ。これにとどまらない。「金大中の横っ面をひっぱたいた」ことでブッシュが狙ったのは、他でもなく南北統一問題だ。韓国の対北政策を支持するという韓米首脳会談の共同コミュニニケ、その派手な包装紙のなかには何が入っているのか。6.15南北共同宣言も、その実現への私たち同胞の努力も、全て「米国の手の内に入ってなくてならないというの」がやつらの本音であり、やつらの野心だ。

その支配・干渉となる横暴は、「政治、軍事および他の対北事業の一切を米国と事前協議する」という「両国間の協議」で覆い隠し、帰国する金大中のカバンのなかにとぐろを巻いた。こうして今、全ての国民の統一への熱い思いを踏みにじり、全ての同胞の統一への闘いを妨害しているのだ。

今、私たちは自らに問う。アメリカが画策している支配戦略の下手人として紛争の砲火の前にまる裸で押しやられるか、新自由主義という名で帝国主義が牛耳っている開放農業と構造調整に押されて寄る辺のない状態になるのか、底の抜けた瓶での水くみのように終わりなくアメリカの武器を買ったあげく出血多量で倒れてしまうのか、ああ、相変わらず他人の奴隷になって同族相争う戦争へと突き進むのか。いいや、絶対にそんなことはできない。私たちには生存の道、繁栄の道、子々孫々まで幸せに生きていく道がある。6.15南北共同宣言実現がまさにその道だ。この道をしっかりと踏み固め、偉大な実践の歩みをより加速しようとするなら、第二首脳会談を滞りなく開かなくてはならない。そうして昨年六月になされた統一の約束をより高いレベルに、より実質的な内容に近づけなくてはならない。

金正日国防委員長のソウル訪問は、アメリカとその追従勢力の妨害を圧倒し、民族大団結と人類道徳の崇高さを満天下に高くかかげる、いま一度の天地開闢だ。金大中大統領の平壌訪問時、まだ開けられてもいない飛行機のタラップ前まで出迎えた金正日国防委員長の姿を全世界は記憶している。沿道をぎっしり埋めた平壌市民の歓迎の人波、心からなされた最高位会談の場面は、あのように爽快で美しかった。ついに公開された6.15南北共同宣言! 自主統一そして和解と交流・協力の新しい大長征を宣言する感激の瞬間、ああ、誰が忘れられよう。今度はソウルで私たちがやらなくてはならない。やつらの妨害陰謀と反対策動をはねのけて、盛大になしとげなくてはならない。平壌のように美しく、いや、北の兄弟たちが示した真心よりももっと大きな真心を示さなくてはならない。平壌のように盛大に、いや、北の同胞が開いた大きな広場をよりもっと大きな祝いの広場を必ず成し遂げなくてはならない。そこに今日の私たちの生きる道があり、そこに明日の祖国の美しい歴史の道がある。そしてまた、子々孫々永遠に限りなく分け合い享受する大東世界、統一祖国がある。今、その高邁な勝利の道に私たちが立っている。

 

2.民衆の生存権と民族の自主権はふたつではなくひとつだ

 

 歴史を動かす力は、民衆にあると私たちは信じる。もっとも低いところでもっとも多くの仕事をし、もっともひどいところでもっとも高貴な仕事する人たち、それがまさに民衆だ。労働者、農民、貧民など汗を流して仕事をしている私たち国民絶対多数がまさに民衆なのだ。それ故民衆は天であり、祖国だ。今日その天はどうような姿なのか。労働者は数十年血と汗でなしとげた生存の場から整理解雇される。工場にしがみついて泣き叫べば、暴力警察が振り回す棍棒でぐちゃぐちゃにされる。そうして結局手配され逮捕される。農民は暴落した農産物価格と暴騰する利子の間でふえる借金の山でつぶされる。借金の山を整理できないままため息をつき、一人、二人と倒れている。貧民は殺人的な強制撤去と露天取り締まりに生存が奪われている。

 どうしてこんなことになったのか。どうして民衆生存がこのようにむごたらしく破綻するのか。どうして民主主義が無惨に踏みにじられるのか。私たち民衆は屈従に慣れ、智慧も力もすべてなくすのだろうか。そうではない。私たちの現代史がはっきりと証言しているように、私たちは偉大な闘争と光り輝く勝利を実現した力ある、智慧ある民衆だ。民衆抗争で独裁者を追いだした民主主義を、新しく自慢できる歴史を私たちは持っている。しかし、1960年代、1980年代、1987年…。このように闘争と勝利が繰り返されたにもかかわらず、民主主義と民衆生存権はそのたびに蜃気楼のように何度も消えていった。果たして、何が問題なのか。

 問題の核心はまさに民族自主だ。自国の軍事主権である作戦指揮権をアメリカに奪われた国の大統領、彼がどうしてアメリカの命令に従わずにいられるのか。IMFを前に出したアメリカに経済運営権を全部奪われた国の大統領が、どうしてアメリカの指示を拒否することができるのか。昔から今まで、アメリカは私たちの軍事主権、経済主権を握ってこの地の権力を左右した。彼らがそのようにした理由は何なのか。この国の権力を握ったアメリカにとっては、この土地の民衆は金の卵を産むガチョウだからだ。民衆の無限の創造力と生産潜在力を終わりなく引き抜いていく者、それはまさにアメリカ人だ。したがってアメリカの干渉と支配から解き放されること、彼らアメリカ支配の物質的な基礎になっている在韓米軍を撤収させること、これこそ、破綻に向かっている民衆の生存権を救うもっとも早く根本的な道だ。

 

3.日本の歴史歪曲をわが国民の名において強く抗議する

 

 私たちは、日本の極右団体である「新しい歴史教科書を作る会」などが中心になって書いた中学校教科書が、文部科学省の検定を通過したことを聞いて、大きな衝撃とともに煮え返る怒りを禁じ得ない。日本の中学生たちが2002年から使うことになる8種類の新しい教科書には、太平洋戦争を「アジア解放戦争」として、朝鮮併合を「東アジア安定政策」として、朝鮮の主権を強奪した強制併合の過程を「国際法にしたがった合法的な手続きを踏んだもの」として記述されている。そして、徴用のような強制連行や従軍慰安婦などに関しては、記述さえもなく単に「労働力動員」とだけ書かれている。また野呂田という議員は「第二次世界大戦で日本はアジア諸国の独立を助けた」と決して許すことのできない暴言さえためらうことがない。

 日帝の大陸侵略は、人類の歴史上その例を探し出すのが難しいほどもっとも悪辣で野蛮で非人間的な侵略行為だった。日帝が足を踏み入れたところではまるで目を開いて見ることもできないむごたらしい光景が広がっていた。ことごとく殺し、ことごとく焼き払い、ことごとく破壊・略奪する大惨事が、日帝侵略軍によって行われた。果たしてこれが解放のための行動だったというのか。これは文字通りすさまじい征服戦争だった。わが民族は日帝に反対する数十年間の苦しく血のにじむ闘争を通じて国の光を取り戻した。第二次世界大戦後の歴史は日帝に妥当な判決を下した。それでも日本はこれを全面否定している。あなたたちが果たして侵略戦争と解放戦争の区別できないからなのか。

 そうではない。あなたたちには根深い侵略思想と復讐心がうごめいている。「大東亜共栄圏」建設という過去の妄想を実現しようという侵略欲が恐ろしくも毒を吐いているのだ。最近日本は、敗戦後中断していた国旗掲揚および国歌斉唱を法的に復活し、戦犯の位牌がある靖国神社に参拝しろと勧めるなどの軍国主義復活の陰謀を露骨にしている。さらに平和憲法改定、軍隊復活の動きも活発になっている。日本は、全域ミサイル防衛体制を樹立するためにアメリカとの共同技術研究も進めており、軍事費もまた増やしている。日本の歴史教科書歪曲は、このような軍国主義復活と軍事大国化に向かった日本の極右派の疲れを知らない野心の産物だ。そうであるから、過去にも数回教科書を歪曲・ねつ造するために画策し、今回も日本政府は教科書に対する不合格判定を下すことを要求するアジア人民の声に必死に顔を背けているのだ。それだけなのか。教科書ねつ造・歪曲に対し抗議することについて、「内政干渉」云々する暴言さえためらわない。

 日本がしでかした侵略と植民地支配に対しわが民族をはじめとするアジア人民に何度謝罪して補償をしても不足なのに、これを美化して正当化する行為は、到底許すことができない犯罪行為であり、わが民族とアジア人民の尊厳に対する重大な冒涜にほかならない。私たちは忠告する。日本の歴史教科書は、日本のためにも不幸なことだ。この教科書を学ぶ日本の若い世代は、戦争の歴史を正しく知ることができずに育っていき、さらに戦争を正当化する侵略思想を受け継ぐことによって過去の日本人が行った侵略者、戦争犯罪者の前轍を踏むことになる。それ故に私たちは、日本には歴史歪曲教科書が文部科学省の検定を通過した場合、このような教科書が学校現場で使われないように教科書不採択運動を積極的に繰り広げていこうとする良心的な知識人がいることを知っている。

 今、人類は新しい世紀を迎えている。人類は21世紀を戦争のない平和の世紀にすることを目指している。しかしながら、なぜあなたたちは世界的な流れに逆行し、戦争の道を行こうとするのか。私たちは日本政府につよく求める。今すぐに犯罪的な歴史歪曲ねつ造の試みを中断しなくてはならない。そして、侵略戦争と植民地支配に対するわが民族と全てのアジア人民の前に頭をさげて謝罪し、賠償しなくてはならない。日本軍国主義者が繰り広げている軍国主義復活陰謀と軍事大国化のたくらみは、良心的な日本人たちの闘争によって、平和を愛する全世界民衆の強力な抵抗によって必ず挫折することだろう。