<時事資料> 対朝ドイツ牛肉、狂牛病検査後に支援

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<中央日報 Feb.26.2001>


by ベルリン=劉載植(ユ・ジェシック)特派員

 
 ドイツとスイスなど欧州の一部国家が狂牛病の恐れのある牛を朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に食用として支援するという報道が、国内で多くの議論を呼んでいる。非人道的な処置ではないかということだ。

 しかし、当事者の北朝鮮とドイツなどは、「これは全く的外れの歪曲だ」と反発している。欧州牛の北朝鮮支援をめぐった争点などを問答形式で整理する。

問:北朝鮮へのドイツ牛肉支援議論はどのようにして始まったのか。
答:北朝鮮とドイツどちらも、相手が先に取り上げたという。正確には3年前から北朝鮮で救護活動を行っていたドイツの救助議事会(カーフ・アナムル)が北朝鮮側の意思をドイツ政府に伝え、この事実がマスコミに報道された。一部では今回の支援が、差し迫った朝独外交関係樹立を控え、ドイツが「プレゼント」しようとしたものだと解析している。

問:対北朝鮮支援用牛肉は狂牛病の危険はないのか。
答:欧州連合(EU)は30カ月以上の牛を屠畜する時に狂牛病検査を義務化しているが、ドイツは生後24カ月以上になったあらゆる牛を検査している。北朝鮮に支援される牛肉は狂牛病検査を終えた牛肉だ。

問:それでも自分たちは食べない牛肉を送るのではないか。
答:狂牛病波紋で牛肉消費が昨年12月の場合、1999年より50%減った。だが逆に言えば、50%は消費されているという意味だ。12月だけで約17万頭分が消費された。最近は牛肉消費が再び息をふきかえしている。

問:ドイツでは狂牛病がどれだけ深刻か。
答:狂牛病は1980年代中盤に英国から始まり、欧州全域へ広まった。ドイツは狂牛病清浄地域と言われていたが、昨年11月末に初めて事例が発見され、今まで約30件が発見された。

問:ドイツはなぜ、牛を大量に屠殺するのか。
答:ドイツの40万頭を含み、欧州全域で170万頭を屠殺するとEUが決定した。何よりも市場、すなわち消費者の信頼を回復するためだ。一度狂牛病が発見された地域で再び狂牛病が発生する可能性が高い。狂牛病の原因である動物性飼料を一緒に食べた可能性のためだ。狂牛病は伝染病ではないが、周辺の牛を一緒に屠殺するのもそうした理由からだ。

問:そのような牛を送るのは、非倫理的ではないか。
答:複雑な論争があり得る問題だ。だが、狂牛病にかかった牛、あるいはかかった可能性のある牛を送るのではない。結局、狂牛病検査で安全だと判定されたが、先進国では国民の不安感を解消するため大量に屠殺した牛を支援するということだが、これは北朝鮮の飢餓実態を考慮すると、いろいろな角度で見ることができる問題だ。ドイツのマスコミは大部分、間違ったことではないという論調だ。

問:どのように支援するのか。
答:北朝鮮では、冷凍倉庫など肉保存施設が不十分であるため、ドイツが缶詰めで加工して支援する方針だ。牛20万頭は4万トン、トラックでは1900台分に該当する。

問:このために必要な費用はどの程度で、どのように調達するのか。
答:牛20万頭を焼却するためには8000万マルク(約480億ウォン)が必要だが、これを缶詰めに加工して北朝鮮まで輸送するには1億500万マルクが必要だ。これはドイツ政府が負担する。海上運送だけで1500万マルクが必要だが、ドイツ政府は欧州から空の船で帰る韓国コンテナ船を使いたいようだ。

問:支援時期はいつごろになるのか。
答:当初3月中旬ごろに牛を屠殺する予定だったが、少し遅れる。海上運送にかかる6週を勘案しても、春の終わりごろには到着するはずだ。

問:牛肉が国防用に転用されるという疑いもある。
答:ドイツは国際機構の透明な分配および監視を要求している。韓独議員協会のドイツ側会長であるハルムト・コシク議員が北朝鮮訪問を要求したのも、これを現場で検証するためだ。しかし北朝鮮側は何の問題もないと主張している。

問:飢餓にあえいでいる北朝鮮住民は牛肉を消化できないので、穀物を支援すべきだという主張もある。
答:韓民族は普通、肉をスープに入れて沸騰させて食べるので、大した問題はないというのが専門家らの指摘だ。ドイツの医師も、何よりも栄養不足に苦しめられている北朝鮮住民たちの兔疫体系強化のために、タンパク質と脂肪が必要であり、牛肉支援の意味が大きいと話している。