第16代総選挙結果と南北首脳会談合意

●金大中政権への厳しい「中間評価」

●落選運動の評価と限界

●進歩勢力の政治勢力化

●歴史的な南北首脳会談開催合意



 

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●金大中政権への厳しい「中間評価」

 政権の「中間評価」である第16代総選挙が4月13日に実施され、57.2%という史上最低の投票率と与党民主党の第2党という結果は、過半数の議席獲得、少なくとも与党の第1党を目標にした金大中政権にとってはもちろんのこと、既存政治に対しても厳しい国民の審判であった。

 選挙結果は、ハンナラ党が得票率39%で133議席(選挙前122議席)、民主党が35.9%でで115議席(同98議席)、自民連が9.8%で17議席(同50議席)、民国党が3.7%で2議席(同10議席)、無所属が6議席(同19議席)、進歩勢力の院内進出を目指した民主労働党が1.2%、青年進歩党が0.7%の得票率を得たが、両党とも議席の獲得には至らなかった。

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●落選運動の評価と限界

 総選市民連帯の落選運動、中央選管委による前科記録の公開等の公表、選挙直前の南北首脳会談合意発表、そして最低の投票率、今回の総選挙には「史上初」という言葉が頻繁に登場した。

 総選市民連帯から落選対象者として名指しされた86名の7割が落選したことは、腐敗した既存保守政治家に対する国民の賢明な選択であり、落選運動の大きな成果でもあると評価できる反面、ハンナラ党が慶尚道、民主党が全羅道という東西地域対立構図に変化はなく、地域感情の前では、落選運動も威力を発揮できなかったのも事実である。

 また候補者一覧に、出身地や経歴の他に、財産、納税額、兵役の有無、前科記録が記載された「世界に類のない新聞」が今回の選挙では現れ、これも候補者検証の重要な基準とはなったが、「30億当選、20億落選」という金権選挙、官権選挙、黒色宣伝、誹謗中傷など、全般的な選挙様相は旧態依然であり、これが国民の投票離れをもたらしたとも言えるであろう。

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●進歩勢力の政治勢力化

 全候補者1178人中16%の189人が禁固以上の前科記録があり、その内の104人が国家保安法違反など民主化闘争時代の前科記録であった。民主党選対委代弁人は「国の民主化のため献身してきた人たちが、わが党に圧倒的に多い」ことを強調し、民主前科者を雑犯と同一視するのは歴史を否定し、民主主義を冒涜するものだと警告した。文字どおり、国家保安法違反などの民主前科が反国家ではないことを、また国家保安法の死文化を与党民主党自らが認めたのである。

 一方、民主労働党は、財閥と政治人の不正蓄財財産没収、整理解雇撤廃と労働時間短縮、社会福祉拡大、国家保安法撤廃などを掲げて21名の候補を立て、ハンナラ党候補者と接戦のうえ惜敗したウルサン北区をはじめ、4地域で2位、候補者平均13.1%の支持を獲得し、名実ともに新たな勢力として浮上した。

 また、民主労総は今回の選挙の成果を土台に、自動車ストに始まった4月闘争を5月闘争と5月31日のゼネストへと、選挙闘争を現場闘争に発展させることを確認した。労働者・庶民の代表が院内に進出する日が確実に近づいている。

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●歴史的な南北首脳会談開催合意

 投票3日前の4月10日、南北首脳会談開催合意が南北で公式発表された。発表後には民主党が、対北包容政策の持続的な推進のためにも、与党が必ず安定議席を確保しなければならないと強調したことなどから、野党からは合意自体は歓迎するが、選挙対策であるとの疑義が出されたりもした。

 分断から55年ぶりの南北首脳会談開催そのものが歴史的なものであると同時に、「七・四南北共同声明で明らかにした自主・平和・民族大団結の祖国統一3大原則を再確認し、民族の和解と団結、交流と協力、平和と統一を早めるために開催する」という合意文から見て、6月12日〜14日にかけてピョンヤンで開催される南北首脳会談は、統一のための歴史的会談になるであろう。また、真に統一のための会談にするためには、早急に同族を敵と規定した「国家保安法」が撤廃されなければならない。

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