第240号 2004年 3月 6日(隔週発刊)


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2523 3/3)

米国議会が「人権」を武器に北朝鮮の崩壊をねらう

「北朝鮮自由法案」への対応方案シンポジウム開催

「人権」を北朝鮮崩壊の武器に使おうとする法案が米国議会で推進されており、大きな憂慮を生んでいる。この法案は昨年11月20日と21日、相次いで米上・下両院に上程された「北朝鮮自由法案(North Korean Freedom Act of 2003、以下自由法案)」である。これの問題点と対応方案を作るためのシンポジウムが2日、国家人権委員会の学習場で、人権・平和・統一運動団体の活動家約100人が参加して開かれた。

 自由法案は冒頭、法案の目的を第1に、大量破壊兵器とこれに関連する運搬手段、材料と技術の開発と販売・移転を禁止すること。第2に、民主主義体制による朝鮮半島の統一支援。第3に、国連憲章に符合する北朝鮮の人権保護――だと明らかにしている。

全5章で構成された法案は、北朝鮮の人権問題に対する国際社会の世論作り(第1章)、北朝鮮住民の北朝鮮脱出と米国入国などの支援(第2章)、対北朝鮮ラジオ放送の延長およびラジオ普及(第3章)、北朝鮮の民主化と市場経済の奨励(第3章)、朝米交渉に人権の議題を追加(第4章)――などの内容を含んでいる。また、それぞれの活動のために2006年までに総額5億6200万ドルの予算を配定して、とくに北朝鮮脱出者の米国入国を支援する団体には、ここから毎年500万ドルを提供するよう規定している。

北朝鮮脱出者の量産、人権保障にならない

 シンポジウムの主題提案を引き受けたユ・ジョンエ氏(コーネル大学開発社会学科博士課程)は、「この法案が目的とするいわゆる『民主主義体制での朝鮮半島の統一支援』とは、北朝鮮の体制崩壊を意味するもの」と述べながら、「自由法案が議会を通過する場合、北朝鮮脱出者を量産して北朝鮮内部に不安を引き起こし、朝鮮半島の緊張が高まる不幸な事態が招来されるだろう」と憂慮した。また「法律によってばらまかれる金をもらうために、北朝鮮関連NGOの乱立と争いも予想される」とつけ加えた。

 人権運動サランバンのイ・チャンジョ氏は、「国際的な人権論議のなかで、人権を保障する民主社会とは、特定の体制を前提とるものではない」と述べながら、「しかし、この法案は人権を名分にして北朝鮮に対して一方的に市場経済体制と米国式の政治体制への転換を要求している」と批判した。また「食糧権という北朝鮮人民の切迫した人権問題には目を向けず、多くの条件をつけて事実上、経済制裁を継続・維持するとの意図をあらわにしている」と批判した。法案の402条は「北朝鮮経済の根本的な変化なしに、北朝鮮に対する米国の経済制裁を解除してはならない」と規定している。

「自由法案」は米国民主主義資金(NED)の作品

 ユ研究員は、「人権問題を通じた対北朝鮮圧迫は、すでにかなり以前からネオコンと極右団体、保守キリスト教団体たちを中心に行なわれてきた」とし、「NEDが彼らを連係させる中心軸の役割をして来た」と指摘した。法案の発議者であるサム・ブラウンベックとエバン・ベイ上院議員は、ともにNEDと緊密に活動している。北朝鮮の人権をあつかう韓国内の団体である「北朝鮮人権市民連合」と「北朝鮮民主化ネットワーク」なども、何年ものあいだNEDの財政支援をもらっている。NEDは米国議会傘下のNGOとして、過去CIAが行った秘密工作の一部を公開的に代理する組職として知られている。1983年、レーガン政権下で設立されたNEDは、イラン−コントラスキャンダルに関わっただけなく、コスタリカ、チリ、ニカラグア、ハイチなど、外国の選挙に介入した「派手な」経歴を持っている。最近ではベネズエラの反政府勢力に対して集中的な財政支援をした。

 自由法案はこれからどうなるか?

ユ研究員は、「法案が現状のままで通過されるのは難しいとの観測もあるが、楽観することはできない」とし、「また、自由法案だけでなく、類似の内容はいつでも再登場するだろう」と警告した。ユ研究員によれば、自由法案の一部の条項が4日に国務省に関する米上院の会議ではじめて論議される展望だ。自由法案と類似の内容をもった「イラク解放法」は1998年の制定当時、約1か月の超高速で米議会を通過した。シンポジウムの参加者らは北朝鮮自由法案の危険性に共感して、早急に法案への反対意見を米国議会と米国内の人権・市民団体に伝逹することにした。

 一方、シンポジウムでは北朝鮮の人権問題が米国の対北朝鮮政策に利用されることをこれ以上放置せずに、代案を形成するのが急務だとの意見も出された。

*人権センター追記 ウィリアム・ブルムの『アメリカの国家犯罪全書』(益岡賢訳、作品社)より。

「米国民主主義基金は、1983年、『民間の非政府活動により、世界中の民主的組織を支援する』目的で設置された。『非政府』という点に着目しよう。この言葉は、空想と神話である。実際には、資金はすべて連邦政府が出しており、それは、NED年次報告の各号に掲載される会計報告にはっきりと示されている。NEDは好んでみずからを『非政府組織』(NGO)と称する。米国政府機関では得られない信用を海外で得ることに役立つからである。けれども、NGOというのは、分類ミスである。NEDは『GO』(政府組織)である。」(p290)

 

(東亜日報 2/28)

左翼の罪かぶせて民間人を200人以上虐殺

1951年1月、江華島で少なくとも200人あまりの民間人が虐殺された事実を立証する米国防省の秘密文書が初めて公開された。民間人虐殺真相解明委員会(真相解明委)は2月26日、国防部軍事編纂研究所で、韓国戦争当時、右翼団体によって凶行された「強化リンチ(民間人虐殺)」事件に対する米国防省の公式記録を確認したと発表した。

 文書には、「江華リンチ事件に関する公判はテグ地方裁判所でチョ・チャンヒ判事の審理で近いうちに開かれる予定だ。起訴された人たちは私組織を結成して数カ月前に江華島で200人あまりを射殺した疑いだ」と記録されている。

 1951年8月に作成された同文書は、駐韓米大使館に派遣された軍人らと大使館の政務担当官が毎週主要情報を整理し、日本東京にあった米極東司令部情報参謀部に報告した秘密文書の中の一つだ。

 真相解明委と被害者の遺族らの証言によると、当時チェ氏は江華島内の約20人の青年で江華郷土防衛特攻隊を組織し51年1月、江華島住民3〜400人を左翼勢力だと主張して、江華邑とチョジ公設運動場近くの野山、月串干潟などに連行して虐殺したという。

 

お知らせ 都合により3月13日に発行できないため、3月6日付けで発行しました。次号は3月20日に予定です。また「韓国人権ニュース」は韓統連のホームページ(http://www.korea-htr.com/chuo/japanese/index-cj.htm)でも紹介しております。FAX送信が不要の方は、FAX(03‐3295‐5004)でその旨をお知らせください。