第238号 2004年 2月 14日(隔週発刊)


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2509号 2/11)

民間人虐殺真相究明特別法、国会本会議への上程が保留に

汎国民委、ホン・サドック議員の発言を糾弾…法制定を要求して記者会見

9日の国会本会議での通過が予想された「朝鮮戦争前後の民間人虐殺真相究明および被害者の名誉回復などに関する法律」(真相究明特別法)案が、ハンナラ党の妨害で本会議への上程が保留にされた。民間人虐殺真相究明汎国民委員会(汎国民委)は10日午前11時に記者会見を開いて、「法案の国会上程保留はハンナラ党のホン・サドック議員の反歴史的、反人権的意識によってもたらされたもの」として、ハンナラ党とホン議員を強に糾弾した。

 同法は7日、3党院内総務会議で「統合特別法が朝鮮戦争参戦軍人の名誉を損なう」とするホン議員の問題提起によって、国会上程が保留にされたことがわかった。これに先立ち6日、在郷軍人会、自由市民連帯など30の保守右翼団体は「統合特別法が大韓民国に対する自傷行為であり、対立と葛藤、分裂を深化させる」と主張してハンナラ党舎で座り込みをした。

汎国民委員会は同日の記者会見を通じて「統合特別法の制定は国民和合のための当然の措置であると同時に、国家が国民の生命権を尊重するうえで転換点となる」と、その意義を強調した。記者会見に参加した遺族らは「ホン議員のでたらめな歴史認識は、虐殺された恨みとともに50余年の苦痛のなかで暮して来た遺族の胸に、もう一本の釘を打ち込むものだ」と非難の声を高めた。

 イ・チャンス統合特別法戦取委員長は「統合特別法は保守団体の言う『大韓民国の自傷行為』とはまったく違う法律」と述べながら、「何が真実かを明らかにして無念に死んでいった犠牲者の名誉を回復しようとするもの」と説明した。汎国民委は法制定のために、残りの臨時国会会期中に全力を傾けると明らかにし、13日午後2時にヨイドのハンナラ党舎前で被害者および遺族、社会団体が参加する法制定要求集会を開くことにした。

 真相究明特別法と日帝の強制占領下の強制動員被害真相究明などに関する特別法、東学農民革命軍の名誉回復に関する特別法(東学農民革命特別法)など、過去の歴史に関する3大法案は2日、国会法制司法委員会を通過して本会議へ送られた。しかし、9日に開かれた国会本会議では、この3法案のうち、東学農民革命特別法だけが通過された。

 

(今日の人権だより 第2509号 2/11)

移住労働者、「自主出国拒否」を宣言

未登録の815人が参加して

「自主出国後に再入国を保障する」との政府の未登録移住労働者対策の実効性が疑われているなかにあって、未登録の移住労働者らが「自主出国拒否運動」に立ち上がった。自主出国を勧める政府に対して、未登録の移住労働者が正面から対じすることになった。

10日午前11時、明洞聖堂入り口で強制追放阻止と未登録移住労働者の全面合法化戦取のための座り込み闘争団(座り込み団)は記者会見を開いて、「未登録の移住労働者815人は自主出国拒否運動を宣言する」と明らかにした。この宣言は先月26日から未登録移住労働者を中心に行われた「自主出国拒否署名」に基いて行われた。座り込み団は、△強制追放中断、△未登録移住労働者の全面合法化、△移住労働者の職場移動の自由保障、△連行された移住労働者の即時釈放――などの要求が受け入れられるまで、自主出国拒否運動を継続していくと明らかにした。

座り込み団は記者会見で「移住労働者の大部分は韓国に入って来る前に約1千万ウォンを超える大金を使っているが、これは韓国大使館、出入国事務所、労働力供給業社、中企業協で構成された不正コネクションのせいで、不正カルテルを根絶して入国費用を現実的なものにすることが重要だ」と主張した。また「月給が半分に減額されても、殴られても、性的な暴行にあっても職場を変えられず、不法滞在者になるほかない不合理な制度を先に変えるのことが問題解決の近道である」と指摘した。座り込み団は「絶望に向かって自主出国する人はいない」と、現実的で合理的な合法化方案の樹立を要求した。

 

 (今日の人権だより 第2509号 2/11)

検察、 「スパイ製造」に必死のあがき

ソン・ドゥユル教授の第7回公判・・・海外から釈放の嘆願が相次ぐ

国家保安法違反容疑で拘束・起訴されたソン・ドゥユル教授の第7回公判が10日午後2時、ソウル地裁で開かれた。この日公判で検察側は、ソン・ドゥユル教授の学問活動が80年代後半の学生運動圏に主体思想を伝えるためのものだったことを証明しようとしたが、説得力のある証拠を提出できなかった。

検察側は主体思想派の運動を行い、90年代中盤に「反北」人士に転向したというホン・ジンピョ氏を証人として出廷させて、ソン教授が北朝鮮研究の方法論として提示した「内在的接近法」が主体思想の伝播にどんな影響を与えたのかを集中的に質問した。これに対してホン氏は「親北朝鮮の主体思想派の学生運動圏が、ソン・ドゥユル教授の文章を支持した」との陳述だけを繰り返すにとどまり、具体的な証拠を提示することはできなかった。

またホン氏は「ソン・ドゥユル教授が北朝鮮を批判するのを見たことがない」ということを再三強調して、ソン教授が北朝鮮の政権に深く関与していた可能性を暗にほのめかしたが、弁護人側からただちに、「すると北朝鮮を批判しない人は全員親北人士なのか」との反ばくを受けた。結局同日の公判は、旧時代的反共イデオロギーに寄生する公安検察の拙速性が明らかになっただけだった。

一方、公判に先立って「ソン・ドゥユル氏の釈放と思想・良心の自由のための対策委員会」は地裁前で記者会見を開き、「良心的な学者の思想を審判する非常識的な裁判に、海外から嘆願書が相次いでいる」と、裁判所に提出された嘆願書を紹介した。

すでに昨年12月と1月、ヨーロッパと日本の各界人士約1200人が釈放嘆願書を提出したのに続いて、9日にはドイツ各界人士約千人が嘆願書を提出した。このなか緑の党国会議員もふくまれている。

ソン・ドゥユル教授は24日に結審を控えている。この日に検察が思想・良心の自由という憲法的大命題に再度反旗をひるがえすかどうか、世界の耳目が集まっている。

 

お知らせ 次号は2月28日の発行予定です。