第236号 2004年 1月 17日(隔週発刊)


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

271-0051 松戸市馬橋1800番地 三和ビル

電話 047309-5511 FAX 047348-6666

<メニュー> <バックナンバー>


(今日の人権だより 第2488、89号 1/8、9)

過去清算関連の3法案、国会法司委小委を通過

民間人虐殺の真相調査権限の「後退」を条件に

過去の人権侵害の真相究明のための3大法案がようやく7日午後、国会の法制司法委員会の法案審査第2小委員会(法司委審査小委)を通過した。これによって、被害者と遺族らはもちろん、人権・社会団体の強い批判にもかかわらず、政界の無視によって中断され遅延させられてきた過去清算の糸口が開かれ始めた。

 同日の法司委審査小委で一部修正されて通過した法案は、△朝鮮戦争前後の民間人犠牲事件の真相究明と被害者の名誉回復などに関する法律案、△日帝の強制占領下での強制動員被害の真相究明などに関する法律案、△東学農民革命軍の名誉回復に関する特別法案――などだ。しかし、法司委全体会議の通過という手続きが残されており、8日午後に開かれる臨時国会最後の本会議に法案が上程できるかは未知数だ。2月に開かれる次の臨時国会でこれらの法案が処理される可能性も高い。

一方、日帝の強制占領下での強制動員被害の真相究明などに関する法律案は、論議が難航したため、暫定合意案を準備するにとどまり、審査小通過は霧散した。

2大法案の法司委審査小委通過の報を伝え聞いた関連団体と被害者らは、いったんは重要な関門を通過したとして安堵しながらも、残された問題への深い憂慮を表明した。強制動員特別法制定推進委のパク・ウニ事務局長は「いったん審査小委で法案が通過したことは、過去の被害の主な当事者である貧しい基層民衆が、いまは歴史の主人であると堂々と主張できる契機を作った」と評価しながらも、「審議過程で外交通商部をはじめ関係省庁が、相変わらず過去の問題だとして、責任を回避しようとばかりした」と政府の否定的な態度を非難した。

また民間人虐殺真相究明汎国民委員会のイ・チャンス統合特別法争取委員長は「審査小委は調査に応じないときの同行命令条項を削除し、常任委員を置かないとの修正条件を付けて民間人虐殺関連法案を通過させた」と指摘し、「これは法案が持っていた内実のない調査権限をより一層弱めるもの」と述べた。

わい歪曲された歴史を正すための小さな糸口は、ようやくにして開けたが、本会議の通過と調査権強化などの残された課題は、依然として山積している。

法案処理は次回の臨時国会で

 7日に国会法制司法委員会法案審査小委を通過した、過去の人権被害の真相究明のための3大法案は、次の臨時国会での通過が期待できるようになった。8日の法司委全体会議が開かれなかったために本会議への上程も霧散された。これによって関連団体は、次の臨時国会で法案がただちに処理されて、調査権の弱化など審議過程で後退した条項が修正されるよう努力する方針だ。

 

(今日の人権だより 第2490号 1/10)

「アジュ大学組織事件」で拘束の軍人が起訴猶予で釈放

在学・卒業生の6人、国家保安法第7条などで起訴

 昨年12月初めに起こった「アジュ大学組織事件」と関連して、軍服務中に連行・拘束されたチョン・ギュチョル氏が起訴猶予で釈放された事実が確認された。これによって、この事件を担当した検察の無理な捜査への批判も強まっている。

 軍検察は3日、チョン氏に対して起訴猶予の決定を下した。チョン氏の事件を担当したイ・ミンソック弁護士は「軍の担当検察でさえチョン氏の利敵団体加入容疑に無実の判断を下した」と明らかにし、事件のねつ造疑惑を一層かきたてている。

 現在までのアジュ大組織事件関連の連行者は、チョン氏を含め11人だ。昨年12月3日に第1次として連行された8人のうち2人は不拘束立件で召喚調査を受けており、拘束された6人は12月末に起訴され、現在スウォン拘置所で裁判を待っている。続いて8日と9日に第2次として連行された軍服務者3人のうち、チョン氏を除外した2人はテグ市とキョンギ道の憲兵隊にそれぞれ収監されており、同様に裁判を待っている状態にある。

 一方8日、スウォン地検の本事件担当検事は、スウォン拘置所に収監中のアジュ大在学・卒業生6人に対する最終公訴状を裁判所に提出した。本事件を担当しているチェ・ジナン弁護士(法務法人タサン)によると、主要な公訴内容は国家保安法第7条3項(利敵団体構成・加入)と第5項(利敵表現物所持・配布)、集会とデモに関する法律違反などだ。憲兵隊に収監中の2人も同じような理由で起訴されている。

 しかし、「自主隊伍」という組織構成に関する証拠も明らかでなく、検察が夏の農業支援活動資料までも利敵表現物と規定して韓国大学総学生会連合(韓総連)発足式への参加を問題にしているなど、公訴内容に数多くの問題点が存在している。アジュ大学非常対策委員会のキム・ボウン執行委員長は「検察は組織事件をぶち上げておいて、証拠があまりに不十分なのがわかると、正当な学生会の活動を問題にしている」と指摘し、「結局、今回の組織事件は総選挙を前に、公安政局を作ろうとする一方、学生運動を圧殺しようとするものに過ぎない」と非難した。

 彼ら6人の裁判は19日午前10時にスウォン地裁で開かれる。

 

(人権センター 1/16)

毒物垂れ流しの駐韓米軍に有罪判決

 ソウル地裁判所は9日、ハン江に毒劇物をたれ流した事件で起訴されていた駐韓米軍第8軍のアルバート・マクファーレン被告に懲役6か月の実刑判決を宣告、注目を集めている。事件は、00年2月にソウル市ヨンサンの米軍基地霊安室から人体に有毒なホルムアルデヒドを無断でたれ流したマクファーレン霊安室担当(当時)を、市民団体の緑色連合が検察に告発したもの。

 判決文では、米軍が「公務中の事件」を理由に裁判権が米軍側にあると主張していたことを否定し、被告が「裁判が進行していることを知りながら出廷に応じないだけでなく、犯行に対する反省の兆候が見られず、実刑宣告せざるをえない」とした。

 

お知らせ 次号は来年1月31日の発行予定です。また「韓国人権ニュース」は韓統連のホームページ(http://www.korea-htr.com/chuo/japanese/index-cj.htm)でも紹介しております。FAX送信が不要の方は、FAX(03‐3295‐5004)でその旨をお知らせください。今年もよろしくお願いします。