第234号 2003年 12月 13日(隔週発刊)


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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  (参与連帯 12/8)

 盧政権1年目の人権状況は「参与政府」の看板にほど遠い

民弁が2003年韓国人権報告大会で指摘

民主社会のための弁護士のつどい(民弁)は12月8日、「2003年韓国人権報告大会・討論会」で、盧武鉉政権1年目の人権状況を「一部にわずかな進展があるが、依然として多くの分野で改善課題が山積しており、一部では人権政策がいちじるしく後退している」と評価し、これに基づいて「憲法を破壊するイラク派兵計画の即時撤回、反民主悪法である国家保安法の即時撤廃、テロ防止法制定と集会とデモに関する法律の改悪策動の即時中断」などの10大要求を盛り込んだ特別決議文を発表した。

世界人権宣言を記念して毎年12月に民弁が主催する「韓国人権報告大会・討論会」は今年で3回目を迎える。今回は「盧武鉉政権1年の人権状況の評価」をメインテーマにして、第1セッションでは「盧政権1年の人権状況総括評価」の報告と討論が、第2、第3セッションでは「労働問題に関する法的・制度的代案と社会的費用支出の解決方案の模索」と、 「個人情報保護のための法・制度的代案の模索」に関する討論が行われた。

 

2003年韓国人権報告大会・討論会特別決議文

民弁は今年の人権状況を整理する「2003年韓国人権報告大会・討論会」を開いて、参与政府を標榜して出帆した盧武鉉政権1年間の人権政策と状況を評価する場をもった。

各人権分野の報告と討論の結果、2003年には人権状況が画期的に改善するだろうとの期待とは異なり、一部にわずかな進展があるが、依然として多くの分野で改善課題が山積しており、一部では人権政策がいちじるしく後退しさえしたことを再確認した。

今年の人権関連政策を評価すると、朝米対立によって国際的な条件が良くなかったにもかかわらず、金大中政権の対北政策の基調を維持して各種の民間交流を持続的に拡大するなど、平和維持のための政策を継続してきた点、司法制度と検察制度の改革のための努力、順法誓約制廃止と各種の制度の改善、難民認定の増加、外国人勤労者に対する雇用許可制の導入、戸主制廃止法案の準備と女性の長官と憲法裁判官の任命など、男女平等のための実質的な努力などは、非常に肯定的な評価ができる。

しかし政府が国民の大多数の反対にもかかわらず、憲法を無視してまでもイラク派兵を推進している点、代表的な反民主悪法である国家保安法の現存、国情院の強化だけが目的のテロ防止法の推進、人権侵害の素地が明らかな集示法の改悪試図などは、現政権の民主主義の認識水準と人権改善意志に、深刻な憂慮と疑問を抱かせる。

また政府が住民参加を排除したままで放射性廃棄物処理場の敷地を一方的に選定し、プアンの住民と深刻な摩擦を引き起こしている状況、多くの人権団体の反対と国家人権委員会の勧告、裁判所の仮処分決定にもかかわらず、教育行政情報システム(NEIS)の施行を強行する状況などを見ながら、現政権が「参与政府」と標榜する資格があるのかを、厳しく問わざるをえない。

一方で分配の不平等による貧富格差の深化、非正規労働者の増大による雇用不安、極貧者をはじめ社会的弱者階層の生存権の脅威など、政府が新自由主義経済政策を継続して維持することで、国民の社会権が深刻に侵害されている。争議行為を口実ににした無分別な損害賠償と仮差し押さえと非正規職に対する差別は、労働者を死へと追いやり、推進中の「労使関係法制度先進化方案」は、労組活動のけん制と労働条件の悪化を志向しており、使用側の対抗権の強化に焦点を置くことで、労働基本権に深刻な脅威をもたらしている。

われわれは「2003年韓国人権報告大会・シンポジウム」の閉会に際して、以下のように要求と決議を明らかにする。

 

2003年韓国人権報告大会・討論会と民弁の政府への10大要求

1.憲法を破壊するイラク派兵計画を撤回して、連日悪化の一途をたどるイラクの安定のために、平和で賢明な支援策を模索しろ。

1.思想と良心の自由を抑圧する反民主悪法の国家保安法を廃止して、良心に基づく兵役拒否者の代替服務制度を取り入れろ。

1.民主主義と人権を深刻に脅かすテロ防止法制定と、集会とデモに関する法律の改悪試図を中断しろ。

1.労働者を死に追いやる非正規職への差別問題と、損害賠償・仮差し押さえ問題を改善し、労働者の基本権を抹殺する「労使関係法度先進化方案」の推進を中断しろ。

1.未登録の移住労働者に対する無原則な強制追放を中断して、産業研修生制度の廃止と労働許可制の導入など、移住労働者の人権保障のための根本的な解決策と外国人労働力政策を早急に準備しろ。

1.放射性廃棄物処理場の敷地選定過程の問題と公権力の過剰対応による事態悪化の責任を認めて、プアンの正常化のために積極的に努力しろ。

1.教育行政情報システム(NEIS)の一方的な施行を中断して、個人情報保護など情報人権保障の法的、制度的代案の模索に積極的に乗り出せ。

1.日本帝国主義下の強制動員被害の真相究明と、朝鮮戦争時の民間人虐殺に関する真相究明など、過去清算のための民間団体の特別法制定努力に肯定的な回答し、軍隊での不審死の真相究明のための特別法制定と軍事法制度改革に着手しろ。

1.国際刑事裁判所に関するローマ規定の履行立法を公開的に論議して、反人権的国家犯罪に対する公訴時效排除立法を準備しろ。

1.人権保障が国政全般に一貫して反映できるよう、総合的な人権政策を早急に樹立し、国家人権委員会の勧告が実質的に反影されるよう法的、制度的装置を準備しろ。

われわれは以上に指摘した問題点の責任が、現政府はもちろん国会の多数を占めている野党にもあることを指摘しなければならない。われわれは政府と与・野各党がわれわれの決意と要求に耳を傾けて、法律と制度整備に万全をつくすことで、韓国の人権向上のために全力をつくしてくれるよう強く要求する。民弁はこれからも以上の要求事項の貫徹のために最善をつくすことを厳粛に決議する。