第231号 2003年 10月 18日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2434号 10/15)

「ソン・ドゥユル教授への転向強要・司法処理を中断しろ」

人権団体が共同声明を発表

ソン・ドゥユル教授は14日午後、プレスセンターで記者会見を開き、「私のために生じた混乱に対するどんな釈明や謝罪よりも、誓いが重要だと考える」として、△均衡感のある境界人として生きるために朝鮮労働党から脱党し、△大韓民国憲法を順守し、△ドイツ国籍を放棄する、と明らかにした。彼は「私の学問の出発点であり、同時に未来であるこの地こそが、私がいるべき場所です…。この国の民主化と南北の和解・協力の道に、私も継続して参加できるよう切に願います」と述べながら、処罰されても韓国にとどまるとの強い意志を見せた。

結局は国情院と公安検察がソン・ドゥユル教授を屈服させた

しかし、今回の記者会見は公安検察の一角で「過去の親北行為への反省水準によって司法処理の強度を決める」との「警告」が流されるなかで開かれたため、ソン教授に対する起訴または追放の脅威が、同日の記者会見を導き出したものと分析されている。

 進歩ネットワークセンターのイ・ジョンフィ所長は「ソン教授は思想転向書を提出しなかったが、結局は韓国と北朝鮮のどちらかを選択しろとの圧迫をうけ、どうすることもできずに屈服したということではないか」と嘆いた。また「普通の人ならあえて明らかにする必要もない『憲法順守』との順法誓約まで強要され、故郷での学問研究に精進したくて37年ぶりに帰国した人に加えられた国外追放の脅迫は、ドイツ国籍の放棄との決定を生んだ」と付言した。

 これに先立ちカトリック人権委員会など21の人権団体は、14日に発表した共同声明で、ソン教授に対する調査過程において、△弁護士の立ち会いが保障されおらず、被疑者の防御権が正しく保障されておらず、△立証されてもいない容疑事実が国政監査の最中の国会議員を通じて、あたかも真実であるかのように公開され、△世論裁判を通じて「スパイ」とのらく印を押した――など、「ソン教授の人権は存在しなかった」と明らかにした。

 人権団体はまた、今回の事件を通じて「韓国社会が『思想を検証し』『どちらの側に属するかを確認し』、また『それを明らかにせよと強要する』冷戦的、両極的なイデオロギーを乗り越えられていない」ことが確認されたとし、検察の転向書と反省文提出の強要は、「政府当局がすでに人権侵害を理由に廃棄した過去の転向制度や順法誓約制度を生き返らせるものだ」と糾弾した。人権団体はあわせて、ソン教授に対する処罰はもちろん、すべての司法手続きの中断を要求した。

 人権運動サランバンのパク・レグン常任活動家は「国家保安法撤廃を主張してきた知識人らでさえ、ソン教授の問題に対しては公訴保留など、拘束を避けられる司法手続きを提示したり、人道的に包容すべきだとの意見を出したりしているに過ぎない」と嘆きながら、「ある個人の良心の自由さえ抑圧する国家保安法の存在自体が拒否されなければならない」と強調した。

 

(ハンギョレ新聞 10/13)

社説 韓日自由貿易協定、性急に取り組むな 

韓国政府が韓日自由貿易協定を2005年までに結ぶために、日本政府と今年中に公式交渉を始めると明らかにした。私たちは、政府のこうした態度は性急だといわざるをえない。韓日自由貿易協定はわが国の経済に激変を引き起こしうる事案だ。それなのに、2年内にこの協定を結ぼうとすれば、副作用は並大抵ではないだろう。韓国チリ自由貿易協定とは次元が違う。

 韓日自由貿易協定を結べば、日本と競争関係にある産業は致命傷を負いやすい。自動車と機械、電子分野などが代表的だ。特にこれらの産業の中小企業は、存立基盤が崩れることもあると予想される。すぐに対日貿易収支をさらに悪化させる可能性も大きい。ある研究機関の分析では、協定締結後、最初の1〜2年は対日貿易赤字が60億ドルほど増えるだろうとのことだ。政府は中長期的には、赤字が減るだろうというが、楽観はしにくい。韓日国交正常化以後、対日赤字の累計が8月現在で2040億ドルに至った現実などを勘案すれと、対日従属が深まる可能性もある。

 もちろん、自由貿易協定を結べば肯定的な效果が少なくないだろう。それなりに比較的優位を保つ纎維と石油化学分野などでは、輸出がある程度増加するだろうと思われる。国内市場の競争を強化する面も無視できない。うまくいけば政府が期待するように、日本資本と技術の流入を促進し、農産物の対日輸出の機会が増えるかもしれない。しかし、これは一番良いシナリオにすぎず、どれだけ現実化するのかは分からない。

 韓日自由貿易協定は慎重に取り組むべきだ。わが国の経済に及ぼす影響を多方面から充分に推察し、対策を立てた後に、推進するのが正しい。利害関係者たちを説得する作業も先行しなければならない。日本の過去の歴史問題に対する消極的姿勢と右傾化の動きなども、考慮する要素だ。他の国々が自由貿易協定を結ぶからといって、急いで日本と協定を推進しては、大やけどをするだろう。

 

(人権センター 10/17)

韓統連結成30周年記念祝賀レセプション案内

在日韓国民主統一連合(韓統連)は11月2日(日)、下記の通り結成30周年記念祝賀レセプションを開催する。

韓統連は、パク・チョンヒ独裁政権によって不当な「反国家団体」規定をうけ、これまで韓国への入国を拒否されてきたが、本ニュースで既報の通り、無条件で代表団の帰国を果たした。韓統連訪韓団には、チェ・チョルギョ人権センター運営委員長も参加した。

韓統連の記念祝賀レセプションには、今回の訪韓実現に尽力した「海外民主人士の名誉回復と帰国保障のための汎国民推進委員会」から10人の代表が参加する。

日時:2003年11月2日(日) 午後5時 開場  午後5時30分 開宴

場所:ホテルラングウッド JR・京成日暮里駅前 電話03-3803-1234

問い合わせ先:韓統連 03−3292−0671

 

お知らせ 次号(第231号)は11月8日(土)に発刊します。また、次号から隔週発刊とさせていただきます(第232号は11月22日発刊)。