第229号 2003年 10月 4日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(今日の人権だより 第2425号 9/30)

核のない世界をともに作りましょう

プアンの児童・青少年が大挙ソウルへ

「警察のおじさんたちがとても怖かったです。おばあさんやおじいさんの頭を死ぬほど殴ったんです。国はどうして原子力だけにお金を使い、代替エネルギーにはお金を使わないのかわかりません。ソウルの人々が少しでも関心を持ってくれれば、プアンに核廃棄物処理場が建つことはありません。処理場はいりません。この国のどこであろうと」

 9月29日、友だちと25台のバスに分乗してプアンを出発してソウルにやってきたユ・ミオックちゃん(プアン小6年)は、上京した理由をたずねると、こう答えた。同日で登校拒否37日目を迎えたプアン地域の児童・青少年ら約1100人は午後3時、ソウルのチョンミョ公園を埋めつくして「核のない美しい世界のためのプアン地域児童・青少年の文化フェスティバル」を開き、核廃棄物処理場の撤回と代替エネルギー開発を叫んだ。

 ここにはプアン郡チンソ面のミンドゥルレ学校の学生らがプアン郡主、大統領、弾圧した警察の仮面をかぶって登場、イ島の住民を懐柔し、警察が暴力弾圧する過程を仮面劇で表現して注目をあびた。彼らは「核ない世界で勉強するために登校拒否を継続する」と明らかにして熱い拍手をあびた。続いて核ない世界を念願する風船飛ばしと代替エネルギー開発を促す手紙の朗読があり、会場周辺では、反核漫画と写真展示会が開かれた。行事を終えた児童・青少年らはチョゲ寺まで反核平和行進をした。

 「核廃棄物処理場白紙化、核発電追放汎プアン郡民対策委員会」(対策委)の集計によると、29日現在、プアンの小中高生7067人中63・4%の4484人が登校拒否に参加している。学校へ行くかわりに彼らは、ピョンサン共同体、ミンドゥルレ学校などの近隣の自主学校で開く「反核民主学校」に参加している。ケファ面の生態学校の「視線」で反核民主学校の教師としてボランティア活動をしているユ・ビョンフィ氏は「核廃物処理場を主題にした集団討論と自然体験など、多様な生態教育をしている。子どもらは『学校では学べないことを学んでいる』と、とても楽しんでいる」と紹介した。

 このように児童・青少年さえも核廃棄物処理場の阻止闘争に立ち上がったが、政府は建設推進の立場を変えていない。むしろ政府は、9月8日のキム・ジョンギュ郡主への暴行事件後、「治安維持」を名目に、駐屯警察兵力を60中隊6千人へと3倍増して、「準戒厳状態」との批判を受けている。また対策委の集計によると29日現在、拘束16人、非拘束52人、即決審理75人、指名手配10人など、反核闘争の先頭に立った人らへの弾圧も極めて厳しいのが実状だ。

 対策委は、△10月1日から11日までムン・ギュヒョン神父ら対策委共同代表を中心にする巡礼をプアン水産協同組合前から全羅北道庁まで行ない、△10月2日から5日まで全国各地で延べ500人が参加する「反核現場活動」を開き、△10月10日から全羅北道で開かれる全国体育祭典阻止闘争をする――など、闘争を継続する計画だ。

 

(今日の人権だより 第2426号 10/1)

テロの脅威を口実にした国情院の強化反対

テロ防止法反対共同行動、立法中断と国情院改革を要求

「安全のために自由を放棄する国民は安全と自由のすべてを享受する資格がない。」

−ベンジャミン・フランクリン−

昨年、さまざまな批判によって立法が霧散したテロ防止法が再度推進されており、人権・社会団体は立法阻止闘争に拍車をかけている。タサン人権センターなど約60の人権・社会団体で構成された「テロ防止法制定反対共同行動」(共同行動)は30日午前、民主化運動記念事業会の研修室で記者会見を開き、テロ防止法制定の中断を要求した。

 共同行動は声明で、「国家情報院(国情院)の根本的改革を現政権に期待していたわれわれは、国情院の権限強化を目的にするテロ防止法の制定推進に戸惑いを隠せない。法案が通過するなら、長いあいだ血と汗を流して実現した現水準の民主主義と人権さえも後退する」と主張した。

 今回新たに提出された法案は、テロ犯罪と団体構成、不告知罪などに関する罰則条項を削除するなど、昨年に問題点を指摘された一部の条項を修正したが、国情院内に対テロセンターを設置して関係機関の対テロ活動を総括・指揮することにするなど、国情院の役割をより強化しようとする点に変わりはない。共同行動は「あの時はワールドカップを口実にしたが、今回は何を口実にしようとするのか」と反問し、テロ防止法の追加立法には何の名分もないと指摘した。

 記者会見に続いて開かれたシンポジウムで参加者らは、テロ防止法の実效性に疑問を提起した。実際にテロを含む安全業務や災難管理業務などは、既存の国家機構によってすでに遂行されているのに、同じ業務を遂行する機構をもう一つ作る必要はどこにもない。民弁のチャン・ジュヨン弁護士は「国情院は、現在のテロ対策機構の效率性が落ちるとしているが、效率性だけで評価するなら、KCIA(中央情報部)時代が最高だった。あの時代に回帰しようということなのか」と反問した。

またチャン弁護士は、秘密組織の国情院に対する外部統制法の不在を指摘し「国情院は情報機関としての本然の業務であるテロに関する情報だけを収集すれば済むことで、収集された情報を土台にした対テロ政策の決定と執行は、一般行政機関が透明に執行するべきである」と主張した。

 イ・ゲス教授(ウルサン大法学)は9・11以後、世界的に市民権が制約されて反テロ法など監視体系を強化して情報基本権を侵害する新たな法律が制定されている傾向を指摘し、「各国の保守・公安勢力が9・11を、みずからの権限強化の契機に利用している」と指摘した。イ教授はまた、△テロ防止法は事実上の対テロセンターの組職と権限に関する法律である点、△法案には国情院を統制する法律に関する論議がない点、△国内治安問題に軍隊を動員することができるという点、△テロ防止法案に対する公開的な論議がなかった点――などを批判した。

 共同行動は今後、テロ防止法に関する意見を政府と関連部処に伝逹することにし、昨年の大統領選挙後に中断した国情院の改革に関する論議を拡散していくことにした。