第227号 2003年 9月 13日


韓 国 人 権 ニュース

韓国人権国際センター

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(連合ニュース・民衆連帯 9/11)

WTO反対カンクン行動で韓国の農民が割腹自殺

現地で世界農民葬を行うことを決定

WTO反対カンクン行動で、200人以上が現地闘争をしている韓国参加団の農民が抗議の自殺をした。彼の死亡は現地のNGOに大きなショックを与えており、葬儀は世界農民葬として行われる。

 <カンクン=連合ニュース・特派員>WTO第5回閣僚会議がメキシコリゾート地のカンクンで10日開幕したが、それに対して、現地でWTO反対デモを行っていたイ・ギョンヘ氏(55・韓国農業経営者中央連合会前会長)が刃物で自分の胸を刺し、カンクン市内の病院に運ばれたが、間もなく息を引きとった。

 イ氏は、同日現地時間の12時50分頃、各国からの約1万人のWTO反対デモで、郊外の海辺にある会議場への進入を試みるデモの途中、韓国の農民関係者と市民団体関係者約200人の隊列のなかで、刃物で胸を刺した。

 イ氏と一緒にいた韓国農業経営者連合会全南会長のイ・ボクフム氏は、「イ・ギョンヘ氏は急に『俺のことは心配するな、最後まで頑張れよ』と叫ぶと、刃物で胸を刺した」と述べた。イ・ギョンヘ氏はすぐにカンクン市内の総合病院に運ばれたが、出血が激しくこの日3時15分頃、息をひきとった。担当医師は「凶器が左心房4cmの深さまで達し、出血多量で亡くなった」と述べた。

 イ氏は7日、個人の資格で入国し、その日の朝も別段変わったようすはなかったという。

 イ氏は全羅北道チャンス出身で、91年には道議員に当選して活動した。また、今年2月には1か月間、WTOジュネーブ本部前でハンストを行い、90年のウルグァイラウンド交渉時にも抗議の自殺を試みたことがあった。

 韓国闘争団(団長、チョン・グァンフン全国民衆連帯代表)関係者によると、イ氏のほかにも多くの農民が負傷しているという。

 

韓国カンクン参加団一同の声明

1.今日のイ・ギョンヘ氏の死は、WTO閣僚会談の農業協定に反対するため、ここカンクンにやってきた韓国参加団と多くの世界の民衆に深い悲しみを与えた。

2.イ・ギョンヘ氏の死亡は、単なる事故や偶発的なものでは決してない。イ・ギョンヘ氏は、WTOと多国籍資本による韓国経済の収奪と農業の疲弊、労働者、民衆の生存権抹殺に抗議するために、はっきりとした意志を表明したのである。これは決して個人の死ではなく、350万の全農民の気持ちを代弁している。

3.現在イ氏の死に対して、様々な憶測とデマが飛び交っているが、私たちは彼の死に対するいかなるわい曲や謀略にも断固として対処する。そして、WTOと韓国政府に次のように要求する。

第1、現在進行中のWTO農業交渉を即時中断せよ!第2、韓国政府は即刻、WTO閣僚会議の農業交渉の参加を止めよ!第3、韓国政府は、多国籍資本から韓国農業を守り、食料主権を守るために根本的な対策をたてよ!

4.われわれはこれが即座に行われることを望み、これが受け入れられない場合、WTOと多国籍資本、そして韓国政府に対し最後まで闘い、350万農民と4千万民衆の意志を結集し、われわれの力をはっきり見せ付けるであろう。同時に、イ・ギョンヘ氏の葬儀は、全世界農民と共に、世界農民葬として行うだろう。

2003年9月10日(現地)、カンクン

WTO反対!閣僚会談阻止!韓国カンクン参加団一同

 

(今日の人権だより 第2414号 9/9)

平和と不服従は国民が弁護する

米ストライカー部隊へのデモ拘束者24人の国民弁護団結成

駐韓米軍工兵隊とストライカー部隊へのデモと関連して、拘束者のための<国民弁護団>結成大会が8日午後6時、ソウル光化門のキョボ文庫前で行なわれた。

 ホン・グンス(ヒャンリン教会牧師)国民弁護団代表と国民弁護団に参加する学生、弁護士らは「米国の戦争準備を告発して戦争反対を叫んだ青年らの勇気ある行動が無罪であることを全国民に訴えていく」と明らかにした。3日に拘束者の無罪釈放と反戦平和運動弾圧に抗議する「社会団体共同対策委」(共対委)が構成されて活動をしているのに続いて構成された<国民弁護団>は、マスコミのわい曲報道に対応する広範な国民参加を実現する計画だ。

 7月25日にウルジ路にある米陸軍極東工兵団に侵入して星条旗を焼いて拘束された学生5人と、8月7日にポチョンのヤンピョン射撃場でストライカー部隊の訓練を阻止するために訓練場へ侵入した12人、そして彼らの連行を阻止しようとした学生と背後勢力とされた汎民連の幹部ら、事件の関連拘束者は現在24人にのぼる。このうち2人はすでに6日の1審裁判で懲役6か月と10か月の実刑宣告を受けた。

 共対委のクム・ヨンジェ事務局長は「北朝鮮の国旗を焼いて警察に暴行をはたらいても5万ウォンの罰金が精一杯なのに、平和を叫んで星条旗を焼いた行動に懲役10か月の実刑を宣告した」とあきれた。彼は「裁判所は社会的な雰囲気と韓米同盟という国家間の善隣関係に影響を及ぼした点、世代間の葛藤を助長した点などを理由に実刑を宣告したが、この判決は裁判所がいかに保守的な立場に偏向しているかを示すものだ」と非難した。クム事務局長は「戦争準備を阻止するための行動を、単に米国の要求にしたがって弾圧するのは問題だ」とつけ加えた。

 結成式に参加したウ・ヨン氏(学生)も「駐韓米軍ではなく、本物の米軍ストライカー部隊が韓国民の同意もなしに入って来て軍事訓練するのは、内政干渉としか言えない」とし、「学生らの行動を『命を脅かす』というが、命を脅かすのは果して誰なのかを正しく知らせて学生らを弁護しようとする国民弁護団に参加する」と明らかにした。

 国民弁護団は今後、約1千人の弁護団を募集して、事件当事者らの釈放のための「1千人嘆願運動」に乗り出す一方、暴言と侮辱感を与える行為など、強圧的な捜査による人権侵害を確認して、これに対応することにした。特に共対委は「訓戒措置に付された学生の学校と家に刑事が訪ねてきて、背後関係を明らかにしろと脅した事例と、捜査令状もなく車を捜索して携帯電話の通話内訳を調査した事例が報告された」として、これの真相調査をして国家人権委に陳情すると明らかにした。